『Almagest -Overture-』(アルマゲスト オーバーチュア)とは、ソフトサークル「Serendipity」によって2006年9月8日にバージョン3.00が公開されたフリーソフトの戦略SLGである。2012年現在、公開されているものは『Almagest -Overture- "Third edition"』であり、同サークルによって開発が続けられている。本作は恒星間移民が進んだ宇宙を舞台とする『星間戦争SLG』である。プレイヤーは複数存在する内(ゲーム本来の主人公である国家はセレスティア共和国である)、一つの星間国家の元首となって、既知銀河の統一、若しくは同盟締結による戦争終結を目指すこととなる。本作はターン制で進行し、主に自国の内政、他国との外交を行う戦略フェイズと宇宙艦隊同士の戦闘を行うフェイズを最終的にプレイヤー国以外の全国家が滅亡する若しくは、全ての残存国家がプレイヤー国と同盟関係になる(同盟国同士が交戦していても可)まで繰り返してゲームを進めてゆく。ただし、一部のエンディングは特殊な条件の下で到達できる。惑星(他国)への侵略は宇宙軍をもって行われ、作品中の世界では「人類間の戦争において、宇宙空間から人類の居住惑星およびその固有衛星に対して直接攻撃を行う事」を禁止する「イリアス宣言」と呼ばれる国際条約が採択されているため、各惑星に配備された防衛衛星を破壊された時点でその惑星は侵攻国領となる。星間国家は主星(首都に類する)の防衛衛星が破壊された時点で国家としての能力を失い、降伏する。これがプレイヤー国であった場合はゲームオーバーとなる。本作の大きな特徴は、シナリオはバージョン3.04現在、3つのメインシナリオと2つのIfシナリオの5つが存在し、それぞれ登場する国家、兵器、人物などが微妙に異なってくるが、メインシナリオについては時間軸に繋がりが存在する。ゲーム内に登場する兵器は多国籍企業のエルガレイオン社とフォルモーント社(両社とも架空の企業)によって各国に供給されている。なお、フォルモーント社については各国の技術レベルに応じて等しく技術提供とライセンス生産を認めているが、エルガレイオン社は連邦関係国と本社の置かれている惑星プロメテウスを領有しているオリンピア連合にのみ技術提供を行っており、親邦派国以外は既製艦を購入することでのみ同社の戦艦を運用できる。よって、運用できる兵器に関しては各国ともに殆ど差異は生じえない。そのために、用意されているのが「改造」システムであり、これは自国で開発した技術を艦船に搭載することで性能を独自に強化する仕組みである。開発できる技術は共通に技術供給が行われるものの他、国家ごとに大きく異なりそれぞれ自国領内のローカル企業などから技術支援を受けた固有の技術を開発できる。この技術は他国に対しては同盟国にのみ供給される。よって、同盟国を増やせば開発できる技術の数は増えてゆく。全ての技術の収集もまた、このゲームの一つの目標である(ただし、同盟国にも供給されない技術も存在するため一度のプレイにおいて登場するあらゆる技術を収集することは不可能である)。本作の舞台となる惑星は全40個(うち8つが宇宙要塞)存在し、それらは位置関係で5つの星系に分けられている。また、要塞は各星系の接続点の役割もある。そのため、敵対する国家、あるいは中立国家に要塞を占領されている場合その要塞の向こう側、あるいはこちら側の星系からの艦隊移動ができない(占領している国家と同盟関係ならば通行可)。本作では15ヶ国(うち一ヶ国はプレイ不可)が登場し、それぞれの国家が違った国家主義を持っており、同主義の国家同士は友好な関係を築きやすい、などといった部分がある。各国は、自国が他国をどう思うか、そしてその他国が自国をどう思うかを示す「印象値」を持っている(例:地球統一連邦‐アガスティア行政区や地球統一連邦‐メガリス行政区)。これは主義が異なっていれば少しずつ減少していき、宣戦布告や講和締結や資金援助によって変動する。また逆に、外交の発生率や成功率、ペナルティの有無に影響する。また、隠しパラメーターとして軍務官個人の印象値も存在する。その為、国家間の印象値が最大でも国家元首個人の印象値が低いと同盟締結を拒否される事がある。(その逆もある)本作には王道値・覇道値というパラメータが自国にのみ設定される。これは主義の他に自国の国際的な印象を表すものであり、王道値は信義を尊ぶ(例:他国と同盟を結ぶ、同盟国の要請と自国世論の賛成に従って宣戦布告する)行動を取った際、覇道値は武断的な(例:他国を武力で滅ぼす、同盟国の要請なくして宣戦布告する)行動を取った際に上昇する。片方を上昇させてもう片方を低下させる行動は存在する(例:敵国を降伏させると、覇道値が減少して王道値が上昇する)が、両方を上昇させることは可能である。なお、国家数が多い状況で覇道値を上げ過ぎると、全他国(主義や交戦状態を問わず)から最大限の非難を受けるイベントが発生する。これによって全他国との印象値が激減し自国の主義が孤立になる(外交上極めて不利)が、高難度エンディングの必須条件でもある。括弧内のアルファベットは略称を表す。現在公開されている最新のバージョンはVer.3.04であるが2009年6月1日に続編である「AlmagestⅡ」開発の近況が作者のウェブページにて公表された。このAlmagestⅡはシェアウェアとなる予定である。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。