エクスペディア()は、ホテル・航空券等の、旅行に関するオンライン予約を扱う、ウェブサイトおよびアプリ。ダイナミックパッケージの予約可能なコンテンツとしては世界最大の規模を持つ。また、は、アメリカ合衆国・ベルビューに本拠地を置くオンライン・トラベル・エージェンシー()であり、「エクスペディア」の運営に加えて、世界各地で事業を展開する14の企業を統括している。なお、「エクスペディア」の日本語対応サービス()に関しては、2012年以降、シンガポールに本拠を置くエアアジアとの合弁企業、(エアアジア エクスペディア)の管轄下とされている。現在Expedia, Inc.は、各言語版の「エクスペディア」を運営するほか、以下のグループ企業を持つ(順序は公式サイト内に従い、日本語対応を行うウェブサイトは★を付す)。「エクスペディア」の運営企業である()の歴史は、1996年のマイクロソフトの旅行予約システム部門としての設立に端を発する。1994年、同社でMS-DOSとWindows95の開発に従事していた当時27歳のは、ビル・ゲイツやスティーブ・バルマーら幹部にインターネットを利用した旅行予約システムの開発を提案、承認を得たのち1996年に運用開始となり、インターネットを利用した旅行予約システムとしては世界で2番目のローンチであった(世界初はSABREの開発した)。旅行に特化したビジネスを希望したバートンは、設立にあたり「Microsoft Travel」のような名称を望まず、との合成からと名付けた。独立をめぐっては、とがエクスペディアへの出資を提案したが、バートンはこれを拒否、またバルマーには当初難色を示されながらも最終的に承認され、1999年11月、社員数143名のエクスペディアはマイクロソフトから独立した(当初の本社はマイクロソフト本社の道路向かい)。取扱の多くは航空券の予約で占められていた。2000年1月、ラスベガスを拠点とするを併合、これはエクスペディアによる最初の買収となったが、がメディア界の大物として知られるバリー・ディラーの率いる(2003年以降は)と密接な取引関係にあったことから、とエクスペディアの関係が始まった。インターネット・バブルの崩壊が深刻化した2001年、はバートンに買収を提案、2002年同社はエクスペディアの買収を発表した。これに伴い、USAネットワーク出身の()をはじめ、多くの関係者がエクスペディアの経営に参画することになった。2005年8月、エクスペディアはから資本上独立した。CEOはダラ・コスロシャヒが務め、会長職はバリー・ディラーが会長職と兼任する体制となり、この体制は2016年現在まで継続している。バリー・ディラーと関係の深いジョン・マローンの率いるリバティ・インタラクティブが主要株主となり、議決権ベースで58%を所有、エクスペディアの運営はアメリカの大手メディアグループと密接な関係を持ち続けることになった。グループ企業を含め、マーケティングが重視され、テレビCMなどの展開で同業他社を大きく上回っている。初期のエクスペディアは航空券の取扱が多くを占めていたが、ホテル予約では、(現在のホテルズドットコム)が生んだマーチャントモデル(OTAが旅行商品をあらかじめホテル等から安く仕入れた上で、OTA自ら価格を決定し旅行者に販売し、その利幅で収益をあげる方式で、旅行者が料金をOTAに支払うビジネスモデル)がアメリカのOTAを席巻、マーチャントモデルに強い感銘を受けていたダラ・コスロシャヒは、この方式が今後のオンラインホテル予約の主流になると信じていた。2002年、オランダのOTAである(現在のブッキングドットコム)の買収を検討するが、同社はエージェンシーモデル(料金ホテル決済)のビジネスモデルを使っていたため、ダラ・コスロシャヒは検討を中止、この判断は、2005年に同社を買収したプライスラインの伸長を許す結果となった。その後ブッキングドットコムの世界的な拡大に直面し、エクスペディアは、2012年以降、エージェンシーモデルをマーチャントモデルと併用している。2000年代前半、経済不況の影響でアメリカの他のOTAは伸び悩んだが、エクスペディアは2000年代前半に実績を大きく伸ばし、以降、アメリカの代表的なOTAに成長した。他の多くのOTAが海外進出を行う余力に乏しい中、2005年の独立時点でカナダ・イギリス等7か国向けにウェブサイトを開設、日本語ウェブサイトは2006年11月に開設された。独立時点では、ホテルズドットコム、、、(現在の)、トリップアドバイザー(2011年12月に独立)、(2015年5月シートリップに売却)などの子会社を傘下に置いたが、その後もやトリバゴ等の買収を行い、企業規模の拡大に努めている。2008年、本拠地をシアトル近郊のベルビューに移転している。は、2012年に総取扱額()でカールソン・ワゴンリー・トラベルを上回り、総取扱額における世界最大の旅行会社となった。2011年、とマレーシアの格安航空会社であるエアアジアとが合弁し、(エアアジア エクスペディア)をシンガポールに設立、以降、アジア地域における営業展開・ウェブサイトの運営は同社の管轄とされている。日本では、2012年3月、エアアジア エクスペディアの子会社、(エアアジア エクスペディア ジャパン)が設立されており、2016年現在、東京(六本木ファーストビル内)、大阪、名古屋、福岡、那覇にオフィスを持つ。2010年7月より、日本版オリジナルキャラクター「エクスベア(Exbear)」を設定したブランディングを実施、2011年2月より、日本でもダイナミックパッケージの販売を開始した。2011年10月から、じゃらんnetが海外ホテル予約サービスに関してエクスペディア・アフィリエイト・ネットワーク(EAN)と提携開始、日本のOTAとの提携に加え、旅行会社専用予約プログラム「クマの手」を同月に開設し、店舗型旅行会社との提携も進められている。2013年2月には、JTBとの包括的業務提携を発表、この結果、2013年7月から、エクスペディアの日本向けサイトから、るるぶトラベル取扱の旅館が予約可能となったほか、2013年11月からは、JTBのウェブサイトで、エクスペディア取扱の約10万軒のホテルが予約可能となった。総取扱額で世界最大となったであるが、独立したトリップアドバイザーが競争相手となったことに加え、世界的にはプライスライングループ(レベニュー()と時価総額における世界第1位)との激しい競争下に置かれている。2010年以降、ホテル等の宿泊予約では、ブッキングドットコムを持つプライスライングループに一歩譲っているが、は単価の高額な航空券予約の割合も高く、総合オンライン旅行会社としての強みを持つことから、グループとしての取扱額では現在まで第1位を維持している。2015年に、収益が伸び悩んでいた中国のを売却する一方、と、バケーションレンタル大手のを相次いで買収し、アメリカ国内を軸とする経営規模の拡大が進められている。なお、総体では、アメリカ国内で半分以上の収益をあげる利益構造となっている(2015年は55.8%)。日本語に対応したサービスとして、2006年11月にExpedia.co.jpが開設された。ネット予約が基本であるが、電話予約も可能で、24時間対応のオペレータが、利用者の代わりに検索しシステムに入力する。日本語によるコールセンターをオーストラリアのシドニーとメルボルンに開設する。その後人件費などの諸般理由より撤退し拠点を中国とマレーシアに移転した。現在は24時間オペレーター対応を行っているが、航空券の相談は朝7時から夜24時までの受付となっている。以下のサービス内容と特徴を持つ。24時間、ウェブサイト上で宿泊したい都市、期間、人数を入力して検索できるのは多くのホテル予約サイトと同じで、条件を示すと予約可能な情報だけが表示されるが、それでも料金帯、クラス、地区などで絞り込みしないと候補が多すぎる場合もある。部屋のサービスやアメニティの情報も比較的しっかりしている。電子地図上で、位置確認ができ、周辺のホテルも表示されるが、空き室がないなど予約ができない周辺ホテルも表示されるなど、使い勝手が悪い点もある。海外ホテルも基本的に日本円建てで表示され、予約日の為替レートで料金が表示される。ただし、税、サービス料なしの料金が示されるため、いざ予約しようとすると、2割近く高くなってしまうこともある。2週間以内の場合、割安なホテルを検索できる、直前予約のシステムもある。基本的に前払いで、クレジットカードで支払う。前払いの場合、料金はエクスペディアに対して支払うことになる。ホテル代、税、サービス料の合計額の領収書(円建て)は別途郵送を依頼することができるが、依頼しないともらえない。予約が成立しても、バウチャーの発行は無く、心配な場合、参考としての予約成立メールのコピーを持参するしかない。キャンセル可否、期限についてはホテル毎に対応が異なるが、キャンセル不可で、前払い金が一切もどらない場合もある。なお、各種免責事項が、ウェブサイト内の利用規約に明記されている。これらの免責事項に属する事柄(オーバーブッキングに由来する予約内容の変更・取消など)に関しては、基本的には、利用者各自が、直接ホテルと適切な交渉を取り解決することになる。2014年9月よりサービスが改められ、Expedia.co.jp(エクスペディア)でホテルを予約後、24時間以内に、他のホテル予約サイトにおいて、全く同じ予約条件でより安い料金で売り出されている場合、Expedia.co.jpに連絡すれば、差額の2倍を返金するキャンペーンが開始された。ウェブサイト上で搭乗区間、日時、人数を入力して検索すると、予約可能な複数の航空会社の便名、時刻、所要時間、乗り継ぎ回数と、各種空港利用料、税および燃油サーチャージを含めた円建ての価格が表示されるため、実際の支払額やおよその利便性を把握しやすい。直行便だけでなく、当該航空会社の公式予約サイトで表示されない、乗り継ぎによる割引便や、複数の航空会社を組み合わせた乗り継ぎ案も提示されるため、価格優先でさがす場合、直行便がない場所に行く場合、各地を周遊したい場合などに適している。座席クラス、オープンジョー、ストップオーバー、払い戻し条件などを指定して検索することも可能で、残席数がわずかな場合は、具体的な残席数も表示される。満足ゆく条件が見つからない場合は、出発地、目的地周辺の別の空港を表示させて、再検索することも可能。航空券は全てeチケット(電子航空券)で発券され、自動的に電子メールで通知されるため、直前の予約も可能で、余計な送料などが発生することもないが、eチケット番号と旅程表が通知されるだけで、eチケットの内容を搭乗者に通知、印字させるシステムにはなっておらず、予約時にオプション表示される英文の内容を別途保存しておかないと、運賃や空港利用料などの内訳、変更払い戻し条件、有効期限などの詳細把握が難しい。また、航空券の領収書はウェブサイトからの発行依頼ができず、別途電話で依頼をし、電子メールでpdfファイルを受け取るしかない。他社との契約となるが、海外でのレンタカーや、海外で使用できるWi-Fiルーターの予約を、エクスペディア限定の割引料金で利用可能。2016年2月から、現地オプショナルツアーも検索可能となった(検索結果の一部は英語表示)。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。