クラレンス・ホワイト(Clarence White、1944年6月7日 - 1973年7月15日)アメリカ合衆国のミュージシャン、ギターリスト。ケンタッキー・カーネルズ、ミュールスキナーなどのブルーグラスバンド、ロックバンドザ・バーズでギターリストとして活躍。ブルーグラス、およびカントリー・ロックのギター奏法に革新をもたらした人物として後世に大きな影響を及ぼす。交通事故のために29歳の若さで夭折した。「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において2003年は第41位、2011年の改訂版では第52位。1944年 メイン州ルイストンでフランス系カナダ人の両親の元に生まれる。一流のブルーグラスミュージシャンであった父親の影響で一家は音楽に囲まれており、クラレンスも幼少の頃からウクレレやバンジョーに親しみ、8歳ごろにギターを始める。1954年に一家はカルフォルニアに親戚を頼って移住。その地でクラレンスは兄のローランド・ホワイト (w:Roland White)、エリックと共にブルーグラスバンド「スリー・リトル・カントリー・ボーイズ」(Three Little Country Boys)を結成し演奏活動を始める。1962年にバンド名を「ケンタッキー・カーネルズ」にしてファースト・アルバムを録音。この頃にはブルーグラス奏者として彼のギタースタイルはほぼ完成されていた。その後2,3年の間ケンタッキーカーネルズは精力的に活動する。1964年にはアルバム「アパラチアン・スウィング」(Appalachian Swing)を発表。しかし正統派のブルーグラス音楽は次第に時代遅れとなり業績不振のためグループは1966年に解散した。その後、クラレンスはエレクトリックギターを演奏するようになり、スタジオミュージシャンとしてたくさんのレコーディングセッションで活動する。代表的なものにはリック・ネルソン、アーロ・ガスリー、モンキーズ、ジャクソン・ブラウンなどのアルバムがある。レコーディング・セッションの合間に伝説的グループ「ナッシュビル・ウェスト」で活動。その過程でロックに接近し1968年にザ・バーズに加入。1973年の解散までに5枚のアルバムを制作した。クラレンスがバーズに参加したことによりバンドは圧倒的なライブパフォーマンスが可能となり、そのカントリーフレイバーあふれるギターフレーズは多くの後進ギターリストたちに影響を与えた。バーズのアルバムではボーカルを担当している楽曲もある。しかしバンドのフロントマンであるロジャー・マッギンと他のメンバーとの間で音楽的方向性に関して意見が対立し始め、ロジャー・マッギンはオリジナルメンバーでのバーズ存続を強く求めるようになりバンドは解散した。1973年にバーズが解散すると、クラレンスはセッションギタリストとして活動を続けると同時に、兄弟たちとブルーグラスバンドを再開する。ほかにもミュールスキナーなどのバンドで活躍した。1973年7月15日カルフォルニアのパームデールでの仕事を終え、機材を詰め込んでいる時に、泥酔した運転手の車に撥ねられて29歳の若さで亡くなった。クラレンス・ホワイトはブルーグラス音楽では本来、伴奏楽器であったアコースティックギターをリード楽器として定着させた第一人者である。彼以前にもリード奏者はいたが、一本調子の大味な演奏が多かった。それに対してジャズやR&Bの影響を濃く受けたクラレンスは卓越したリズム感覚でリズムの変化を多用したり、音程を飛躍させることで躍動感あふれる多彩なフレーズを生み出した。ブルーグラスのギターブレイクを芸術の域まで高めた人物である。エレクトリックギターの分野でも、ストリングベンダー(正式には、セカンドストリング・ショルダーストラップ・ベンダー)という、エレクトリックギターでスティールギターのような効果を出す装置をジーン・パーソンズと共に考案した。ザ・バーズのライブアルバム『untitled』ではこの装置付きギターを効果的に使っている。クラレンスの使用したギターでもっとも有名なのは、ケンタッキー・カーネルズ時代に愛用した1935年製マーティン・D-28(シリアルナンバー#58957)である。これは通常のギターよりもサウンドホールが大きく開けられる改造が施してあり「ラージサウンドホール」モデルと言われる。クラレンスの死後、このギターの所有者はトニー・ライスである。そのほかにマーティン・D-18、ロイ・ノーブルやマーク・ホワイトブックといった当時著名な個人製作家のギターも使用している。本人はD-18がお気に入りだったらしく多くの録音がD-18でなされている。バーズ時代は前述のストリングベンダーを搭載した1954年製のフェンダー・テレキャスターをメインで使用。この頃はオベーションのギターも使っている。
出典:wikipedia
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