『ネモ船長と海底都市』(ねもせんちょうとかいていとし、"Captain Nemo and the Underwater City")は、1969年公開のイギリス映画。ジュール・ヴェルヌの創造したネモ船長が登場する作品である。南北戦争のさ中、大西洋上で嵐に見舞われた客船が難破し、乗客のアメリカ上院議員フレイザー、ヘレンとフリップの母子、鉱山技師ロマックス、バーナビーとスワローの兄弟は、ネモ船長の潜水艦ノーチラス号に救助され、船長の建造した巨大なドームに覆われる海底都市に連れて行かれた。そこでは地上の戦乱とは無縁に市民が平和を享受し、海水からふんだんに金を抽出できるため、食器から機械の歯車に到るまで黄金が使われていた。だが、一行は都市の秘密を守るため、地上への帰還を禁じられてしまった。フレイザーは船長に見込まれて都市運営の協力を求められ、都市の女性マラにも好意を抱かれるが、内戦の続く故国を見捨てる気にはなれなかった。フレイザーは、ネモ船長が新たに建造した、ノーチラス号よりも大きくて速いノーチラス2号で脱出する計画を立て、ネモ船長の忠実な副官ながら、フレイザーが船長に見込まれたりマラに好意を抱かれたりすることに心穏やかではいられなかったジョーブも、この企てを支援した。フレイザーは船長に共感したヘレンやロマックスを残し、金を持ち帰って一儲けを企むバーナビー、兄に逆らえないスワローと共に、ノーチラス2号を発進させた。それを知ったネモ船長は、ノーチラス2号の機関には欠陥があって爆発する恐れがあったため、ノーチラス1号で2号の大さでは通れない海底洞窟を通って先回りしようとする。ジュール・ヴェルヌの『海底二万里』に登場するネモ船長やノーチラス号が活躍する作品であるが、ヴェルヌの小説の設定を借用しただけで、ストーリーは映画のオリジナルである。『潜水艦U153』というUボートの活躍する映画を手がけたバートラム・オストラーが製作し、 "Giuseppina" でアカデミー短編ドキュメンタリー映画賞を受賞し、『野生のエルザ』なども手がけたジェームズ・ヒルが監督した。撮影は後に『アトランティス7つの海底都市』なども手がけるアラン・ヒューム、水中撮影はやはりネモ船長の登場する『SF巨大生物の島』にも参加したイージル・ウォックスホルトが担当した。特殊効果には、後年『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』と『ロジャー・ラビット』でアカデミー視覚効果賞を受賞するジョージ・ギブスが参加している。音楽のウォーリー・ストットは、後に『星の王子さま』と『シンデレラ』でアカデミー編曲・歌曲賞にノミネートされるアンジェラ・モーレイの別名である。配役はネモ船長に『十字砲火』でアカデミー助演男優賞にノミネートされたロバート・ライアンが扮し、後年角川映画『復活の日』にも出演するチャック・コナーズ、『007 サンダーボール作戦』のボンドガール、ルチアナ・パルッツィなどが出演している。
出典:wikipedia
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