機動戦士ガンダム00の登場人物では、テレビアニメ『機動戦士ガンダム00』およびアニメーション映画『劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』に登場する架空の人物と、組織や国家について記述する。外伝の登場人物については、「機動戦士ガンダム00外伝#登場人物」を参照。アニメ版のファーストシーズンを『1st』、セカンドシーズンを『2nd』、『劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』を『劇場版』と記述する。劇中では、物語の進行に伴い、年単位の月日(『1st』開始時から数え、終了時で約1年、『2nd』開始時で約5年、『劇場版』冒頭で7年)が経過しているが、特に断り書きがない場合は初登場時の年齢を記載する。イオリア・シュヘンベルグによって創設された私設武装組織。「Celestial Being」すなわち「天上人」という意味の名を持つ。メンバーには厳格な守秘義務を課せられており、素性は秘匿され、互いをコードネームで呼び合っている。一般的にキャラクターの名称として扱われるのはこのコードネームの方である。また、ガンダムのパイロットは「ガンダムマイスター」と称される。『1st』ではほとんどのメンバーが私服を着用していたが、『2nd』からは統一されたデザインの制服を着用している。ガンダムを搭載するCBの母艦「プトレマイオス」「プトレマイオス2(改)」の乗員で、CBが行う武力介入の中心となる者達である。機密保持のため、必要最小限の人数によって構成されている。CBに参加することで、ヴェーダによってあらゆるデータベースからその存在が抹消されるため、天涯孤独に近い身の上の者が多く、戦争の惨禍がCBに参加した理由であることなど共通点も多い。長い戦いを経て乗員の絆は「家族」と呼ばれるほどに深まったが、それゆえに『1st』終盤における国連軍との戦いで、マイスターを含め4名が死亡したことは、生き残った乗員にとって大きな衝撃となった。『2nd』ではイアンの娘であるミレイナが加わったほか、沙慈やピーリス(マリー)がCBに保護されるという形で乗船し、整備などの作業にも協力している。ガンダムスローネを所有する3人のガンダムマイスター。CBを名乗るが、プトレマイオスチームとは行動を共にせず、「チームトリニティ」として独自の武力介入を行う。リボンズの細胞から得られたデータを(ネーナは『劇場版』に登場するミーナ・カーマインの先祖の遺伝子も基にしており、それ故ネーナとミーナは容姿が酷似している。)基に、遺伝子操作によってガンダムマイスターとなるべく生み出されたデザインベビーで、彼らは実の兄妹として強い絆で結ばれている。三大超国家による共同のガンダム鹵獲作戦において、窮地に陥ったプトレマイオスチームのガンダムの救援として登場。「武力による戦争根絶」という目的は同じだが、それまでのCBによる武力介入は不十分であるとして、より大規模で激しい、過剰なまでの武力介入を行った。その際に民間人を攻撃したことをきっかけとして、後にプトレマイオスチームからは紛争の幇助者とみなされ決別されている。しかし、実際には彼らはイオリア計画の改変を目論む監視者、アレハンドロが生み出した捨て駒に過ぎず、「ガンダムに対する世界の敵意を煽り、統合を促す」ことこそが真の役割だった。国連軍の結成によってその役目が終わると、アレハンドロ自身が国連軍に情報をリークし、ジンクス部隊の襲撃を受け、アジトを失い逃亡する。最後は孤立無援となり、刺客として差し向けられたサーシェスによって壊滅させられた(この時、ネーナは刹那に助けられ、唯一生き残り、王留美の配下となるが、4年後の西暦2312年、ラグランジュ5のコロニー「エクリプス」付近でルイスのレグナントと交戦し討たれ、トリニティは完全に全滅した)。アレハンドロの目論見通り、彼らが世界に撒いたガンダムへの憎悪はプトレマイオスチームへと向けられることになり、アレハンドロ自身は刹那に討たれたものの、CBが一時的に崩壊し、アロウズ(それを影から操るリボンズ率いるイノベイター勢力)が世界を牛耳る切っ掛けとなった。コミック版では、モニター越しにプトレマイオスチームと接触している。イオリアの計画遂行のために、ヴェーダによって生み出された人工生命体で、自分たちの存在を「イノベイター」と称している。しかしイオリアが定義した本来の「イノベイター」とは、やがて現れるであろう進化した人類のことであり、物語の終盤で変革を果たした刹那のような存在を指す言葉である。リボンズ達は正確にはイノベイターではなく、想像上のイノベイターを模して生み出された、人類の覚醒を促す為の存在「イノベイド」である。人間を超えた身体能力や寿命を持ち、遺伝子操作とナノマシンによって老化も抑制されている。大きな特徴は、脳量子波によってヴェーダと直接リンクすることが可能なことである。それにより、ヴェーダの目として情報収集を行ったり、逆にヴェーダから情報を引き出すことが出来る。また、ヴェーダを介することで、遠く離れたイノベイド同士がリンクすることも可能である。イノベイドには、マイスタータイプと情報タイプの2種類が存在する。MSの高度な操縦が可能なリヴァイヴ達はマイスタータイプであり、性別を持たない。一方、アニューを含む情報タイプのイノベイドは、CBの武力介入が始まる遥か以前から無数に存在し、人間社会に紛れ込むため性別が設定されている。情報タイプは自覚することなく日々ヴェーダに情報を送り続けている。情報タイプは社会生活には必要ない能力が封印されているだけで、マイスタータイプと比較しても能力的に劣るわけではない。情報タイプのイノベイドはある一定の時期や条件によってヴェーダから「帰還」を命じられ、それまでの記憶と人格を消去した後に、新たな記憶と人格をインストールし直して使い回されることが、外伝『00I』で語られている。『2nd』では、リボンズによって率いられ、復活したCBと激しい戦いを繰り広げた。アロウズに参加するイノベイドには、戦闘において無制限の自由が認められる特権「ライセンス」が与えられている。『1st』において、世界の覇権を争っているユニオン、AEU、人類革新連盟の三つの超国家。それぞれが軌道エレベーターを保有し、太陽光発電システムによる多大な恩恵を受けている。どの国も自らが世界を率いるべき存在と考えており、軍備増強の手を休めることは無い。CBとの戦いを経て、『2nd』ではこの三つの国が中心となって地球連邦を樹立させている。アメリカを中心とした世界経済連合で、正式名称は「太陽エネルギーと自由国家の連合 (Union of Solar Energy and Free Nations)」。大統領を元首とする共和制国家で、旧ホワイトハウスの敷地内にある大統領官邸は、ユニオン最高議会の議事堂としても機能している。主にアメリカ合衆国、オセアニアの国々で構成されており、日本も「経済特区」としてこの傘下にある。南アメリカ・アマゾン川上流域に、三大勢力では最も早く軌道エレベーター「タワー」を完成させ、その恩恵によって急速な発展を遂げた。ガンダムの登場後は、その調査、鹵獲のため、ユニオン直属米軍第一航空戦術飛行隊「MSWAD(エムスワッド)」の精鋭によって構成される対ガンダム調査隊(後の「オーバーフラッグス(第8独立航空戦術飛行隊)」)を結成している。ユニオンの傘下にある経済特区として発展し、また、人革連領にも近いことや「経済特区」としての地域特性もあり、人革連やAEUとの人的交流や企業誘致なども盛んに行われている。また、国内には在日ユニオン軍が駐留しているが、それとは別に日本国としての「国防軍」も編成されている。EUを前身とするヨーロッパ諸国と、「モスクワ」によって構成される連合国家群。正式名称は「Advanced European Union」で、「新ヨーロッパ共同体」とも呼ばれる。三大超国家の中では軌道エレベーターの建設が最も遅れており、「ラ・トゥール」という名称でアフリカ・ヴィクトリア湖西方に建設中である。エネルギー供給は開始されているものの、リニアトレインなどの周辺施設はまだ完成しておらず、本格稼働には至っていない。『2nd』では完成しており、「アフリカタワー」と改名されている。元首は存在せず、最高意思決定機関であるAEU中央議会において、各国代表による協議によって政策が決定される。中国と、ロシアのアジア地域、他の旧共産圏、インドなどを中心に、主にユーラシア大陸の国々によって形成されている連合国家。通称「人革連」、もしくは「人革」。英名は「Human Reform League」。元首として国家主席(国家主席室)を設置している。なお、ロシアのヨーロッパ部分は「モスクワ」として独立し、AEUに加盟している。ユニオンに次いで、ソロモン諸島北方の海上に、軌道エレベーター「天柱」の建造に成功したものの、軍事技術面ではユニオン、AEUにやや遅れを取っている。そのため、超大国の中でもガンダムの鹵獲に特に力を注いでいる。西暦2311年、三大超国家を中心に国連の全加盟国を統合して発足した、人類史上最大の連邦国家。参加国は、連邦軍創設の時点で328か国に及ぶ。軌道エレベーターや太陽光発電システムのほか、擬似太陽炉といった最新技術を独占しており、連邦加盟国の市民の生活レベルは以前に比べて向上している。その一方、非連邦加盟国や発展途上国との格差は拡大の一途を辿っており、強大な軍事力を背景に国家の再編や統合を推し進める姿勢には反発も強く、「カタロン」をはじめ反連邦勢力による抵抗運動が各地で勃発している。しかし、反連邦勢力に対する苛烈な弾圧や、貧困や戦乱に苦しむ世界の暗部は「ヴェーダ」による情報統制で完全に覆い隠され、決して報道されることは無い。大統領をはじめ政財界のトップを占める人間達も、リボンズらイノベイター勢力の傀儡と化しており、地球連邦の真実の姿はイノベイター勢力による独裁国家に等しいものと成り果てている。リボンズらが倒され、大統領が代わってからは宥和政策への方針転換により、軍縮が進められた。『劇場版』では、軍縮が災いして、ELSに対して戦力不足という皮肉な結果を招き、地球圏防衛の最終決戦の際は、旧式機や輸送艦など使える兵力を全て集め、ELSに対抗した。世界の統一と平和維持を目的として、地球連邦に参加した328か国の軍を再編・統合して発足した、地球連邦の正規軍。本来は地球連邦唯一の軍隊であったが、「アロウズ」創設後は事実上その下部組織に等しい地位に貶められている。アロウズとの区別のため、「連邦正規軍」もしくは単に「正規軍」と呼ばれる。主力兵器として擬似太陽炉搭載型MS「ジンクスIII」が配備されており、旧来の兵器しか持たない反連邦勢力に対しては、圧倒的な優位に立っている。ただし、擬似太陽炉搭載型MSは優先してアロウズへ供給されるために配備が遅れており、三大超国家時代の旧型MSも未だ数多く運用されている。アロウズの完全秘密主義やエリート意識に反感を抱いている者は多く、それが後のクーデター派による決起へ繋がった。『劇場版』における西暦2314年時は、ジンクスIVやブレイヴ、ガデラーザといった新型量産機やイノベイター専用機が開発され、試験運用も兼ねて配備されている。「恒久和平実現」を目的として創設された政府直轄の独立治安維持部隊。極めて強大な権限が与えられており、反連邦勢力と見なした対象を、圧倒的な武力によって制圧している。CBからは「鎮圧という名の虐殺」と呼ばれ、部隊創設からわずかの期間で、既に数万人に及ぶ反連邦主義者やその容疑者を殺害している事件を十数件引き起こしていた。連邦正規軍より上位の組織であり、同階級の正規軍将兵よりもあらゆる面で優遇されており、連邦正規軍が疑似太陽炉搭載型モビルスーツと共に旧世代モビルスーツを大量運用しているのに対して、アロウズのモビルスーツ部隊は全てが疑似太陽炉搭載型で占められている。投入されている予算も規格外であり、最新鋭MS「アヘッド」などをはじめ、正規軍が持たない最新兵器を数多く実戦配備している。その組織の規模は、連邦保安局を直轄組織とした時点で4000万人規模であり、後に連邦正規軍を支配下に置いたことでさらに膨れ上がり、人類史上最大の軍事組織となった。その実態は、「人類の統合」のためにリボンズらイノベイター勢力が影から主導して生み出した組織。いかなる虐殺行為も露見することなく隠蔽がなされているのは、「ヴェーダ」による完璧な情報統制によるものである。イノベイター勢力の存在を知っているのは、彼らを通して入隊したルイス、終盤にイノベイター勢力と直接関わったビリーやアンドレイ、組織のトップに近い地位を持つ者と極少数である。組織内でも完璧な情報統制が行われ、同じアロウズに所属していても他の部隊の作戦内容を知ることはほぼ不可能となっており、虐殺行為と無縁の隊員も多く、対ガンダム戦を行う部隊などには「メメントモリ」の存在すら知らされることはない。『2nd』終盤にて、リボンズらイノベイター勢力が倒された後は、事実を白日の下に晒され、組織は解体された。カスピ海とペルシャ湾の間に位置する中東国家の一つ。『1st』から6年前に、内政が悪化していた隣国のクルジス共和国に侵攻して併合し、王制を復活させた新興国である。化石燃料は枯渇し、太陽光エネルギーの恩恵を受けることもできないため、経済が破綻状態にある。また、国内では改革派と保守派が激しく対立しており、王宮の近辺でもテロが起きるほどに治安が悪化している。『2nd』では、地球連邦に参加していないために、経済は依然として困窮を極めており、保守派の指導者であったマスードが死亡したため、内乱もさらに激しさを増していた。リボンズらが倒され、アロウズが解体された後は、連邦による中東への支援も開始され、マリナの下で平和への道を歩み始めるが、国内には依然として争いの火種が残っており、その未来は「いばらの道」であるとされた。『劇場版』では、国土も復興され、皇女に戻ったマリナの働きもあり、国内は落ち着きを取り戻している。地球連邦やアロウズによる、連邦非加盟国や反連邦勢力に対する苛烈な弾圧に対抗するべく設立された反連邦組織。世界各国に多くの支部を持ち、大規模な宇宙艦隊も保有するなど、他の反連邦勢力とは一線を画する規模を誇る。MSも多数保有しているが、全て三大超国家時代の旧式機であり、連邦の擬似太陽炉搭載型MSに対しては圧倒的な劣勢を強いられていた。イノベイター勢力との最終決戦後には、地球連邦と和解し、クラウスにより組織は解散している。目次に戻る
出典:wikipedia
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