放送授業（ほうそうじゅぎょう）とは、不特定多数を対象にした一対多のメディアである放送による授業形態のこと。インターネットによる授業形態の場合にも、一対多のメディアであるため、放送授業に分類されることがある。放送電波を用いて、専門教育プログラムを提供しようとする試み及び実践は、各国において高度経済成長期や就学支援の時期に行われている。日本では、NHK放送学園や慶應義塾大学が古くから、その形態による授業を実践してきた。放送授業は、印刷教材と放送による音声・映像付解説によって行われる。放送講師は、テキストXXXページを参照するようにと指示を出す。講義そのものは、テキスト内容の解説が主であるため、それを補完するものとして、面接授業やスクーリングが行われる。講義カリキュラムは、番組編成と同じくして、一定の曜日及び日付、そして科目からなっており、一般視聴番組とは違って、特別番組が途中で割り込まないため、一定のサイクルで行われる。各科目は、単位数に関わらず、一定の時間を用いて行われる。放送授業における最大の難しさは、質問や相談を受けることができない事である。そのため、各地に設置した学習センターや学園本部の郵送質問窓口などを通して、講師に質問する形態をとる。このため、講義や授業などで質問事項があった場合には、最低でも回答作成時間及び郵送往復時間を要する点である。学生には忍耐が要求されるため、通信制の場合には卒業まで続かなくなる例もある。放送による授業のため、誰でも視聴可能であるが、視聴しただけでは卒業の要件を満たさない。そのため、放送授業を行う学校及び学園では、学生登録を行い、単位を登録して、単位認定試験を受験する必要がある。単位認定試験や放送授業と連動したレポート提出によって、単位認定が行われる。また、大学等設置基準によって、放送授業に連動する形での面接授業を選択する必要もあるため、カリキュラムや授業科目の冊子などを参考にされたい。なお、レポートの頻度は、1学期（前期・後期）に一回から二回程度行われる。社会人教育を目的として、趣味講座や語学習得講座も放送授業として行われている。この場合には、あくまでも達成度を測定することが目的ではないため、単位認定試験などは行われない。最大の目的が、ライフスタイルの充実や自己啓発を目的として行われているためである。

出典:wikipedia