『魔法の国が消えていく』("The Magic Goes Away")は、アメリカの小説家ラリイ・ニーヴンの1976年の短編小説、およびそれを基にした1978年の中編小説と同名の中・短編集。または同じ世界を舞台とした小説のシリーズ。魔力をエネルギー源として扱ったことから話題を呼び、ロジカル・ファンタジーとも呼ばれた。ニーヴンの作品に触発された作家たちが、同じ世界を舞台とした作品を執筆し、短篇集が出版されている。主な舞台は12,000年前の地球。マナと呼ばれる魔法の力が枯渇しつつある世界において、魔法使いたちの物語を描く。中でもウォーロックと呼ばれる魔法使いを主人公とした3作品が中心となっている。作中では、マナや魔法について、以下のような描写がある。ウォーロックは、魔剣グリランドリーをもった剣士ハップに襲われる。ハップの目的は、彼と同棲している村娘のシャーラを手に入れることだった。ウォーロックの魔法は全てグリランドリーに吸収され、背中に封印しておいた影の悪魔も倒されてしまう。最後の手段として、彼は〈ウォーロックの車〉を作動させ、グリランドリーからマナを奪って消滅させる。しかしマナの枯渇によって不老の呪文も効力を失い、一気に老人となったウォーロックは死に瀕する。ウォーロックとグリランドリーの対決により、マナの秘密は世界に知れ渡った。対決から1年後、ウォーロックの住まいに人狼のアランが忍び込む。アランは、〈ウォーロックの車〉を盗んで反戦活動に使うつもりだった。魔法が使えなくなれば、人々は生命の危険を冒すような戦争は行なわなくなるというのが彼の考えだった。しかしアランはウォーロックに捕らえられ、ガラスの短剣を胸に刺される。ウォーロックによれば、魔法が効いているうちは短剣は消えているが、マナの希薄な場所に行けば実体になってアランの命を奪うという。ウォーロックのもとを逃げ出したアランは大陸で暮らすようになる。一方、集落の人間が一夜のうちに姿を消すという事件が発生し、ウォーロックを悩ませるようになる。現場には血痕が残されていたが、人々の行方はわからないまま、同様の事件が数十年にわたって続く。やがて、事件の犯人に妖術師がいると突き止めたウォーロックは対決を決心し、アランに同行を頼む。妖術師のウエイヴィヒルとの対決から約20年後。ウォーロックとクラブフートは魔法使いたちを招集し、髑髏だけとなったウエイヴィヒルを復活させた。会議の目的は、マナを取り戻す方法を話し合うことであり、ウォーロックは、月を地上へ降ろしてそのマナを使う計画を立てていた。剣士のオロランデスと魔法使いのミランディを加えた一行は、ウエイヴィヒルの案内で、地上最後の神を探すための旅に出る。神を復活させれば、月を降ろせるかもしれないという考えだった。しかし、ウォーロックに反感を持つ魔法使いのピランサーが密かに彼らを追跡する。ウォーロックたちは最後の神が眠るという山脈を目指すが、妨害が入り、ウォーロックとクラブフートは北欧人に捕らえられる。オロランデスとミランディは山へ登り、最後の神が収められている巨大な「世界の虫」の口までたどりつくが、ピランサーの襲撃を受けてしまう。数々の危機を脱したウォーロックたちは、ようやく神を発見して復活に成功するが、神の真の姿と計画の行く末はウォーロックの想像を絶するものだった。
出典:wikipedia
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