メデラン(、)とは、ロシア原産の狩猟用・闘犬用の犬種である。別名はロシアン・メダリオン・マスティフ(英:Russian Medalion Mastiff)、メドルイアンスカ・ソバカ(英:Medelianskaia Sobaka)、ロシアン・ベア・ドッグ(英:Russian Bear Dog)、メドレヤンカ(英:Medelyanka)、メドレン・マスティフ(英:Medlen Mastiff),メドレンカ(英:Medlenka)。ローマ帝国のコロッセオで実際に闘犬として使われていたモロサス犬の直系の子孫で、歴代のロシア皇帝に飼育されていた。イタリアのカーネ・ディ・マチェライオという古いモロサスタイプの犬種とは何らかのつながりがあるといわれている。メデランは歴代皇帝の中でも最後の皇帝、ニコライ2世に大変気に入られていて、ガッチナ宮殿で保存とブリーディングが行われていた。非常に飼育が難しい犬種で、専属のトレーナーが雇われて訓練を行っていた。主にクマ狩り用の猟犬として使われていて、1~3頭で1頭のクマをしとめることが出来た。優秀な犬は1頭でも2頭のクマをいっぺんに相手にし、どちらも倒してしとめることが出来たと伝えられている。又、闘犬としてクマいじめや牛いじめ、犬対犬で戦わせるのにも使われた。メデランはもとから希少な犬種であったため、本種同士の戦いは行われていなかった。メデランは手懐けるのも非常に難しく、時折トレーナーや皇帝に牙を剥く事もあった。この気性は仔犬のときから顕著で、生後10ヶ月の雄の仔犬がを八つ裂きにしてという話も残されている。皇帝によって大切に保護されていたメデランではあったが、ロシア革命によって皇帝が失脚・処刑されるとほぼ全てのメデランが主人と運命を共にし、絶滅した。皇帝一家秘伝の犬種であったため、ガッチナ宮殿以外では他国はおろかロシア国内でも飼育が行われていなかった。現在、この犬種の復元計画が存在する。メデランの姿を映した写真はとても数が少ない。残された資料と写真をもとにその姿を描写すると、モロサスタイプ(マスティフタイプ)の犬種で体高がとても高い。筋骨隆々の骨太でがっしりした体つきで、非常に力が強い。頭部は大きく、目は小さく眼光が鋭い。マズルは太く短く、上唇はグレート・デーンのように少し長く垂れている。耳は本来三角形の大きい垂れ耳だが、皇帝の飼い犬である威厳と畏怖の念を強調するため、断耳して立たせる事もあった。頸部や脚、指は太く、脚は長めである。皮膚は引っ張るとよく伸びるが、これはクマや犬などと戦うとき、噛まれたり引っかかれたりしても怪我を深く負わないようにし、食いつかれても身をよじって攻撃から抜け出す事が出来、大切な役割を果たす。コートはスムースコートで、毛色はブラック、ブリンドル、フォーン、グレーなどの単色とそれの胸にホワイトのパッチが入ったものなど。体高の比喩については"「仔犬の頃にほぼグレート・デーンと同じくらいのサイズに達し、成犬になると仔牛ほどの大きさにもなる」"(『デズモンド・モリスの犬種事典』~メデランより引用)ともいわれている。これはあくまでたとえであるといわれているが、事実古代のモロサス犬の中には体高が100cmを超える犬も多くいたことから本当であった可能性が指摘されている。少なくとも現在世界最高の体高を持つ犬として著名なアイリッシュ・ウルフハウンドよりもサイズが大きかったのであろうと考えられている。推定体高は80~90cm、推定体重は65~85kg。しかし、メデランが絶滅した現在、本当のサイズステータスを確認する術はなく、上の体高/体重はあくまで推定である。性格は確実に判明していて、独立心が強く凶暴で、一人の主人にのみ従う。手懐けるには非常に厳しい訓練が必要であったと伝えられている。然し、よく慣らされたメデランはニコライ2世の皇女であったアナスタシア皇女を背中に乗せて歩く事が出来たともいわれている。
出典:wikipedia
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