


株式会社ドン・キホーテ()は、関東地方を中心に、日本の主要都市で主に総合ディスカウントストアを展開する企業。2013年12月、商号を株式会社ドンキホーテホールディングスへ変更し、持株会社体制に移行。同年8月に設立した新会社に会社分割で事業を承継し、新会社が株式会社ドン・キホーテの商号を継承した。略称はドンキ。本社は東京都目黒区青葉台。店舗ロゴなどにおいてはドン.キホーテと、ドンとキホーテの間がピリオド(.)の表記となっている。関連会社に長崎屋、ドイト、ダイシン百貨店がある。このうち、長崎屋・ダイシン百貨店については、自ブランドからドン.キホーテブランドに転換して営業している拠点(秋田店など)もあり、さらに入間店はドイトが運営している(もともとドイトだった店舗を転換し、継続してドイトが運営している。他のドイトからの転換店舗は、ドン・キホーテ本体が担当)ため、店舗ブランドとしてのドン.キホーテは、直営店舗と長崎屋運営店舗・ドイト運営店舗・ダイシン百貨店運営店舗とが存在する。総合ディスカウントストアを全国展開。その店舗のほとんどが長時間深夜営業(午前9〜11時開店 - 深夜3時閉店、店舗により翌朝5時などの場合もある)か、一部は24時間営業である。また、幹線道路沿いの店舗では駐車場を完備しているが、都心・駅前店などでは立体駐車場を併設している場合が少数あるのみである。駐車場は基本的に無料だが、店舗によっては、買物金額に応じて無料時間を設定していたり、タイムズの有料駐車場としてタイムズに貸し出している店舗もある(例:岡山下中野店)。店舗内は「圧縮陳列」と呼ばれる陳列方法を採用。隙間なく商品を並べて店内は半ば迷路のようになっており、買い物客に目当てのものを探し出させる宝探し的な要素をもたせている。駐車場の設置できない駅前店(新宿歌舞伎町店など)では、比較的持ち帰りやすい食料品や雑貨、日用品などの陳列比率が高く、郊外店では車で来店して持ち帰ることを見越し、大型製品などの陳列比率を高める傾向がある。また、長崎屋をドン・キホーテに改装した店舗は、長崎屋時代のレイアウトを維持して食料品の陳列比率が高いことが多い(MEGA本八幡店などは、地下ワンフロアすべてが食料品である)。同一商品が同じ市町村内でも、店舗ごとに価格が異なることは珍しくない。これは価格決定が店長および地域マネージャーの裁量に広く委ねられていることからであり、店舗を複数明記した店頭チラシが配られる場合は協調価格が取られるが、それよりも店の利益につながると店長が判断すれば、チラシの価格以下に値下げすることも会社として認めている。ただし、同社のプライベートブランドである「情熱価格」商品については、季節商品などで在庫処分するなど、事情がある場合以外は各店舗共通価格である。店舗によってはロープライス保証商品と銘打った商品を陳列するときがあり、その場合は購入後にさらに安い(ドン・キホーテの他店舗でも対象)価格が設定されていれば、差額を返金する保証制度を取っている。また、過去には無期限返品可能制度など返品に柔軟であったが、現在では返品にある一定額以上は、店長裁量で返品受付の可否を決定している。店舗によっては会計時に客が少額硬貨を出す手間を省くためにレジの脇に1円玉の箱が置かれており、最高4円まで使用できる。ただし、現金・ギフトカードで支払う場合を除いてこの小銭は使用できない。また、一部店舗では1000円以上の支払いの場合のみなどといった条件が設定されていることもある。公式キャラクターは「ドンペン」というペンギン。杉並店(2003年閉店)で店内ポップに書いたペンギンのイラストから発祥した。店内放送では同店のテーマソング「ミラクルショッピング 〜ドン・キホーテのテーマ〜」が基本的に流れている。このテーマソングのCDはドン・キホーテ店内で販売されており、着うたの配信もされている。なお、歌っているのは同社の現役社員の田中マイミである。そのほか、特に販売に力を入れている商品については、「ドン・キホーテでお買い物中の皆さん、○○です」と放送で商品を紹介する録音放送を行うことがある。また、商品の近くに小型液晶テレビを設置し、商品を説明する録画放送を行うこともある。パーティー用品や雑貨などのほか、食料品や酒類、化粧品、日用品、衣料品、レジャー用品、インテリア、家電製品、携帯電話本体および関連商品、宝飾品、ブランド品、アダルトなど幅広く取り扱っている(取扱商品は店舗により異なる)。大半の店舗はフロアごとに取扱商品が分けられている。店舗の外に商品を陳列したり、階段の壁に商品を掲げることもある。ドン・キホーテは、独自の電子マネー「マジカ(majica)」を2014年3月18日から導入している。全国のドン・キホーテ、MEGAドン・キホーテ、長崎屋、ドイトグループなどグループ全店で利用でき、入金時に1%のポイントが付与される。また、カードを提示して購入すると、1000円以上買い物した時は円満快計という名の値引きがされ、1の位の数字を無効(0円)にして支払える(例えば、税込み1999円分買い物した場合は税込み1990円になる)。ポイントは1ポイント1円。年間購入金額に応じたランク別特典が用意されているほか、家電・ブランド品の対象品を割引価格で購入できる。カードのユーザー登録は、携帯サイトClubDonpenモバイル(携帯電話回線必須)での登録または、電子マネーmajicaの公式スマホアプリをダウンロード(携帯電話回線不要)して登録する。majica登録会員向けには「まる得クーポン」と銘打った割引クーポンを発行しており、ClubDonpenモバイルかmajicaの公式スマホアプリに表示されるQRコードを店舗にある読み取り機に読ませると、その店舗が決定した商品の割引クーポンが1商品1枚限りで発行できる。商品によってクーポン券が発行できる枚数が設定されており、発行上限に達するとタッチパネルに表示された商品選択ボタン上に「上限に達しました」と表示され、発行できなくなる。1人が同じ商品について複数枚のクーポンは発行できない。まる得クーポンはメルマガ登録会員向けのサービスであったが、majicaスタート以降はmajica登録会員向けのサービスとなっている。1号店は、東京都府中市の「ドン・キホーテ府中店」であり、長らく本社も府中市にあった。府中店は倉庫形態を採っており、ワンフロアに人と陳列物があふれかえる状況であった。1997年11月に、東京都江戸川区の「ドン・キホーテ葛西店」内に本店(本社)を移転。2006年9月から、本社(登記簿上の本店。店舗はない)を東京都新宿区西新宿の新宿住友ビル35階とする。その後、2009年9月から東京都目黒区の「ドン・キホーテ中目黒本店」(イエローハット跡地)内に本店(本社)を移転した。また、営業本部は東京都八王子市松木の「ドン・キホーテ京王堀之内店」の3階にある。また一部の店舗に銀行ATMを設置している。詳しくはATMのご案内を参照。2015年12月現在、鳥取県、徳島県、高知県には店舗がない。札幌店。入居しているビルの再開発に伴い2016年10月を目処に閉店予定。泥棒市場ドン・キホーテMEGAドン・キホーテピカソ相模の國の駅WR(ダブルアール)ドン・キホーテでは事件前から相次ぐ放火被害に悩まされていた。そのような状況の中で、2004年12月に埼玉県さいたま市緑区の「浦和花月店(放火により全焼し閉店)」と見沼区の「大宮大和田店(2010年4月末にて閉店、ドイト転換)」 で連続放火事件が発生し、従業員3名が死亡(死亡した3名は店内に逃げ遅れた客がいるかどうかを確認するため火災現場に戻り、そこで死亡したとされている)、8名が負傷した。この死亡事件をきっかけに、従業員の遺族はさいたま市消防局の怠慢により死亡したとして、2007年12月にさいたま市に対し損害賠償訴訟を提訴するも、一審のさいたま地裁は2010年5月に請求を棄却する判決を下した。原告は東京高裁に控訴するも、2011年3月に和解が成立した。放火された場所は寝具売り場であった。この事件では、連日続く報道により、模倣犯も現れ出すなど被害が拡大し、安田は「経営者はありえないと思うところにまで頭を巡らせて体制を築かなければならない」と災害対策の改善を誓った。一連の事件を通じ、通路幅の確保やトイレへの火災感知器の設置等の消防法の遵守と消防設備の強化、従業員の防災教育にはドン・キホーテグループ全社を通じて特別な対策を施している。2009年から2010年にかけて、ドン・キホーテ放火事件の遺族・マスメディア対応の最高コンプライアンス責任者を担当していた当時の常務が、遺族対応のコンサルティング会社へ支払う経費として、自身の決裁で同社から約1800万円の費用を得たが、その申請書類が虚偽で、得た金を私的流用(着服)した事が社内調査で明らかとなり、2010年12月に辞職した。同社は警視庁へ詐欺容疑で告発し、2011年6月6日に同容疑で警視庁に逮捕された。2013年10月21日、MEGAドン・キホーテ飯塚店の25歳の男性従業員が、商品陳列中に脚立から転落して死亡した事故が発生し、遺族側が「狭い通路で脚立を使って2mの棚に重い商品を積む作業は危険だったにもかかわらず、同社が安全配慮を怠った」などと主張しドン・キホーテを提訴した。この事に関してドン・キホーテ側は「通常使用すべき踏み台ではなく、誤った方法で脚立を使って起きた事故と認識している」と主張している。2013年6月から2014年にかけてドン・キホーテは、東京都内の店舗で実際には実在しないメーカー希望小売価格を店内のプライスカードに表示し、そこから割り引いたように偽り、販売価格を安くみせかけて販売したとして、東京都はこれらの表示は実際より安い印象を消費者に与え、景品表示法に違反するとして、ドン・キホーテに表示の改善と消費者が誤認するような偽装表示を行わないことを指示した。同社は、秋葉原店内にAKB48劇場を貸し与えるなど、AKB48に対し有形無形の支援を行ってきており、その後2009年には、AKB48の運営会社であるAKSとの間で、関連グッズの独占販売権を取得することで合意していた。しかし、AKS側はこの合意を守らず、さらにAKSの株主である京楽産業.がCRぱちんこAKB48を発売するようになった。このためドン・キホーテ側は、100億円超の損害を受けたとして、AKSと京楽産業.を相手取って東京地方裁判所に訴訟を起こし、2015年に和解。2015年3月31日、ドン・キホーテ八王子駅前店の中国人の男性従業員が、買い物に来た客の30代男性の顔を殴りつけ突き飛ばし、倒れた男性に馬乗りになって、頭や背中を数十発殴り、全治10日の怪我を負わせた。同社は東京・多摩地域などの複数店舗において、労働基準法36条に基づく協定(三六協定)に違反した長時間労働が行われていたとして、東京労働局過重労働撲滅特別対策班が同社本社など関係カ所を家宅捜索し、2016年(平成28年)1月28日に法人としての同社と、支社長3人と店長5人の計8人を検察当局に書類送検した。過重労働撲滅特別対策班による書類送検は3例目である。同社は、東京労働局の指導のもと、2015年7月より、違反が発生している原因の調査を行い、労働時間管理体制の変更、人員体制の整備、監査体制の強化を実施し、長時間労働を発生させない制度と体制を整え全グループ会社において、労務管理上の違法状態は解消していると発表している。同社に対する特別対策班の活動は、テレビ東京で2016年2月9日に放送された『ガイアの夜明け』で取り上げられた。2015年5月27日ドン・キホーテ秋田店に「爆弾を仕掛けた」との電話があり、従業員と客が一時避難した。これに伴い周辺道路も一時通行止めにして店内を巡回したが、不審物は発見されなかった。後日秋田市の40代の男が店に電話をかけ、業務を妨害した容疑で逮捕された。男は否認しているというが、通話履歴から男を割り出したという。ほとんどの店舗で深夜営業を行い、また車での来店を意識し幹線道路沿いへの出店が多いことから、新規オープン直後は、近隣の主要道路の交通渋滞が発生することがある。2005年3月17日、大阪道頓堀に楕円形の観覧車を設置した店舗を開店。この観覧車の愛称を公募し、2005年8月31日に「えびすタワー」と決まった。2009年8月からは長期のメンテナンスとして運行を休止している。不備の原因について設計会社と係争中につき、修復の目処はたっていない。
出典:wikipedia
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