彦根城博物館(ひこねじょうはくぶつかん)は滋賀県彦根市金亀町にある彦根市立の歴史博物館である。彦根市の市政50周年を記念し、1987年(昭和62年)2月12日に開館した博物館である。当館の開設に伴って、井伊美術館は1986年(昭和61年)11月30日に閉館し、収蔵品を彦根市に寄贈することになった。そのため、当館は開館時点で約2万点の美術品や歴史資料など収蔵・展示する博物館として開館することになった。当館の敷地は江戸時代の彦根藩の政庁で明治時代に取り壊された彦根城の表御殿跡であることから、その遺構の保存と歴史博物館建設を巡る論争があり、1983年(昭和58年)9月から発掘の予備調査が行われた。この予備調査は同年12月に米蔵の石組みなど発掘され、翌年の1984年(昭和59年)に全面的な発掘調査を実施することになった。全面的な発掘調査により彦根城表御殿は古絵図と一致することが遺構として確認され、能舞台遺構でプール状になった共鳴箱を確認するなどの成果を得て同年9月に終了した。こうした調査などを踏まえて、当館の建設の是非が議論され、1984年(昭和59年)11月24日に文化財保護審議会で表御殿跡地への当館建設が承認された。建物は事業費約27億円を投じて、当地に在った彦根城の表御殿を古絵図などから復元したものである。復元設計は建築家の早川正夫による。また、能舞台は岩手県から当地に約110年ぶりに再移築して復元したもので、1987年(昭和62年)2月8日の完成式典で能舞台開きが行われた。開館時点で、閉館した「井伊美術館」の所蔵していた井伊家の美術品や彦根藩に関する古文書などを継承し、約2万点の美術品や歴史資料など収蔵・展示していた。井伊家に伝来した美術品約6千点、彦根藩に関する古文書約3万5千点など。甲冑、刀剣武具、絵画、能装束、茶道具、日本の楽器などが主なものである。復元するにあたって大きく4つの部分に分けられる。庭園は池を中心とした池泉庭園という構造で、「御座之御間」という藩主の居間からの眺めを中心に、庭にも散策路が設けられている。この庭園は古い時代の古絵図には記載されていないことから、江戸時代後期に築かれたと想定されている。復元にあたっては、発掘調査を実施し池の規模などは判明したが、庭石は地下部分にもなく、築山も掘削され整地し小山の大きさなどが不明となっていた。そこで、庭園が詳細に描かれている古絵図を中心に、庭石、築山を築き復元しなおしている。ただし、築山の左奥の竹垣にあった茶室「不待庵」と待合の「鴬谷」は復元されていない。
出典:wikipedia
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