『結晶 -SOUL LIBERATION-』(けっしょう ソウル・リベレイション)は、1992年5月1日に発売されたORIGINAL LOVE通算2作目のスタジオ・アルバム。先行シングル「月の裏で会いましょう」と、「ヴィーナス」の2曲を収録。このアルバムについて後年、田島貴男は「その前までライブでやってた曲じゃなくって『結晶』は、新しいバンドメンバーになった前提で全部新しく書いた曲でやったから。あのメンバー全員でやる用に良い曲っていうことで。そういう意味でサウンドがメンバーとフィットしたかなって気はするけどね」と振り返っている。今作では作詞を田島と木原龍太郎とが半分ずつ手がけているが、田島は「詞に関しては、音が出来る前に僕の中に歌いたい題材っていうのがあって。ある意味でそれにもとづいて曲を書いたところってのがあったから、この曲は僕が詞をつけたいっていう割り振りみたいなものは、なんとなくあったんです」「普段つきあっている、僕のまわりの人たちの心の中に、変化みたいなものが起こってきた。っていうのを去年、生活しているうちに感じて、それを題材として詞を書いたんです。僕がそれを書いたこと自体、僕も変化してたっていうことなんだと思うんですけれど、例えば『心理学』っていう曲だと、セックスとかオカルトっていう方向性で書いたんです。自分の判断力として霊とか超能力とか、っていうのに頼る人が出てきた。テレビをつければそういう特集番組を年中やっているし。僕のまわりにはいたんです」と、リリース当時のインタビューで答えている。音作りでこだわった点については「1枚目はアレンジの段階でいろんな音を入れたくなったんですが、今回はフォー・リズムにこだわりました。ベース、ドラム、コード楽器、サックスだけでアレンジしていった」「とにかくシンプルなアレンジでいきたかったから、ドラムとベースの音にはすごく気を配りました。今のサウンドシステムを使って、いかにグルーヴが感じられるドラムの音を録るかってことにはすごくこだわりました」と、答えている。アルバムタイトルについては「愛の結晶とか、血と汗と涙の結晶、今までの音楽活動の結晶という意味でつけたんじゃ全然なくて。生きることって言ったらいいのかな? 常に変化する“何か”っていうか…、成長する結晶みたいなさ。そういう力とか、作用とか…。そういったものが今回のアルバムの根底に流れてるものとしてあって、それを象徴する言葉として『結晶』ってつけました。俺たちは成長したぞとか、そういう意味はなくて、まるで生きてるような生命力っていうこと」「ある意味で日記的なのかもしれないですね。『LOVE! LOVE! & LOVE!』では、歌とか曲としての作り方をしてて。それが今回はもっと素直になって、純粋に歌い手が生活する上で感じた何かっていう感じですね」と、答えている。M-2「月の裏で会いましょう (Album Version)」は、アルバム収録に際しテンポアップされ、イントロにサックスのブレイクが追加されたアルバム・ヴァージョンで収録、M-3「ミリオン・シークレッツ・オブ・ジャズ (Album Version)」は、コンサート会場で限定販売されていたアナログ12インチ「MILLION SECRETS OF JAZZ」収録のテイクに対し、ベースをシンセ・ベースからエレキ・ベースに差し替えたアルバム・ヴァージョン。アルバムのデザインについて、信藤三雄は「“結晶”っていう文字は秋吉敏子から。彼女のアルバムで“秋吉敏子”って漢字で入ってるアルバムがあって、それがすごくカッコいいんですよ。それで筆文字で漢字で入れるってのもアリだなあって思って入れました」と答えている。ジャケットに漢字を刷り込んだのはこれが初めてだったが、「なんか毎回一つくらい新しいことを取り入れたいんですよね。まあそれが僕のモットーですかね」という。バンド・メンバー全員でのショットは東芝EMIスタジオ・テラで撮影された。雑誌『レコード・コレクターズ』2016年7月号の特集「90年代の邦楽アルバム・ベスト100」では95位に選出。コメントで「渋谷系の流れを受け継ぐ今のシティ・ポップと呼称される音楽の源流を辿れば間違いなくこの作品にぶつかる」と評された。2007年10月24日に『standard of 90's』シリーズの一つとして、24bit デジタル・リマスタリング、紙ジャケット仕様の田島貴男監修・公認盤として再発。ボーナス・トラックにM-11「月の裏で会いましょう(Single Version)」とM-12「ミリオン・シークレッツ・オブ・ジャズ (Tajima Takao Mix)」が追加収録されたが、M-12は12インチ・シングル収録のものと同内容。また、M-9「ヴィーナス」はオリジナル盤とヴォーカル・トラックが異なり、エンディングも10秒程短い。また、オリジナルの歌詞カードのクレジットでは、ゲスト・プレイヤーの花田裕之参加曲が「スクランブル」となっていたが、「愛のサーキット」に訂正された。
出典:wikipedia
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