朝鮮労働党作戦部(ちょうせんろうどうとうさくせんぶ)は、かつて存在した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の情報機関。俗に他の党諜報機関とともに「三号庁舎」とも呼ばれる。2009年に党対外情報調査部と軍総参謀部偵察局と統合して朝鮮人民軍偵察総局が発足したことにより、発展的に解消した。朝鮮労働党作戦部は、スパイの護送及び浸透、破壊工作、要人暗殺を担当する機関であった。スパイを韓国(南朝鮮)や日本に護送したり、逆に韓国や日本から北朝鮮へ護送していた。また工作船やユーゴ型潜水艇による浸透事件、日本人拉致事件の実行機関と言われている。最優秀の要員が3000人近く所属しており、3号庁舎の中でもっとも規模が大きかった。傘下に414連絡所、915病院、金正日政治軍事大学等を持っていた。安明進が所属していた機関としても知られている。作戦部傘下の414連絡所は、北朝鮮の偽札印刷、スパイ装備の製作、偽造パスポートの製作、暗号通信連絡をおこなっていた。同連絡所は、平壌市中区域蓮花洞、平安南道平城市、開城市、江原道法洞郡、黄海南道長淵郡、平安南道文徳郡など北朝鮮全域に分所があった。工作員とは別に学者、海外で教育を受けた技術者など600人が工作員用の機材を製作していた。北朝鮮は1970年代から偽札を作ってきたが工作用の小規模なものであった。北朝鮮は長年外貨不足に悩んでおり、その解決策の1つとして1980年代後半からは、大量生産体制に切り替えた。当初、印刷された偽100ドル札は、外交官用の外交行嚢に収められ、香港、マカオ、中東、アフリカへ運ばれ闇ドル商を通じて本物のドルなどに交換された。なお、朝鮮の外交官がリビアで偽札の行使で逮捕された事件があったという。その後、外交部に黄金山管理局ができ、マカオなど海外の銀行に口座を開設して、CD(譲渡性預金)や証券、債券を取引して、マネーロンダリングする洗練されたかたちになった。すでに、数十億ドルを他国の非合法組織と売買したとされる。また、康明道によれば偽札印刷所は101連絡所とされる。北朝鮮の414連絡所の作成した偽100 ドル札は、複数の偽造紙幣鑑別機でも判別できないほど精巧である。印刷機やインクはヨーロッパから輸入している。他の情報機関でも偽札は作っているが、はるかに粗雑であると言う。通信連絡海外にいる工作員や、土台人との通信を暗号放送でおこなっていた。また、海外の放送や通信を傍受して分析も行っている。印刷偽札だけでなく、対南工作に必要な一切の印刷物をここで作っている。例えば、偽造旅券、偽造住民登録証、偽造運転免許証、対南宣伝用のビラ、主体思想宣伝用の冊子などである。915病院の正式名称は朝鮮労働党915連絡所であり、915研究所とも呼ばれる。名称どおり工作員と教官、招待所に暮す拉致された外国人のための病院であるとともに、麻薬や覚醒剤の製造も行っている。915病院の麻薬製造部門には250名が従事している。北朝鮮咸鏡南道長津郡と赴戦郡の一帯には、阿片の原料となるケシの大規模な農園があるが『白桔梗農園』と偽っている。ケシの汁は1次加工され阿片として915病院研究所に送られ、ヘロインなどへ2次加工される。麻薬は。二重のビニールパックに入れられた粉末や注射器、直径5mm程度の錠剤などの製品になる。工作員は、阿片を痛み止めなどに使用しており、また、阿片が一般市民へも流れることがある。915病院では、このほかに拉致に使用する強力な麻酔薬も製造している。麻酔薬は、おしぼりのようなビニール袋の中に入れられている。915病院で製造された麻薬や覚醒剤は、日本、東南アジア、中東、ラテンアメリカへ工作船により運ばれて、外貨やココム製品、武器と交換される。日本の暴力団との関係も指摘されている(覚醒剤の流通の項も参照のこと)。金正日政治軍事大学は工作員の養成所である。詳細は金正日政治軍事大学を参照。工作員の侵入基地である陸上連絡所を開城と沙里院に、海上連絡所を清津・元山・南浦・海州に持つ。海上連絡所は、数百隻の工作船を所有する。これらの工作船は、日本、東南アジア、中東へ漁船に偽装して出入りしている。また、南浦連絡所は、『東建愛国号』という貿易船を所しており、金正日政治軍事大学は『勝利号』という貿易船を所有している。清津連絡所は対日工作も担当している。
出典:wikipedia
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