1997年イギリス総選挙(1997ねんイギリスそうせんきょ、英語:United Kingdom general election, 1997)は、イギリス議会(正式名称:グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国議会)の議員を選出するために1997年5月に行われたイギリス総選挙である。1994年に労働党の党首に就任したトニー・ブレアの下で党への支持を拡大しつつあった労働党が、保守党から政権を奪回できるか否かが注目された。選挙の結果、労働党は地滑り的な大勝利を収め、18年ぶりに与党に返り咲いた。選挙を目前にした4月上旬に各党はそれぞれ、マニフェスト(選挙綱領)を発表した。保守党の選挙綱領は減税や雇用、経済対策に重点を置き、対する労働党の選挙綱領は教育や雇用、地方分権に重点を、第3党の自民党の選挙綱領は教育や経済、環境、コミュニティなどを中心としたもので、教育や雇用、減税などを争点に争われた。政権獲得を狙う労働党は、18年間の保守党政権は失敗であったと規定した上で「イギリスはもっとより良い生活を受けるに価する」というキャンペーンを展開し、変化を訴えた。対する保守党は経済状態が良好であることを強調し、「イギリスは景気づいている。労働党がそれを吹き飛ばそうとしている」と応じた。選挙の結果、労働党は結党以来最高の418議席を獲得し、1979年のジェームズ・キャラハン政権下で行われた総選挙での敗北で政権を失って以来、18年ぶりに与党となった。反対に保守党は、現職閣僚7名が落選、ウェールズとスコットランド両地域で全議席を失った他、都市部でもロンドンとバーミンガムの一部選挙区を除き全敗、結党以来最低の165議席で大惨敗し、野党に転落した。第3党の自由民主党は、得票率は前回並みであったが、労働党との戦略投票により議席数を前回より大幅に増やし、結党以来最高の46議席を得た。この3政党以外のウェールズやスコットランド及び北アイルランドなどの地域政党も健闘した。労働党の大勝以外に、もう一つ特徴的なこととして、女性議員の大幅な増加が挙げられる。前回の総選挙における女性当選者は60人で下院全体の9%余りに留まっていたが、本選挙でほぼ倍増の120名が当選し、下院全体の18%が女性で占められることとなった。特に労働党のみで見た場合は102名が当選、当選者全体の24%、女性当選者全体の8割以上を占めたが、これは当選可能性が高い接戦選挙区に女性候補者を積極的に擁立した措置によるものが大きいと言える。
出典:wikipedia
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