高専ロボコンはテーマが毎回異なるのが特徴の一つである。テーマだけではなく競技ルールや大会運営もテーマと大会の発展、高等専門学校の事情に伴って変化してきた。第1回、第2回大会までは参加を希望した高専の内、書類審査を通過した高専が出場した。第3回大会「ニュートロンスター」から参加校数を全国の高専に広げ、地区大会はなかったが、全国大会本選の前に予選が行われた。第4回大会から地区大会が開始され、1校から1チームから1校2チームの参加になった。第4回「ホットタワー」と第5回「ミステリーサークル」のチーム数が参加校数の2倍ではないのは、旧熊野高専(現近畿大学高専)が1チームのみの参加だったからである。何らかの事情により1チームのみの参加の高専やキャンパスが稀ある。第6回大会から第16回大会まで同じ参加校数と参加チーム数で推移したが、第17回大会以降は沖縄高専の開校、高専の合併や廃止により参加校数とチーム数が増減した。2006年第19回大会の「ふるさと自慢特急便」から都立産業技術高専が出場しているが、旧都立工業高専の品川キャンパスとして2チーム、旧都立航空高専の荒川キャンパスとして2チームが出場しており、1校から4チームも出場している。2009年の第22回大会以降は以下の高専が合併して1校2キャンパスから4チームが出場することとなった。全国大会のエキシビジョン試合に参加する機会が与えられることがあるため、参加校数と参加チーム数が若干増加する大会がある。注意:エキシビジョン参加校・チーム数は上記の表の限りではない。第3回「ニュートロンスター」まで地区大会はなかったが、第3回大会では全国大会の前に予選が行われ、全国の高専62校から31校に絞られた。第4回「ホットタワー」から、トーナメントを勝ち上がった優勝校の一つのチームと、審査員の推薦を受けた一つ以上のチームが全国大会に進出する。地区大会に1校または1キャンパスから2チーム出場できるが、全国大会へ出場できるのは1校または1キャンパスから1チームとしているため、優勝校と同じ高専・キャンパスのチームが推薦されることはない。都立産業技術高専のように合併途中にある高専はキャンパス毎に2チーム出場可能であり、優勝したチームがなければキャンパス毎に推薦が可能である。例えば、出場枠が3枠の場合は、地区大会優勝チームで1枠、他の2枠を審査員に推薦された互いに異なる高専またはキャンパスのチームに割り当てる。各地区からの全国出場枠の割合を、大会毎にみていくと若干の差がある。第4回「ホットタワー」および第5回「ミステリーサークル」では全国大会に進出できる校数は31校であった。北海道地区は最高の割合60%、東北地区は57%の高専が全国大会に進めるのに対して、九州地区は44%と最低の割合であり、この時期は九州地区が全国一の激戦区であった。第6回「ステップダンス」から全国大会に進出できる校数は24校に減少し、第16回「鼎」まで続いた。第6回の東海・北陸地区は出場チームに比べて全国出場できる枠が4つしかないためにテレビ番組中に全国一の激戦区と紹介されていたが、第7回で九州地区の枠を一つ減らし、その分を東海・北陸地区に割り当て、沖縄高専が加わるまでその配分が続いた。西日本の殆どの地区は東海・北陸地区ほどの試合数はないものの、殆どの地区の割合は33%であり、西日本の殆どの地区が激戦区となっていた。第8回「ドリームタワー」から、地理上、学校の事情、そして大会運営の側面から、東海・北陸地区大会に出場していた旧熊野高専(近畿大学高専)が近畿地区大会出場に変更となり、地区の差と東西の差が若干縮小された。第17回「マーズラッシュ」から沖縄高専の参加が始まり、全国出場枠は25校に増え、九州地区大会の全国大会出場枠が3から4に増えたことから、18回「大運動会」までの二つの大会は最も差が少なく各地区の全国大会出場枠が配分された。第19回「ふるさと自慢特急便」から札幌市立高専の参加がなくなったため、再び北海道地区が最高の割合50%となり、出場枠の割合最低が長く続く四国地区と16%強の差が続いている。四国地区大会は、6回連続地区大会優勝および12回連続全国大会出場を果たしている香川高専詫間キャンパス(旧詫間電波高専)が一つの枠を占有し、残りの一枠を他の高専・キャンパスの10チームで争うと言っても過言ではないほど熾烈を極めてきた。第28回大会「輪花繚乱」では、地区大会当日に全国大会へ出場する機会が与えられなかったチームの中から、地区大会において素晴らしいパフォーマンスを発揮した全国大会出場にふさわしい1チームを競技委員会が選出し、競技委員会推薦チームとして全国大会に出場させることとし、該当チームがいないと判断した時は選出されないとしたが、選出されたチームは無かった。上表の「推薦」の列は競技委員推薦チーム枠。第1回大会から最新大会までチーム単位で一対一のトーナメント方式による優勝争いが地区大会・全国大会ともに続いているが、全国大会では単独または一対一形式の予選が行われることがあった。第1回「乾電池カー・スピードレース」は決勝トーナメント進出を懸けてチーム単独で予選競技が行われ、上位4チームが決勝トーナメントに進出した。第3回「ニュートロンスター」では事実上の1回戦ともいうべき一対一形式で予選が行われたが、審査員によって選ばれたチームが決勝に進んだため、試合勝者であるにも関わらず敗退したチームがあった。その後、第4回「ホットタワー」から第20回「風林火山 ロボット騎馬戦」まで全国大会に予選はなかったが、第21回で復活し、一対一の対戦形式または単独で予選が行われ、予選タイム上位8チームが決勝トーナメントに進出した。第22回でも対戦形式で予選が行われたが、予選の勝敗は関係なく予選得点の上位8チームが決勝トーナメントに進出した。第23回以降は再度全国大会での予選はなくなった。また、勝者であるにも関わらず上位進出できないルールは第3回と第22回以外では行われていない。第4回「ホットタワー」から地区大会が行われ、4回戦または5回戦のトーナメントが組まれてきたが、第19回「ふるさと自慢特急便」から札幌市立高専の参加がなくなったため、北海道地区のトーナメントは3回戦となり、北海道地区優勝チームは他地区の優勝チームより一試合少なく全国大会に進出可能である。第20回「風林火山 ロボット騎馬戦」でロボットの耐久性についての公平性を考慮されたため、第6回「ステップダンス」から続いていた全国大会の二回戦から登場する地区大会優勝校のシード権は無くなり、トーナメントの階数も前回の「ふるさと自慢特急便」の6回戦から5回戦に変更された。第23回からシード権が復活したが、トーナメント運営の都合上、ある一つの地区の優勝チームだけシード権が与えられず、1回戦からの登場となった。第25回及び第26回では、再度シード権が無くなったが、第27回では再びシード権が復活した。第25回及び第26回では、1回戦または2回戦敗れたロボット・チームの中から、来場者の投票により最多得票を得たロボット・チームを準々決勝のワイルドカードとして進出させる方式が採用された。第27回で採用されなかったワイルドカードは第28回で復活したが、来場者の人気投票をもとに決めるのではなく、審査員の推薦で決めた。第1回大会から最新大会まで、全国大会では、準決勝以上があるトーナメント方式が行われてきた。地区大会・全国大会ともに、参加チームはその実力を以って試合に臨まなくてはならないが、トーナメント一回戦および二回戦シードチームの組み合わせはくじ引きで行われる。地区大会の試合数はほぼ115試合以上と大きな変化はないが、全国大会は第1回から第5回までとここ最近の大会でに試合総数やトーナメント階数の増減があった。全国大会の試合数は第6回以降23または24試合で定まっていたが、第21回と第22回は全国大会の予選が復活し、試合数が減った。第17回「マーズラッシュ」から第19回「ふるさと自慢特急便」まで、優勝を目指した場合、地区大会と全国大会あわせて最多で11試合に臨まなければいけないチームがあり、シードなどにより最小で7試合で済むチームとは4試合の差があった。この3大会は、ロボコン史上最も多い試合数の大会となっている。しかし、第20回の地区大会優勝校の全国大会シード権終了、第21回以降の全国大会での予選復活のため、最近の大会ではチームごとの試合数の差は少なくなった。第23回で再び地区優勝校のシード権が復活したが、25チームが参加するため、8地区のシード権を持つチームのうち7チームだけが実際にシードされ、残りの1チームが1回戦からトーナメントに臨まなくてはならない。第25回及び第26回では、1回戦と2回戦で初戦を終えたロボット・チームの中から、来場者の投票により最多得票を得たロボット・チームを準々決勝のワイルドカードとして進出させる方式が採用されたため、1試合増えて、25試合が行われた。第27回では、ワイルドカードが採用されなかったため、24試合に減った。第28回では、関東甲信越地区大会決勝で、勝敗が審査員の判定に委ねられるところを、拮抗した白熱の試合展開であったことから審査委員長の鶴の一声で再試合となった。また、全国大会に出場する競技委員会推薦チーム枠(1チーム)が設定されたため、全国大会の試合数が一つ増える可能性があったが、選出されなかったため、前年と同じ試合数が予定されている。番組のための大会であるため、大会運営をNHKエンタープライズが担い、番組撮影をNHKが担う。また、各高専および高等専門学校連合会が高専ロボコンを主催している。また文部科学省や日本機械学会、日本ロボット学会、電気学会などが後援している。特別協賛は、第3回から第14回大会までNECが、第15回大会から本田技研工業が担当し、現在に至っている。協賛企業は、電気事業連合会、マブチモーター株式会社、株式会社 安川電機、東京エレクトロン FE株式会社など、電力供給会社、モーター製作会社、産業ロボット製作会社の企業が協賛している。高専ロボコンで初めて全国の高専が一堂に会した1990年第3回「ニュートロンスター」から2001年第14回「Happy Birthday 39」までNECが協賛していた。NECと入れ替わるようにして本田技研工業が特別協賛企業になり、現在に至っている。入れ替わり当時、本田技研工業は世界初の二足歩行ロボットASIMOを完成させており、またサブプライム問題が表面化するまでは日本・北米大陸での自動車販売が好調なこともあって資金的な余裕があり、第三期F1撤退後の連結利益も黒字となり、ロボットコンテストの特別協賛企業(メインスポンサー)として大会を支援し続けている。全国大会のみならず、地区大会においてもASIMOを登場させていた。また、2008年第21回大会の「ROBO-EVOLUTION 生命大進化」では、ASIMOが試合に参加し、対戦相手の岐阜高専Zinのチームメンバーのみならず会場も興奮させた(ASIMOは反則により失格)。因みに、NECも第5回大会「ミステリーサークル」でルールに則ったロボットを製作し、全国大会で披露している。協力会社のロンシール工業は、競技フィールドの床材などに利用される素材を提供しており、大会を床から支える企業として参加している。2010年1月には学校関係者、NHK関係者、清水東工大名誉教授が初めて一堂に会した高専ロボコンフォーラムが開催された。高専ロボコンの現状と課題が示され、発展についての意見交換が行われた。エントリー締め切りとは出場チームのアイディア変更最終期限である。高専ロボコンの課題は広義の意味でロボット以外の「物体を移動させる」ことが多く、ロボット以外の物体の移動が必須ではない第21回および第26回大会を除けば26大会中24大会がそうである。第21回大会はロボット自体の移動方法が課題であったため、他の課題と異なるが、ルールで二足ロボットを運ぶ多足ロボットが認められた。また、第26回大会は人と協調するロボットの移動と跳躍が主たる課題ではあるが、縄跳びの縄を回転させる課題もあることから、やはり高専ロボコンの課題の基本はロボット以外の物体を移動させることである。近年は複数の課題を課すことが多くなってきた。2009年の第22回「DANCIN' COUPLE」では、前大会の倍の課題を設定しているが、課題を明示的に選択できるルールが採用された。過去のルールを厳密に振り返れば、課題が選択できるルールはこの回が初めてではなかった。第6回大会のステップダンスでは階段を無視してボールを移動させることができ、実際に長野高専が「階段なんて誰が越えるか!'93号」という名の階段の上空を跨いでボールを移動させるロボットを全国大会1回戦で披露した。また、第16回大会の鼎では階段を一度降りて、そのまま円盤にオブジェを貼り付ける課題に移るか、階段を昇る課題に挑戦して上段に進入する権利を得るかを選択できた。課題の数や難易度がトーナメントを進めるに連れて増えた大会があった。1994年の第7回大会「スペースフライヤー」では、Vホールという個所にフライングディスクが入れば即勝利というルールがあり、地区大会の時点でそのVホールを決める優秀なロボットが多かったために、全国大会ではVホールの内径が小さくされた。2008年の第21回「ROBO-EVOLUTION 生命大進化」では、地区大会・全国大会ともに準決勝以降でゴールの手前に置かれた二つのパイロンの間をSの字を書くように歩いて抜ける課題が追加されることになっており、課題数が3から4に増える大会であった。また、2013年の第26回大会「"Shall We Jump?"」では、競技中最後の課題が5回跳べばよい縄跳びであるのが、地区大会・全国大会ともに準決勝以降では出来るだけ連続して多く跳ぶという課題に変わる大会であった。「全個数」の「×2」は自チームおよび敵チームに同じ数だけ対象物が用意されていることを示す。第4回大会ホットタワーのゆうパックの箱は赤色または青色の塗料で塗装されたため、300g以上の重さであった。高専ロボコンの特徴の一つとして、課題達成のために克服しなければならない障害が設定されることが多いことが挙げられる(下表参照)。障害の克服が課題の一つであった大会や、障害の影響が少なかった大会もあった。障害の中で。だが、ルールによってはホバリングや飛行が有効であったため、実際にそのようなアイデアが披露された。接地禁止ゾーンがあった大会では、ロボットの重心や操縦者から離れたところにある部分を操作する場合に振動や応答遅れ、または見難さのために操作が難しくなり、。制御しきれない不確実性のために、勝てる試合を落としたと司会者に慰められるシーンが放送されている。が、何段もの階段とゾーンの区切りなどを示す小さな段差に分けることができる。階段の上り下り自体が中心的な課題の一つとされたこともあり、それに適したアイデアやデザインでロボットが製作されるが、バッテリーとモーターの高出力化で力任せに階段を克服したり、階段や段差を飛び越えるためだけに分離するロボットが製作された。第25回大会のベスト・ペットで、初めて、ロボットのスタート前に競技場・移動対象物などの競技構成物が所定の位置にない、毎回異なるところにあるというルールが採用された。高専ロボコンの競技形式は本質的な意味で大きく二つに分類できる。レース形式の競技は第1回「乾電池カー・スピードレース」および第2回「オクトパスフットボール」以来暫く採用されなかったが、第18回「大運動会」から復活し始め、近年採用が多くなってきた。レース形式は予選の段階で優劣が決まってしまうが、ドラッグカー・レースのように一対一の対戦形式で対戦し、それが決勝まで繰り返されるので、実力の出し方やロボットの耐久性の考慮、整備や操縦をする学生の集中力の維持やリスクを犯すことなど、実際の自動車レースさながらの駆け引きが行われるために勝敗に大きく影響することがある。一方、レース形式よりも駆け引きが行われやすい得点形式は、第3回「ニュートロンスター」から始まり、第17回「マーズラッシュ」まで連続して採用された。最近はレース形式が多かったが、第20回記念大会の「風林火山 ロボット騎馬戦」で採用されている。第3回大会の予選試合は、勝ったチームが必ず決勝に進めるとは限らなかったが、得点形式が初めて採用された大会である。第7回以降の大会で、サッカーのビクトリーゴールのように条件を満たした時点で勝ちとなる特別な勝利条件が加えられることが度々あった。試合時間内の逆転が不可能になる可能性があるルールを採用した大会は、本質的には形を変えたレース形式として捉えても差し支えない。例えば、第13回「ミレニアムメッセージ」は得点形式を採りながら、大半の試合が特別の勝利条件を満たして勝利するというレース形式であった。また、こうした特別な勝利条件が加えられていない大会でも、アイデアによってはレース形式とみなしてもよい試合内容となったこともある。例えば、第11回「生命上陸」では、対戦相手に逆転を許さない状況を試合開始直後に短い時間で作り出すチームがいた。いずれにせよ、得点形式でもレース形式に近いことが多くあり、大きく二つに分類はできる。第10回「花開蝶来」では、芸術性の評価が直接勝敗に大きく影響を与えるルールを採用された。第10回以外の大会に採用されず、実験的なルールであった。ロボットの重量制限は、テーマとルールに合わせて、最大重量が設定されてきた。第1回大会の乾電池カー・スピードレースで想定外の重量で参加するチームがあったことから、第2回目以降から最大重量が設定されている。その最大重量は、幾つかの大会を除き、前年よりも増やされてきた。第2回大会のオクトパスフットボールでは最大重量が3kgであったのに対し、第23回大会の激走! ロボ力車では50kgとなり、実に16倍以上に増やされている。20世紀最後の大会である第13回大会のミレニアムメッセージまではコントローラー重量が最大重量に含まれてこなかったが、21世紀の第14回大会のHappy Birthday 39からはコントローラー重量もロボットの最大重量に含まれることとなった。これまでに開催されてきた多くの大会で、妨害行為が想定されているかまたは禁止されていないルールが幾度も採用されている。妨害を利用した試合例を幾つか挙げる。「自明」な妨害の種類は以下の三つに分類される。妨害不可能とは物理的にもルール上でも絶対的に妨害不可能という分類である。この次の段階の干渉可能というのは、直接接触はないが、ロボット本体やその一部で相手のロボットに接触せずに、相手の進路を遮ったり塞いだり、または動作やアイデアを封じることを含む。最後の接触可能というのは、文字通り、ロボット同士が接触して妨害できることを指す。第24回大会ロボ・ボウルの接触はバンバー部分でのみ可能で、ホールド(押さえつけ)は出来ない。第1回「乾電池カー・スピードレース」から、オリンピックのような3位決定戦を行わないが、準決勝・決勝があるトーナメントを組んではいるため、ベスト4以上の進出校を比較することが容易である。2015年11月現在、ベスト4以上の成績を最も多く残しているのは香川高専詫間キャンパス(旧詫間電波高専、11回)である。高専ロボコン初期から良い成績を残し、優勝回数は最多(4回)で、唯一連覇を記録している。その次が旭川高専(6回、優勝2回)、次いで北九州高専と徳山高専であり(いずれも5回、優勝2回)、豊田高専(優勝2回)、一関高専(優勝2回)、久留米高専(優勝1回)、熊本高専八代キャンパス(優勝1回)が続く(いずれも4回)。2015年第28回大会「輪花繚乱」で奈良高専(ベスト4以上の成績は3回)が全国大会で初優勝し、近畿勢初の全国制覇となった。なお近畿地区の高専の準優勝回数(6回)は関東・甲信越地区(4回)を上回り、最多である。 高専ロボコン史上初めて、仙台高専名取キャンパスが、2010年と2011年にロボコン大賞連続受賞の快挙を成し遂げた。最初の大会から暫くはNHKアナウンサーが司会を勤めてきた。最近は若手アナウンサーの起用もあり、またタレントの起用もあったが、看板アナウンサーやベテランアナウンサーが高専ロボコン全国大会の司会を勤めることが多かった。また、伝統的に男女ペアによる司会が多い。第1回「乾電池カー・スピードレース」の司会者は徳田章アナウンサーであった。このときは、司会のみならず実況も担当している。続く第2回「オクトパスフットボール」の司会者は合田敏行アナウンサーであった。この大会も司会者が実況も兼務し、審判の役割まで行っていた。審判の代わりに対戦中のロボットの間に入って競技の一時停止を宣言するといったことを行っていた。審判の役割まで兼務していた司会は第5回まで続き、何れも合田敏行アナウンサーが担当し、阿部渉アナウンサーに次ぐ司会数となっている。第3回「ニュートロンスター」以降は司会と実況が分担され、現在に至っている。もっとも多くの司会を務めたのは阿部渉アナウンサーである。全国大会だけでなく、NHK横浜および東京の放送センター在籍中にも関東地区予選で司会を務めている。次に多いのが合田敏行アナウンサーであり、全国大会司会、全国大会実況、全国大会番組ナレーションをこなし、今に至る大会と番組を形作ってきた一人である。高専ロボコンの試合の審判は学生達が考え抜いたアイデアとそれ実現したロボットを適切に評価・賞賛するために適切に厳格に行われてきた。テレビ番組ありきの大会であるにも関わらず、参加チームと審判以外の者が視聴者や観戦者の満足度がなるべく高い結果になるように試合中に操作・影響を与えることは最近では一切なく、公正であり続けている。しかし、大会初期には試合結果を恣意的に覆すこともあった。また全国大会では数例ではあるが人為的なミスもあり、誤審や説明不足による誤解が起きた。第3回大会「ニュートロンスター」の予選で米子高専の「白砂1号」が熊本電波高専の「肥後モッコス」を下し、米子高専が予選突破となるところだったが、審査員選考で試合に勝った米子高専が決勝トーナメントに進出できず熊本電波高専が決勝トーナメントに進出した。第4回大会「ホットタワー」の決勝戦で東京高専「寮さん」が相手の箱を倒す反則を犯したために徳山高専「白猫号」が勝ちを納め、地区予選が始まって初めての全国制覇を成し遂げるところだった。しかし、東京高専の大応援団が徳山高専との再試合を求めるように声を張り上げた結果、主審が再試合を決意し、再試合が行われた。結果、東京高専が徳山高専を制限時間ぎりぎりのところで逆転し、全国制覇を成し遂げた。地上波で流れた番組では再試合については一切触れられておらず、再試合のみが放送されている。第6回大会「ステップダンス」の準々決勝で、優勝候補の一角であった豊田高専の「見掛け倒し」が八代高専の「DASH」に誤審で負けるという番狂わせがあった。壁型の見掛け倒しが八代高専より多く得点していたにも関わらず、主審はDASHに軍配あげた。高専ロボコンでは、審判の判定に不服があればその場で抗議することができるが、負けの判定に気後れし、忙しない次の試合の雰囲気に飲まれ、抗議のタイミングを失ったというのが、選手達の弁である。しかし、試合後も大会終了後も豊田高専は抗議を続けたため、後日、豊田高専の学校長が直接大会運営者側にその姿勢を問い質すまでにエスカレートした。その後、誤審があったことが認められ、各高専に書類でその事実が知らしめられた。第16回大会「鼎」の準々決勝で、優勝候補の一角であった九州地区大会優勝の北九州高専「ハル」が群馬高専「月歩月歩」に対して負けの判定を受けたが、負ける原因となった円盤の動きに対して異常があると抗議した。円盤がストッパーで止まらなかったという抗議内容だったが、結局誤審でも競技フィールドの異常でもなかった。しかし、ルールや競技フィールドを詳しく知らない者にとっては彼らの抗議により大会進行が暫く滞ったことで丸く収まった感じがしない後味の悪い試合であった。大相撲で「ものいい」がついたら審判長から説明がなされることが多いが、同じ国技館を利用させてもらい、かつては国技と宣伝していた高専ロボコン全国大会だが、その抗議の件に対しての説明は一切なかった。過去の大会の抗議では、見ているもの全てに判断の情報が行き渡るように説明しながら再試合の決定や勝敗判定が行われていたのであるが、この大会は地上波やBS放送で生放送されていたため、もしくは限られた時間内に表彰式まで終わらせなければならない制約があったため、説明を省略したのではないかとも言われているが、定かではない。NHK BSなどでの生放送や全試合録画放送で芸能人がピットレポーターを務めた大会があった。試合前の緊張感や試合後の達成感、悔しさや嬉しさが漂う国技館の支度部屋や、試合直前の競技フィールドの脇で待機するチームの学生達とロボットを取材し、会場や番組視聴者にその雰囲気を伝えて臨場感を高めるのが彼らの役目である。ロボットよりも参加している学生の意気込みや感情に焦点が大きく当てられるため、またレポートが一般的な人々に受け入れ易いようにテレビや雑誌などのメディアで全国的に知られたタレントが起用され、一種のインターフェースとして機能した。第21回では現役の女子高専生の萬歳光恵がピットレポーターを務めた(当時、旭川高専制御工学科4年生)。彼女もまたアミューズに所属する芸能人である。第24回から第26回では、各地区のNHKのアナウンサーやキャスターが応援リポーターとして全国大会に参加し、代表チームの紹介などを行った。全国大会の模様については、12月ごろに総合テレビで放送される。また、旧BS2やNHK BSプレミアム(旧 BShi)でも放送されることがある。こちらは総合テレビの放送内容に比べ放送時間が長く、会場中の映像が多い、全試合を取り上げた完全版・全試合版として製作されることがある。2000年には開局間もないBSハイビジョンにて、2003年、2004年には教育テレビにて全国大会の生中継が行われた。地区大会の模様は全国大会前にローカル放送が行われる(原則、同日同時刻に各NHK放送局に対応する地区大会が放送される)。そして、全国大会終了後の11~12月にかけて、主にミッドナイトチャンネル枠で各地区大会の放送がおよそ1、2週間連続して行われる(編成日程にもよるが、毎日1-2地区)。
出典:wikipedia
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