鉄道合図(てつどうあいず)とは、形・色・音などにより係員相互間で相手に対して意思を表示するものである。日本の「鉄道に関する技術上の基準を定める省令(以下技術基準省令とする)」では、信号・合図・標識に分類している。この省令において合図は、係員相互間で、その相手方に対して合図者の意思を表示するものとしている。車掌または駅長がなど「列車を出発させてもよい条件」が整ったことを確認し、運転士に「出発してよい」旨を表示する合図。出発合図には次のいずれかの方法がある。乗務員室にある連絡ブザーまたは電鈴により出発合図を表示する方法。現在はほとんどの鉄道事業者がこの方式を採用している。JRでは車掌が乗務する列車のうち、JR東日本以外の旅客5社の電車列車、およびJR東日本を含む全ての気動車列車において車内ブザー式が採用されている。ただし、JR東日本線の電車列車であっても、団体・回送列車や、運転停車の際に行う出発合図は車内ブザー式による。私鉄や交通局では主に東日本地域が車内ブザー式、西日本地域がベルを短音二打を鳴らす車内電鈴式が多いが、広島電鉄ではブザー式を採用している。ただし名古屋鉄道は300系以降の車両は従来の電鈴式から車内ブザー式(短音二打)に変更している。会社によっては運転士が安全確認を行ったあと、車掌に向けてブザーもしくは電鈴を鳴らす。主に西武鉄道・京成電鉄・都営地下鉄・京浜急行電鉄・北総鉄道・近畿日本鉄道・京阪電気鉄道・阪神電気鉄道・阪急電鉄・南海電気鉄道・大阪市営地下鉄でもホーム構造次第で行われている。そして車掌がドアを閉めてから運転士に向けてブザーもしくは電鈴を鳴らす。上記いずれの方法も、戸閉めランプは点灯している(車両側面の開扉ランプは全消灯)が、ドアに物が挟まっているなどの理由で、列車を発車させるのに支障や危険が生じた場合は、非常停止スイッチ・車掌ブレーキ弁などを扱って非常ブレーキを動作させて列車を停止させるか、発車合図取消の合図(ブザーボタンをとにかく繰り返し押す“乱打”)の合図を送り、列車を停止させる。ワンマン列車では、出発の可否は運転士自身が確認する。戸閉め操作を行い、下記の知らせ灯点灯による戸閉め確認のほか、ミラーやモニターなどにより、通常、車掌が行っているホームの安全確認を運転士自身が行ったうえ、更に運転士として必要な信号確認、前方確認を行っての発車となる。車掌が乗務しない回送列車の場合、ホーム確認は運転台より後方目視で行うことが多い。運転台にある「知らせ灯」により出発合図を表示する方式。東日本旅客鉄道(JR東日本)・伊予鉄道(高浜線、横河原線、郡中線)では、すべての乗降扉が閉じている事を知らせる知らせ灯の点灯を運転士が確認することにより、車掌の出発合図とみなしている。なお、知らせ灯の色には橙黄・白・緑がある。なお、かつてはJR西日本(2010年3月20日より車内ブザー式を試行、2010年12月15日より本実施)、JR九州(2000年頃まで)、JR東海(2011年3月25日まで)で知らせ灯式が採用されていたが、現在は車内ブザー式に移行されている。乗務員無線により出発合図を表示する方式である。JRでは客車列車が無線式を採用している。会社によっては車掌の「(列車番号)列車、(駅名)発車願います。」の合図のみで行なうところもある。また、客車列車でも、JR四国のトロッコ列車のように、後述の車内ブザー式合図ができるように信号線を引き通してあるものもある。かつては北海道内の一部の普通客車列車(主に札幌圏)でもこの方式で行われていたことがある。JR以外の客車列車では、それぞれの会社の運行規則に従った合図を行う。無線式のほか、長笛による合図、車掌が緑旗をふり、運転士が目視確認後発車する、など様々である。車掌の乗務していない列車のうち、は駅長しか出発させる時機がわからないため、駅長が出発合図を行う。合図の方式は次のとおりである。列車を駅から発車させるときに駅係員が乗務員に対して、旅客の乗降が終了したことを伝える合図である。この合図を受けて乗務員はドアを閉める。「客終」と省略する事もある。駅長がを確認し車掌に対し「出発合図をおこなってもよい」旨を表示する合図。なお、次の停車場から出発させるときは、駅長しか出発させる時機がわからないため車掌に対し出発指示合図を行う。合図の方式は次のとおり気笛を使用して運転士の意志をほかの係員に伝える合図。車内ブザーまたは車内電鈴を使用して、乗務員間で意志を伝える合図。ブザー式では長音と短音の組み合わせで合図を行い、合図を受けた方が同じ合図で応答する。電鈴式ではその回数により意味が異なる。組合せや意味は事業者により様々である。列車の組成を変更した場合に行われるブレーキ試験の際に使用される合図。ブレーキ試験合図器を使用するときは、白色灯とブザー合図により表示する。
出典:wikipedia
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