大型貫通爆弾(おおがたかんつうばくだん、Massive Ordnance Penetrator、MOP)とは、アメリカで開発中の大型爆弾の1つである。アメリカ軍における制式名称は、GBU-57である。アメリカ空軍によって開発が主導されている30,000ポンド(約13,600kg)の「バンカーバスター」精密誘導爆弾で、この爆弾はこれまで最大の重量を持ち、現存する中で最も深く貫通可能なバンカーバスター、GBU-28(重量5,000ポンド(約2,270kg)、貫通力30m)よりも、総重量、威力ともに大きなものとなる。2002年に米ノースロップ・グラマン社と米ロッキード・マーティン社は、「ビッグブルー」(Big Blue)として知られた30,000ポンドの地中貫通兵器の開発を行なっていたが、財政的な理由と技術的な理由によって開発は中断されていた。2003年のイラク戦争の後に、バンカーバスター爆弾によって目標とされた攻撃跡地を分析したところ、不十分な貫通力と不満足な破壊力が明らかとなった。そこで非常に巨大なバンカーバスターの開発への関心が再燃し、MOPプロジェクトが開始された。アメリカ空軍には、超巨大爆弾に対する軍としての特段の要求はなかったが、大きなサイズの貫通及び爆風型の兵器を収集する構想は存在し、それは大規模爆風爆弾(Massive Ordnance Air Blast bomb、MOAB)を含む「ビッグブルー」(Big BLU)コレクションと呼ばれた。MOPの開発は現在、フロリダ州のエグリン空軍基地内の軍需品理事会、アメリカ空軍研究所で進められており、設計と試験作業は米ボーイング社によっても行なわれている。主に強固な地下要塞・地下弾道ミサイル・地下指令所の精密破壊用として必要な時に使用される。これはB-2とB-1戦略爆撃機向けに開発され、GPSを使用して誘導されるようとしている。2007年7月19日に、米ノースロップ・グラマン社は$250万米ドルでステルス爆撃機を改修する契約を明らかにした。機数は公表されていないが、各機が2基ずつのMOPを運搬できるようにされる。2007年の3月14日に、ニューメキシコ州のホワイトサンズ・ミサイル実験場でアメリカ国防脅威削減局(Defense Threat Reduction Agency, DTRA)の保有するトンネル内でMOPの最初の爆発試験が行なわれた。そのトンネルの正確な場所は公表されなかったが、航空写真の比較によってDTRA カピトル・ピーク・トンネル・コンプレックス(Capitol Peak Tunnel Complex)の付近であると示唆されている。2007年末の追加国防予算の1,964億米ドルの内、追加のMOP調達予算として8,800万米ドルが認められている。2007年12月、実物大模型の公表とともに、本爆弾が既にミズーリ州のホワイトマン空軍基地の第509爆撃隊のB-2搭載用に実戦配備されたと発表された。この模型は中央側面に巨大な4枚のフィンを持ち、GPSによって誘導され、正確に目標地点に命中した後、直径80cmの弾体が地中に70m以上貫通、爆発するとされた。
出典:wikipedia
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