『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』(しんきどうせんきガンダムウイング エンドレス ワルツ)は、ガンダムシリーズのOVA(オリジナルビデオアニメ)で、『新機動戦記ガンダムW』の続編および完結編として1997年に全3話が制作された。後に再編集され、追加映像を加えた『特別篇』が劇場公開された(後述)。テレビシリーズでのコロニーと地球の戦争から1年後の世界に再び起こった戦争を舞台に描く。テレビシリーズ『新機動戦記ガンダムW』に登場していた主要MS(モビルスーツ)は本作においてもそのまま引き継がれているが、大河原邦男がデザインした5機の主役ガンダムについては、設定上は同一の機体だが、カトキハジメや石垣純哉らによってデザインの一新がなされている。また、それに伴いプラモデルや設定資料等における名称も変更されている。本編にはデュオが量産モビルスーツの戦術からパイロットがトロワだと見破る場面や、宇宙でゼクスが抵抗するも敵機を地球へ降下させるのを許してしまう場面など、テレビシリーズを踏襲した場面、描写も数多く存在する。また、テレビシリーズで一度流された五飛の目の前で盾に取られたL5コロニーが自爆する場面の回想でも、アルトロンガンダムが『Endless Waltz』版に描き替えられている。かつての戦いから1年。全ての武力を放棄して平和への道を進む世界に対し、トレーズ・クシュリナーダの実子を名乗る少女マリーメイアを頂く、コロニー組織の黒幕であったバートン一族が地球圏支配を狙って「真の」オペレーション・メテオを再び画策。彼らは、放棄されたはずのMSリーオー他旧式戦力に新型MSサーペントを加えての武力侵攻と、平和の象徴でもあるリリーナ・ドーリアンを拉致し、地球圏へ宣戦布告を行った。特務機関プリベンターを組織して、亡きトレーズの意思を継ぎ地球圏の平和維持に当たっていたレディはノインやポォと共に事態の収拾を図るが、対応に追われていたレディの前に「火消しの風・ウインド」を名乗るゼクスが現れ、プリベンターとして活動する権限と封印されたトールギスIIIを貸し与えるように願い出た。そして同じく、マリーメイア軍の暴挙に対抗すべくヒイロとデュオも行動を開始し、カトルも先の戦いの終結後、太陽に向けて飛ばすことで廃棄予定であったガンダムの封印を解く。しかしその前に立ちはだかったのはマリーメイアの軍門に下ったトロワ、そしてガンダムパイロットの中でただ1人ガンダムを手放していなかった五飛だった。マリーメイア側についた五飛は、1年前にあれほどの戦火を体験したにもかかわらず、何も変わらない人々に業を煮やし、自らもトレーズとの決着と、戦いそのものへのこだわりから抜け出せないでいた。敵のふりをしていたトロワの手を借り、マリーメイア達が画策した真のオペレーション・メテオを阻止したものの、サーペント部隊はすべて地球へ降下してしまう。一足先にウイングガンダムゼロを受領したヒイロだが、再び五飛が戦いを挑んでくる。しかし、過去の悲劇に苦しむヒイロは敢えて五飛の一撃を受け、海へと落ちた。その頃トロワ達は「オペレーション・メテオはこうあるべき」と、廃棄されるはずだった3機のガンダムに搭乗、地球に降下しマリーメイア軍の大部隊に挑む。ゼクスとノイン、デュオ、トロワ、カトルはマリーメイア軍の圧倒的な物量を前にしながら、以前と異なりパイロットを殺さないという困難な戦いに挑み、徐々に追い詰められていく。そこに到着したヒイロは、半壊した機体に一斉攻撃を受け続けながら、ひたすらマリーメイア軍の指令部をツインバスターライフルで撃ち続ける。負け続けながらも、真っ向から戦う彼らの姿勢に打たれた人々は、自ら立ち上がり平和を望む声を上げる。それを見た五飛は、平和は武器を持たず立ち上がることによって勝ち取るものだと、自らのこだわりにピリオドを打つ。そしてヒイロは、バートンに傀儡として祭り上げられていたマリーメイアを空砲の銃の引き金を引いて「殺し」、表舞台から降ろすことで、地球圏における戦争の歴史に真の幕を引いた。(『特別篇』のキャストも同一)OVA版のヒットを受けてOVA版全3話を劇場公開用に再編集し、OVAでは無かった新作カットを多数挿入して1998年8月1日に劇場版『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 特別篇』(しんきどうせんきガンダムウイング エンドレス ワルツ とくべつへん)として全国松竹系映画館で公開。『機動戦士ガンダム 第08MS小隊 ミラーズ・リポート』と同時上映された。この2作を合わせてガンダム生誕20周年記念作品とし『GUNDAM THE MOVIE(ガンダム・ザ・ムービー)』と銘打たれている。特別前売券として、『ガンダムW』からヒイロ、デュオ、トロワ、カトル、五飛の各5種と『第08MS小隊』からシローの1種の全6種類から選べる長さ140cmのタペストリーの付いた前売りチケットが、「チケタペ」として各2,800円で発売された。『ガンダムW』のタペストリーのみ並べると絵が繋がって見える仕様になっている。また劇場公開日当日はガンダム20周年記念イベント『ガンダムビッグバン宣言』がパシフィコ横浜で開催され、上映映画館とこのイベント限定で1/144HGウイングガンダムゼロ(クリアー版)が販売された。CS放送局はもちろんのこと、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』や『機動戦士ガンダム00』の放送開始に合わせ、毎日放送(関西ローカル)でも繰り返しオンエアされた。主要スタッフ劇場版の公開に合わせて、ときた洸一の作画でコミックボンボンに連載。『新機動戦記ガンダムW BATTLEFIELD OF PACIFIST』のオリジナル設定に言及する場面があり、厳密には『BATTLEFIELD OF PACIFIST』の続編になっている。本作の脚本を担当した隅沢克之によるノベライズ作品。講談社から新書版で出ていたが、2007年10月に角川スニーカー文庫で加筆・訂正の上文庫化された。テレビ版で設定が起こされながら描かれることがなかった各主要人物の過去(デュオ・マックスウェルの名前の由来、五飛が自身の機体を「ナタク」と呼ぶ理由、カトルとマグアナック隊の出会いなど)が語られており、新機動戦記ガンダムW EPISODE ZEROで漫画化されている。また、『新機動戦記ガンダムW BLIND TARGET』と『新機動戦記ガンダムW BATTLEFIELD OF PACIFIST』の出来事についても言及されている。
出典:wikipedia
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