熊本市交通局0800形電車(くまもとしこうつうきょく0800がたでんしゃ)は、熊本市交通局(熊本市電)の路面電車車両。この形式名は、熊本市電における形式命名の慣例(製造初年の西暦下2桁に00を付けたもの)による。新潟トランシス製のブレーメン形超低床電車。1台車のみの車体を2つ繋げた、連接構造の車両である。0801AB (0801A-0801B) と 0802AB (0802A-0802B) の2編成が導入され、うち0801ABは2009(平成21年)年4月1日のダイヤ改正から営業運転を開始した。熊本市電は1997年(平成9年)から日本初の超低床電車・9700形を導入しており、2009年(平成21年)の時点で同形を5編成保有・運用しているが、本形式はそれに続く、熊本市電における2形式目の低床車である。熊本市電の新車購入は8年ぶり、新形式は12年ぶりとなる。車体は長さ18.4m、幅2.4m、高さ約3.4m(パンタグラフ除く)。車体幅が広くなり、1両あたりの定員は82名(着席定員30名)と、9700形の76名から6名分増えている。出入口部分の床面高さは路面から300mm、車内の通路部は360mm。従来のようなバックミラーはなく、カメラからの映像が運転席の画面に映るようになっている。乗降口は片側に2つあり、扉の幅は1250mm。A車(上熊本駅前・田崎橋側)には車椅子用スペースが1台分設けられている。塗装は白と肥後椿をイメージした赤紫で、正面の窓下に紺色が入る。当形式も9700形と同様で連接車であり、構造も前位車両の前ドアを降車用、後位車両の連結面寄りドアを乗車用としたワンマン運転が可能な構造となっているが、こちらも9700形と同様に新製時から現在まで運行に際しては運転士のほかに「トラムガイド」と呼ばれる女性車掌および男性車掌が乗務し運賃収受を行う。以前のトラムガイドスペースでは手動式運賃箱による収受のため、両替やICカードのチャージはできなかったが、2015年8月より運転席横に備えるレシップ製の同様の両替機能付き運賃箱を搭載したため、トラムガイドスペースでのICカードのチャージが可能になった。ただし、新製時から両替機能付き運賃箱を設置している0803(COCORO)より若干扉寄りに取り付けられている。乗降は運転士のいる前方ドアとあわせ、双方のドアから可能である(0803も同様)。2014年に、熊本市電開業90周年記念事業の一環として、5年ぶりの増備車となる0803AB(0803A-0803B)が導入された。同編成は愛称を「COCORO(こころ)」とし、同年10月3日より運行を開始した。「COCORO」という愛称は、「利用者への思いやり」と「熊本を訪れる観光客をおもてなしの心でお迎えする」という意味があるとしている。JR九州をはじめ熊本県内を走る鉄道車両のデザイナーとして知られる水戸岡鋭治がデザインを担当している。なお、水戸岡は、熊本市電では9700形の一部塗色のデザインも担当している。外装は、ヘッドライトを従来車とは位置や形状を変更し「正面も笑っているような顔」になっており、熊本城の城壁をイメージした濃茶メタリックの塗装に金色のシンボルマークやロゴを配している。ハート3つを連ねたシンボルマークは、「水・緑・情熱」を表しているとしており、「わくわく都市くまもと」のシンボルマークに由来している。内装は、座席や床などに木材(メープル、ウォールナット)を使用し「森と水の都くまもと」を表すとしている。車内設備として、テーブルやドリンクホルダーが設置されている。また当編成は、新製時より中央扉のトラムガイドスペースにレシップ製運賃箱を搭載している。0803AB「COCORO」の運用は固定ダイヤであり、平日と日曜日は上熊本車庫からB系統(上熊本駅前 - 健軍町)で始まり、日中はA系統(田崎橋 - 健軍町)で夕方にはB系統で上熊本駅前(上熊本車庫)へ戻る運用で、土曜日はB系統のみの運用で1日6 - 8往復するため、大江車庫にはほとんど入庫しない。ただし、他の低床車両は共通運用である。0800形は、以下の3形式とほぼ同じ車体を使用している。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。