「桜ノ雨」(さくらノあめ)は、2008年2月に森晴義(halyosy)が動画投稿サイト「ニコニコ動画」で発表した楽曲、および同曲を収録し2008年11月26日にリリースされた、森の所属したユニットabsorbのメジャーデビューシングルである。2012年に小説化された(詳細節)。また2016年、ウエダアツシ監督によって映画化された(主演・山本舞香、詳細節参照)。「桜ノ雨」は2008年2月にニコニコ動画で発表された。ニコニコ動画に投稿された動画では、ボーカルに音声合成ソフト「初音ミク」を使用している。森は、ニコニコ動画に投稿されていたsupercellのヒット曲「メルト」に衝撃を受け、自身で歌った同曲のカバーを投稿してニコニコ動画での活動を始めるとともに、「メルト」のボーカルに用いられていた初音ミクを歌わせたいと考えるようになったという。初音ミクにはキャラクターが設定されており、その公式プロフィールで年齢が16歳となっていたことから、森は高校で学生生活を送る初音ミクの想像を広げ、ちょうど卒業シーズン間近だったことから、卒業をテーマとした曲を作ることになった。作曲は森が行い、作詞は森がabsorbメンバーだった中村博、笹原翔太と相談しながら書き、アレンジは森と中村が共同で行った。森自身は高校は中退しており、そのためこの曲には高校卒業への憧れや自身が経験したかった青春時代を投影した部分があると言う。あえてきれいな思い出ばかりを歌っているが、これは学生にはそうしたきれいな思い出を作ってほしい、大人にはそういった気持ちを思い出してほしいと考えたためだという。「桜ノ雨」はネット上で大きな人気を集めるとともに、ファン有志により「桜ノ雨」関連の動画がニコニコ動画に多数投稿されるようになる。人気の広がりを受け、absorbの3人とインターネットで知り合った人々とで一緒に「桜ノ雨」を発展させて行こうという「桜ノ雨プロジェクト」が発足し、歌唱したデータを集めネット上で合唱を披露する企画等が始められた。absorbサイト内に作られた特設ページ「桜ノ雨学園」には、多くの学校の生徒や先生から卒業式で歌いたいとのオファーが集るようになる。こうした中で、2008年12月にabsorbは「桜ノ雨」のシングルでメジャーデビュー。2009年3月にはプロジェクト有志の発案から、埼玉スーパーアリーナ展示ホールにて「桜ノ雨プロジェクト」主催イベント「桜ノ雨学園卒業式」が行われた。2009年の卒業式は「桜ノ雨プロジェクト」最後の企画とされていたが、翌2010年にも横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホールで「第2回桜ノ雨学園卒業式」が開かれている。第2回の卒業式では、従来の合唱にプラスしてブラスバンドアレンジを施した「桜ノ雨 -祝奏歌-」が、absorbメンバーと会場の300人による合唱、八千代松陰高等学校吹奏楽部の合奏によって披露された。「桜ノ雨 ―祝奏歌―」は2010年4月に発売されたミニアルバム『学園』に収録されている。「桜ノ雨」は、元々は初音ミクをイメージして作られた曲であるが、森は「ライブで歌ったら、初音ミクに留まらずabsorbとして僕らのメッセージであり、またこの曲を聴いてくれる人達の全てのメッセージでもあると気づきました。この〈桜ノ雨〉がこの国でいつまでも歌い継がれていくことが僕らの夢です」とコメントしている。2009年に音楽情報サイトBARKSで行われた「卒業式で卒業ソングを歌ってほしいアーティスト」のアンケートでは、absorbが10代20代、特に現役の高校生世代から大きな支持を集め、GACKT(該当曲:野に咲く花のように)、コブクロ(該当曲:桜など)に次ぐ3位にランクインした。2008年度(2009年)には全国119校の中学、高校の卒業式で合唱され、2009年度(2010年)も3月21日までに95校で合唱されたことが報じられている。(全作詞・作曲:森晴義)小説は、森の原作・原案を元に、2012年2月20日に藤田遼執筆による『桜ノ雨』、2013年3月15日に雨宮ひとみ執筆による続編の『桜ノ雨 僕らが巡り逢えた奇跡』、2013年8月28日にスピンオフ第1弾の『Fire◎Flower 十人十色に輝いた日々』、2014年3月24日に第3巻『桜ノ雨 僕らはここで逢おう』、2015年3月7日にスピンオフ第2弾の『Fire◎Flower 君を好きでいられて良かった』が発売された。森は、16歳の高校生の初音ミクという、楽曲「桜ノ雨」を作った際の着想から、初音ミクをはじめとするVOCALOIDのキャラクター達の学生生活の想像を膨らませたという。作中にはVOCALOIDをモデルにしたキャラクター達が生徒、教師として登場する。『桜ノ雨』では音浜高校合唱部を舞台に、新入生の入部からその年度の卒業までの一年間が、春夏秋冬それぞれの季節で異なる主人公を中心に描かれた。『桜ノ雨 僕らが巡り逢えた奇跡』では、前作同様春夏秋冬で構成されているが、すべて合唱部部長となった未来(ミク)の視点で描かれている。『Fire◎Flower 十人十色に輝いた日々』では春と冬を除き、全て蓮(レン)の視点で描かれている。『桜ノ雨 僕らはここで逢おう』では前作と同じく、全ての季節で音楽教師となった未来の視点で描かれている。『Fire◎Flower 君を好きでいられて良かった』では全ての季節で蓮の視点で描かれた。本作内での楽曲「桜ノ雨」は合唱部部長のハルが作詞作曲した卒業歌という設定で、続編の『桜ノ雨 僕らが巡り逢えた奇跡』ではインターネットの動画サイトで「桜ノ雨」が人気となっている様子も描かれている。2016年3月5日にシネマート新宿・イオンシネマで公開。山本舞香の映画初主演作である。2015年10月の第28回東京国際映画祭・パノラマ部門で、劇場公開前に上映された。メインキャスト以外の生徒役は製作したアミューズメントメディア総合学院の在籍生が演じており、産学連携を謳ったタイアップCMも製作している。静岡県沼津市の海岸沿いにある音浜高校を舞台に、ハルに一目惚れして合唱部に入部した未来たちの春夏秋冬を描いている。小説版からは名前のみ借用したオリジナルストーリであり、青春映画となっている。なお、ロケ地となった淡島を望む沼津市内浦地区は、本作公開後に放映されたラブライブ!サンシャイン!!の舞台にもなっている。2016年2月22日および2016年3月19日からニコニコ動画で公式有料動画配信(1500円)が期間限定で実施。2016年9月9日にKADOKAWA(角川映画)からDVDビデオが発売された。
出典:wikipedia
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