煙(けむり)は、エアロゾルの種類で、不完全燃焼の結果にできる微粒子を含んだ空気の固まりである。有害な微粒子を含むことが多いため、意図して作られるものではない場合が多いが、様々な利用法もある。排気管や煙突によって、暖炉やエンジンで作られた煙は排出される。土煙は燃焼ではなく、埃や砂が巻き上げられることで発生する。火事での死亡事例の多くは、煙を吸い込み、呼吸困難になるため発生する。煙は、木や油脂のような有機物を、酸素過剰または逆に酸素不足の状態で不完全燃焼させたときに灰色や黒色の煙が出ることが多いが、そのような状況で燃焼させた時に煙に含まれる成分の大半は炭素、すなわちすすである。ただのススならば生体へ及ぼす影響は軽微(炭素は自然界に豊富に存在する)だが、燃焼物に含まれる窒素や硫黄、銅や亜鉛と言った金属も含まれた煙の場合、場合によっては非常に毒性の強い煙が出ることもある。なお、木材や紙のようなセルロースか、純度の高い炭化水素(メタノールやガソリンなど)を燃焼させた時も白い煙が出ることがあるが、白い煙の成分は、燃焼物に含まれる水素が燃焼時に空気中の酸素と結びつくことで発生する水滴であるため、自然界に害はない。このような水分がほとんどの煙の場合、気温や湿度によって煙が多く発生する場合もあれば、逆に全く発生しない場合もある。工場の煙突から煙が出ている場合もあるが、これも大体は上記のとおりである。海外の原子力発電所においては何かを「燃やす」わけではないのに煙が出ていることがあるが、煙突のように見えるのは放熱塔で、出ている煙は湯気である。日本の原子力発電所においては、全て冷却を海水に依っているためこのような放熱塔は存在しない。日本ではディーゼル自動車から出る黒い煙が問題視され、時の都知事が、ペットボトル入りのディーゼルエンジンから出た煤煙をメディアの前で見せるパフォーマンスを行い、ディーゼル自動車規制の呼びかけを行ったこともある。しかしこの都知事のパフォーマンスを見た研究者や技術者の間では、「目に見える」煤煙を減らすことは出来ても、硫黄酸化物や窒素酸化物、一酸化炭素のような「目に見えない」有害物質が一般人から見過ごされることを危惧する向きもある。煤煙がなくなったから排ガスが綺麗になったとは言えない。利用法としては、狩猟や殺虫のための煙、通信のための狼煙、また喫煙のための煙がある。また、煙花火(煙玉)のように色の付いた煙を楽しむ場合もある。発煙筒も通信のために使われる煙の一種である。原理はかつて使われた狼煙と同じで、車や列車が事故を起こしたときや故障で停止してしまったとき、危険を周囲に知らせるために使用される。列車の場合はや列車防護無線装置などがあるために別の方法でも事故を知らせられるが、予備手段として使われる(信号炎管を参照)。喫煙される嗜好品は多く、タバコ、大麻などが一般的である。また、燻製を作る場合には煙の独特の匂いが利用される。軍事面や防犯面では、煙幕を使うことで、戦闘時に自分の姿を消したり敵の視界を奪うと言った欺瞞の手段の1つとして古くから使われてきた。現在では画像誘導ミサイルや、レーザーによって追尾されるレーザー誘導ミサイルと言ったものから身を守る手段としても使われている。"これらについての詳細は煙幕を参照"。航空ショーや特撮映画の演出として煙が使われるのは、パラフィンや油などを燃焼・蒸発・霧化させた煙である。演劇の舞台でも演出として煙が使われることがあるが、この場合は観客や役者が近くにいるため、燃焼による煙ではなく、ドライアイスによって空気が冷やされ、空気中の水蒸気が水滴として析出したもの、すなわち湯気である。煙は昔から人間生活に馴染み深いものであるため、様々な比喩やことわざがある。
出典:wikipedia
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