イヴァン・フェデーレ（Ivan Fedele, 1953年5月6日 - ）はイタリアの現代音楽の作曲家。スペクトル楽派の影響を強く受けており、第二世代と見なされることもある（イヴァン・フェデレと表記されることもある）。ミラノのジュゼッペ・ヴェルディ音楽院とミラノ大学哲学部で学んだ。最初はブルーノ・カニーノからピアノを、ついで作曲を学んだ。フェデーレの父親は数学者であり彼の嗜好への訓練となり、空間化（Ali di Cantor）や粒度の統合（Richiamoでの電子音）などの彼自身の作品の側面に役立った。アンサンブル、オーケストラやオペラ（特にIRCAMのアンサンブル・アンテルコンタンポラン、ラジオ・フランス管弦楽団、リヨン国立管弦楽団）などから多くの委嘱を受けている。ヨーロッパの著名な音楽祭で定常的に取り上げられており、1995年のストラスブールMUSICA音楽祭ではポートレートとして取り上げられた。1999年のカーンの今日の音楽のアスペクト音楽祭は彼に献呈された。IRCAMで研修したこともあり、電子音楽もいくつか作曲しているが、ほとんどは器楽作品である。デビュー当初はドナトーニからの影響がみられた。その後もMIDI五弦ヴァイオリンやMIDIキーボードを用いる作曲に乗り込んではいるが、原則的には書法はイタリア音楽の伝統に従っている。表面的にはコルギから「継いだ」形の作品観で作曲しているが、エレクトロニクスにも長けておりパラメータ関係は柔軟である。現在はドナトーニからサンタ・チェチリアの職を譲り受け、イタリア国内で弟子の指導に当たっている。特に協奏曲に愛着を示すようになり、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、クラリネット、フルート、またMIDI5弦ヴァイオリンの協奏曲を書いている。そのほか、オペラ、交響的音楽、アンサンブル、電子音楽、映画音楽、ラジオ放送のための曲、声楽曲を書いている。現在は、イタリア周辺国の国際コンペの審査員を務めることもある。杉山洋一も指揮したことがあり、「どうもよくわからない」という感想をexmusicaに残している。フェデーレの音楽は海外よりも国内での演奏回数が多くなってきている。現在では既に、大規模作品を連続で初演できる立場にいる。Zerboni社は1990年代から全力でプロモーションをしており、全作品が出版されている。出版社が支援する作曲家が減少する中で、このような体質で作曲活動が行われるのは、今となっては希少である。Youtubeに自身のアカウントがあり、1980年代からのビデオが公開されている。2011年現在は主にstradivariusからCDが室内楽を中心に、定期的にリリースされている。演奏の質は総じて高い。

出典:wikipedia