『めぞん一刻』(めぞんいっこく)は、高橋留美子の漫画『めぞん一刻』を原作とする、一連のアニメ作品。『うる星やつら』(以下、『うる星-』)に続く、高橋留美子原作による漫画作品のアニメ化。1986年(昭和61年)3月26日から1988年(昭和63年)3月2日まで96回にわたり、30分作品のアニメとして フジテレビをキー局として放映された。制作はキティ・フィルム。『うる星-』での次回予告枠で、新番組として告知された際のキャッチフレーズは「坂の途中に愛がある」。CM明けのアイキャッチBGMは『マジカル頭脳パワー!!』の「早押しエラーをさがせ」で使用されていた。五代裕作役の二又一成、音無響子役の島本須美をはじめ、千葉繁、神谷明、三田ゆう子、古川登志夫など、『うる星-』のキャストだった声優が多く起用されている。当初、音無響子の声は小山茉美で内定していたが、出演依頼の数日前に裏番組(ワンダービートS)への出演を所属プロダクションが契約していたため、スケジュール(収録日)的には可能だが、「同一時刻の番組(裏番組)には出演しない」という業界の不文律により現状となった。ヒロインの音無響子の性格が原作とアニメでは多少異なる。原作では基本的には清楚であるがその反面、五代裕作にヤキモチを焼いて意地が悪かったり嫌味な言動をする。初期はほぼ原作通りであったがアニメ中期以降ではさらに清楚・おしとやか・母性的なキャラクターになっており、言動もそれにともなって変更されていることが多い(例:原作には八神に対する嫉妬のあまりほうきをへし折るシーンがあるが、アニメではたまたま折れたような描写になっている)。原作は青年誌に連載されていたこともあって性に関する発言のほか、終盤にラブホテルに入る場面やベッドシーンなどが作中にあったが、アニメでは表現の自主規制でカットしたり、間接的な表現に変更されている。こうした性的な描写を除き、放送時の時代背景や季節に合わせた原作の変更の多かった前作『うる星-』の良さは生かされず、本作はできるだけ原作に近いアニメ化を目指すことになった。これにより当初は原作に忠実に話が進んだものの、放映日のタイミングと大幅に季節感のずれたエピソードが放映されるような事態になり、一般の視聴者から苦情が寄せられた。そのため、2クール終了後のメインスタッフの交代に合わせてからはお正月に初詣に行く話を夏祭りにしたり、夏にビアガーデンでアルバイトする話を冬の居酒屋でアルバイトする話に変更するなど、放映時期に近い形に修正された。また、中盤から後半にかけての変更などにより、骨折のエピソードなどでは原作とはニュアンスが変わってきたほか、一部の話はカットされた。第24話のオープニングで実写劇場版の公開に合わせ、テーマ曲であるギルバート・オサリバンの楽曲『Alone Again』(エンディングは同じ歌手で『Get Down』)が使用されたが、このオープニングは諸般の事情で1回きりの放送となった。続く第25話では以前のオープニングに戻された。これについては、番組の広報担当者が当時のアニメ雑誌上で「曲の権利関係の調整が不十分だった」と、著作権上の問題であったと弁明している。しかしアニメ誌以外では事情説明がなかったため、情報が伝わらなかった。当時プロデューサーの松下洋子は、と語っている。ただしその後、第27話で一度だけ挿入歌として『Alone Again』が流されている。テレビ新広島では、プロ野球広島東洋カープ主催ゲームの中継のため、平日16:00台のアニメ番組帯再放送枠での代替放送とした例があった(この場合、本番組のスポンサーは野球中継に組み込まれた)が、水曜日は他局(主に中国放送・広島ホームテレビ)での放送となることが多かったため、その頻度は少なかった。サウンドトラックをそのまま使い、四谷役の千葉繁のナレーションをかぶせたドラマCDが全話分作成された。当初ナレーションは主音声に収録されていたが、後に副音声となり、ドラマ部分だけを聴くことができるようになった。付録として声優によるDJパートのほか、出演者のインタビューが収録されていた。テレビアニメの総集編『移りゆく季節の中で』が発売された。最初は白黒(文字のみ色付)で、春先に響子が惣一郎の墓参りをしているところから始まり、夏・秋・冬のさまざまな出来事を経て、最後はふたたび春先の惣一郎の墓前で終わる。DVDは2000年(平成12年)11月15日発売。1991年、OVA『番外編 一刻島ナンパ始末記』が発売された。単行本6巻の締めに収録された同名のストーリーをOVA化したもので、三鷹のクルーザーで三鷹と五代、響子を始め一刻館のメンバーがクルージング中に難破し、無人島に漂流する話。OVAでは、同じ夏に起こった事として回想シーンから描かれ、無人島以外のオリジナルストーリーも少し含まれる。エンディングに、テレビアニメ版最初のオープニングテーマ曲「悲しみよこんにちは」が流れる。『めぞん一刻 完結篇』のタイトルで1988年に映画化。作画、キャラクターデザインが意図的に劇画調のタッチとなっている。「完結篇」と銘打ってはいるが、テレビアニメ版で五代と八神の関係の決着がはっきり描かれなかったこと以外は完全な結末を迎えているため、原作やアニメで触れられなかった、五代と八神の関係、そして響子と八神の対決がどう決着したかにスポットを当てた番外編、外伝的な作品に仕上がっている。同時上映である『うる星やつら 完結篇』の方が話題性が高く、本作はむしろおまけ的な役割であった。一刻館での一晩の出来事がほぼリアルタイムで進行し、テレビアニメ版では登場しなかった二階堂望(声:堀川亮)も登場している。『犬夜叉 時代を越える想い』の公開を記念してDVDが2001年12月19日発売。一刻館の管理人・響子といよいよ結婚することになった五代。2人を見守り続けた一刻館の住人たちは、結婚式を翌日にひかえた夜、祝福の大宴会を開こうと計画する。一刻館の常で、酒が回るにつれて大狂乱になっていく宴会。そんな中、響子は誰かからの手紙を待っているらしい。五代は不審がり、不安になる。周囲の酔っ払いたちは、五代に嫌気がさして他の男と駆け落ちするのではないかなどと無責任な想像をして、五代の不安をあおりたてる。そんな中、五代と響子の結婚自体を知らされていなかった八神が来訪。さすがに気を使って口をつぐむ住人たちだったが、二階堂が口を滑らせてしまう。そして動揺し泥酔し狂乱した八神は、ついに響子を屋根裏部屋に呼び出し、二人は一対一で対峙する。沈黙する響子の秘密を巡り、物語は展開してゆく。八神が、「ダーリンはウチのものだっちゃ」とラムのモノマネをして五代に抱きついた。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。