『心を繋ぐ6ペンス』(こころをつなぐ6ペンス、"Half a Sixpence")は、ジョージ・シドニー監督による1967年のイギリスのミュージカル映画。脚本はビヴァリー・クロスで、同じくクロスによる同名の舞台ミュージカル(日本では1966年・1967年・1991年に上演)の映画化作品である。原作はH・G・ウェルズの1905年の自伝的小説『キップス:素朴な魂の物語』("Kipps: The Story of a Simple Soul")。音楽と歌詞はデイヴィッド・ヘネカーによる。エドワード朝時代のイングランドで、主人公の仕立職人アーサー・キップスはメイド奉公をしている幼馴染のアンと愛し合っていた。子供の頃に拾った6ペンス硬貨を半分に割って持ち合っていた2人は所帯を持てる日を楽しみにしていたが、キップスは突然舞い込んだ幸運によって、上流階級と付き合う大金持ちとなってしまう。キップスはアンのことをすっかり忘れ、名家の令嬢ヘレン・ウォーシンガムに夢中になるが、実はウォーシンガム家の狙いはキップスの財産であり、陰で彼の育ちを馬鹿にしていた。しかも、キップスとヘレンとの婚約披露のパーティが開かれたのは、なんとアンの奉公先だった。アンはキップスの姿を見て驚き、盆を取り落としてしまう。周囲の人間がアンのことを悪し様に言うのを聞いたキップスは初めて自分の立場に気づき、ヘレンとの結婚を取りやめると宣言する。こうしてキップスとアンは友人たちに祝福されて結婚したが、アンは使用人がいる生活になじめず、つい自分で掃除などをしてしまう有様で、キップスとの仲もギクシャクしてきていた。そこに、キップスの財産を運用していたヘレンの兄が事業に失敗し、キップスが無一文になったという知らせが来る。キップスは愕然とするが、元の生活に戻れるとアンが喜ぶそこに、もう1つ知らせが来る。大金持ちになった当時に投資していた知り合いの劇作家チタローの芝居が当たり、その配当金が届いたのだ。それは2人で住む小さな家を買うのに、ちょうど良い金額だった。屋外シーンの撮影は、ロイヤル・タンブリッジ・ウェルズのパンタイルズ(屋根付き通路を持つ町並み)、オックスフォードシャーのブレナム宮殿、バークシャーのオークリー・コートなどで行われた。屋内シーンはサリーのシェパートン・スタジオの撮影である。本作は英国アカデミー賞(BAFTA)の衣装デザイン部門にノミネートされた。受賞は結局『わが命つきるとも』にさらわれたが、デザイナーは『わが命つきるとも』の衣装デザインと同一だったため、手ぶらで帰ることにはならなかった。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。