アイシュアイア ("Aysheaia") は、カンブリア紀に生息していた有爪動物の一種。バージェス動物群の1つである。全長は大きいもので6cmほど。体は前後の端がわずかに細くなった円筒形で、細かな環状の構造があるが、これは付属肢と対応していない。特別な装甲や装飾はない。前端の先端正面に口が開いており、その周囲には乳状突起が並んでいた。そのやや後方側面から一対の付属肢が横に伸びる。それに続く胴体部の下面には10対の付属肢がある。付属肢はいずれも疣足状のもので、先端には爪がある。先頭の横に伸びるものは大顎に相当するとされるが、それ以外に頭部が区別できるような特徴はない。カイメンとセットで化石が発見されることが多く、カイメンを食べていたと考えられている。最初の記載はチャールズ・ウォルコットによる。彼はこの動物を環形動物と判断した。しかし、有爪動物について研究したハッチンソンは、この動物を有爪動物の祖先に当たるものとして注目した。当時、節足動物は環形動物から出たと考えられており、有爪動物は両者をつなぐ位置にあるとして注目されていたが、現生のものはすべて陸上性である。したがって、海産の化石動物でこれに類するものがあれば、節足動物と環形動物をつなぐものとして、系統学的に非常に重要なものとなる。アユシュアイアはまさにそれに当たる存在と思われたのである。ウィッチントンは一連のバージェス生物群の見直しの中でこの動物に触れ、それが有爪動物に非常に似ていることを認めつつ、いくつかの相違点をあげて別個の群に属するものとの判断を示した。しかし、その後の多くの研究者は有爪動物に属するとの判断を支持している。澄江生物群からはさらにいくつもの有爪動物に類する化石が発見されたことから、当時の海にはこの類が少なくなかったことが確かめられた。
出典:wikipedia
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