アベサンショウウオ("Hynobius abei")は、有尾目サンショウウオ科サンショウウオ属に分類される有尾類。日本(京都府<京丹後市・与謝野町>、石川県南西部<小松市・能美市>、兵庫県<豊岡市>、福井県<あわら市・越前市・越前町・美浜町・若狭町>)模式標本の産地(模式産地)は長善村(現京都府京丹後市)。多くの分布域は1990年代以降に発見され、2004年に石川県・2006年に福井県嶺南若狭地方からも新しい分布域が発見されている。オス10.7センチメートル、メス9.6センチメートル。体側面に入る皺(肋条)は左右に12本ずつ。尾が著しく側偏する。背面の色彩は暗褐色で、腹面の色彩は淡褐色。上顎中央部に並ぶ歯の列(鋤骨歯列)はアルファベットの「U」字状。四肢はやや短く、胴体に沿って前肢(および指)を後方へ後肢(および趾)を前方に伸ばしても1 - 2肋条分の隙間があり接することは無い。趾は5本。卵嚢の表面に入る縦皺が明瞭。オスは尾が鰭状になる。低地にある二次林に生息するが、京都府の一部や兵庫県では山地の混交林にも生息する。クモ、ミミズなどを食べる。幼生は節足動物、環形動物などを食べ、共食いも行う。繁殖形態は卵生。11-12月に竹藪や雑木林の周辺にある湧水、溝などに、26-109個の卵を1対の卵嚢に包んで産む。卵は2月に孵化する。幼生は7月初旬。遅くても8月下旬に変態し幼体になるが、幼生のまま越冬する個体もいる。生後2 - 3年で性成熟すると考え、オスは生後4年・メスは生後6年以上の個体が繁殖に参加することが多い。農地開発や道路建設・スキー場・ゴルフ場開発などによる生息地の破壊、ゴミの不法投棄などにより生息数は激減している。ペット用の密猟も懸念され、人為的に移入されたアメリカザリガニによって幼生・アライグマによって成体が捕食されている。2004 - 2008年における石川県での成体の生息数は200匹以下と推定されている。1995年に種の保存法によって国内希少野生動植物種に指定されている。1998年に兵庫県豊岡市内にある大岡山の南東部が「大岡アベサンショウウオ生息地保護区」、2006年に京丹後市内にある丘陵が「善王寺長岡アベサンショウウオ生息地保護区」として生息保護区に指定されている。
出典:wikipedia
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