『間の楔』(あいのくさび)は、吉原理恵子による日本のBL小説である。挿絵は道原かつみ。雑誌・JUNEに1986年12月から1987年10月までに連載され、1992年に文庫版が売り出された。ドラマCD化や、OVA化などのメディアミックスがなされた。巨大コンピュータが惑星を支配し、その配下であるサイボーグ・アンドロイド達が人間を隷属させる世界を舞台としたSF小説。支配層であるサイボーグはエリートと呼ばれ、脳だけが生身であり、体は機械で構成されている。エリートは惑星アモイの政務を担い、また他惑星との外交・行政・貿易・経済の管理などを行う。また階級別に髪の色を染め分け、一目で階級がわかるようになっている。市民である人間達は自由に生活を送っているように見えて、その実厳しい制限が課されている。人工体のエリート達が「ペット」として人間を飼い、ペットは選ばれたことを誇りとし、人間の尊厳を奪われていることにも気付かない。機械と人間の逆転した支配関係が本作の根幹を成している。イアソン・ミンクが、黒髪の男リキと出会い、そのリキをペットにすることから物語が始まる。OVAは1992年8月と1994年5月にマガジン・マガジンからリリースされた。1993年にはドラマCD『間の楔 DARK-EROGENOUS』が出た。Digital Manga Publishingは北米での英語版出版のライセンスを取得し、ケリー・クイン訳で英語版を出した。Digital Manga Publishing版『間の楔』は、「Ai no Kusabi: The Space Between」として出版され 、第1巻は2007年12月に発売、残りの5冊も2008年度中に出版される予定である。なお、日本国外でのOVA発売のライセンスを取得している企業は現時点ではない。2007年5月からはmee-Maker(メーメイカー)によるドラマCDシリーズが発売されている。2010年からはKENMedia(ケンメディア)によるOVA(全13話)が発売される予定だった。現在発売元をポニーキャニオンに変更し、第1部全4巻として2012年1月から順次発売される。「愛にもいろんな形がある。憎しみ合うことでしか存在できない、そんな関係もあるんだ。」主人公のリキは最下層のスラム出身。そのリキを愛するようになるイアソンは、惑星アモイに13人しかいない最高権力者のエリート「ブロンディー」だった。身分が違いすぎて本来出会うことすらないはずのない二人が偶然出会い、イアソンはリキへの執着と愛を深めていく。リキは自分を支配するイアソンの執着に戸惑い、猛烈に反発する。スラムの雑種とタナグラのブロンディー、ペットと主人。歪んだ関係でしか結びつけない、リキとイアソン。その間に存在するのがどんな感情であっても、お互いを意識せずにはいられない、惹かれ合わずにはいられない2人。歪んだ関係に苦しみ鎖に縛られながら、やっと2人だけの穏やかな最期のときを迎える。「間の楔」をリキ視点で捉えると「最下層のリキが理不尽な性奴として翻弄される」ストーリーであるが、イアソンの視点に立つと「冷酷な機械のイアソンがリキによって感情ある人間へと変わって行く」ストーリーとなる。声の記述は、OVA1期/OVA2期/カセットブック/ドラマCD1期/ドラマCD2期の順。1992年8月にOVAがリリースされ、1994年5月には完結編がリリースされた。2012年よりリリース中のリメイク版。前作も手がけた秋山勝仁や恩田尚之もスタッフとして参加している。カセットブックは1989年5月31日リリース。吉原理恵子(著)、光風社出版、単行本全2冊。吉原理恵子(著)、成美堂出版(『帰ってきた男』は光風社出版が出版、成美堂出版が発売)〈クリスタル文庫〉、文庫全6冊吉原理恵子(著)、徳間書店〈キャラ文庫〉、文庫全6冊。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。