レモンマートルはフトモモ科バクホウシア属の植物で、オーストラリアのクイーンズランド州の亜熱帯の多雨林に自生する。高さは20mにも及ぶが、それより小さい事も少なくない。葉は常緑の対称形で、長さ5-12cm、幅1.5-2.5cm、光沢のある緑色の全縁である。花は乳白色で、直径5-7mm、夏から秋にかけて枝先にクラスタを形成し、萼から花びらが落ちた後も存続し続ける。レモンマートルは1853年にイギリスの植物学者 ジェイムズ・バックハウス()にちなんで、"Backhousia citriodora" という学名を与えられた。一般名称レモンマートルは破砕した葉の強いレモンの香りに由来する。レモンマートルはしばしばレモンユーカリ樹("lemon ironbark"; "Eucalyptus staigeriana")と混同される。レモンマートルは2種の化学的精油成分を含む。オーストラリア先住民のアボリジニは永きに渡り、レモンマートルを料理と薬草のいずれにも用いてきた。オイルにはレモングラスを超える高純度のシトラールが含まれ、レモングラスやアオモジ(Litsea cubeba)以上の強い清涼感の芳香を有する。レモンマートルは既知のブッシュ・タッカーの香料として、しばしば“レモンハーブの女王”として用いられ、その新芽には甘味もある。葉は乾燥して砕いて用いるか、或いはカプセルにして芳香を長持ちさせる。砕いたレモンマートルはショートブレッド、パスタ、焼き魚、マカダミア、ドレッシング、茶などに用いられる。また、レモン果汁では問題となる酸味について考慮しなくて良い為、乳製品の着香として、チーズケーキ、アイスクリーム、シャーベットにも用いられる。レモンマートルの精油には抗菌性がある。希釈しない油は体外でヒト細胞にも毒性が確認されている。およそ1%に希釈すれば、肌とその内部へ浸透する事によるダメージは小さくなる。レモンマートル油は水イボの処置にも用いられ、伝染性疾患の子供、免疫障害患者について調査された。9人の16歳の患者に10%の強さのレモンマートル油を浴びせたところ、制御しなかったグループに比べ、改善の兆候が見られた。この油は一般的な健康増進と清浄製品の原料として、特に石鹸、ローション、シャンプーに用いられる。レモンマートルは観葉植物として栽培される。熱帯の温暖な地で育ち、寒冷な土地では若いうちは寒さから保護する必要がある。5メートルを超え、密集した林冠を形成する。園芸家たちは木に咲く花や葉から漂うレモン香を楽しむ。レモンマートルは丈夫な植物で、土壌の水分の欠乏に耐えられる。成長はゆっくりだが、次第によい土壌を作る。レモンマートルの苗木は低木で、幹が聳え立つまではゆっくりと育つ。成長したならば切断する。切断して増やされたものは商業製品として用いられる。プランテーションにおいては一般的な農作物としては上と横をメンテナンスし常に低木となる様に栽培される。商業的プランテーションにおいては機械化されている。樹木の健康の為にも枝を低く保つ事は重要である。収穫された葉は乾燥され、香辛料として、または蒸留して精油にする。商業的なレモンマートルは主にオーストラリアのクイーンズランド州とニューサウスウェールズ州の北の海岸で育てられる。
出典:wikipedia
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