『匠千暁シリーズ』(たくみちあきシリーズ)は、西澤保彦の推理小説シリーズである。西澤保彦の処女作である『解体諸因』(1995年)より登場する匠千暁(タック)、高瀬千帆(タカチ)、辺見祐輔(ボアン)、羽迫由起子(ウサコ)という個性的な4人を中心とした本格ミステリシリーズ。作者が名称を定めていないので、出版社や解説者などによって「タック&タカチシリーズ」、「タカチシリーズ」、「辺見祐輔シリーズ」、「安槻大カルテット」などと呼ばれているが、ここでは幻冬舎文庫などで掲載されている西澤保彦著作リストで使用されている「匠千暁シリーズ」で統一する。長編は時系列で語られているにもかかわらず、作品は複数の版元にまたがって刊行されているため、読む順番には注意を要する。本シリーズでは、四国にある安槻市(高知県高知市がモデル)にある国立安槻大学の学生である4人が様々な事件に遭遇し、その真相を解き明かす。初めて謎を解き明かした事件は、タックたちが二回生の7月に起きた『彼女が死んだ夜』。彼らが遭遇する事件は、殺人事件から日常の謎まで幅広い。作品中の記述により、タックたちが三回生の時点で1990年と推測されており、2009年に発表された『身代わり』ではそれを前提に執筆したと作者は語っている。長編は時系列で語られ、4人の成長する姿が描かれていることから、青春小説としての側面を持ち合わせている。作者は今後の執筆予定として、「卒業・別離編」「ウサコ・結婚編」「ボアン・就職編」「タカチ・タック・再会編」を構想している。2009年時点の最新作『身代わり』では、タックたちが三回生の9月までが描かれている。短編では彼らの卒業後を舞台としている作品も多い。長編では全ての作品に4人が登場するが、短編で4人がそろうことは少ない(特に卒業後が舞台の作品)。そのため、シリーズ全作品に登場するキャラクターは存在しない。4人が登場しない短編もある。主に4人が酒を飲みながら、事件について様々な仮説を立てたり崩したりしているうちに、事件の真相へ辿り着く。そのため、「酩酊推理」とも呼ばれている。最終的な真相へ辿り着くのは主にタックであるが、作品によってはタカチやボアン、ウサコが解決することもある。4人一緒にいることが多いからか、互いの思考回路が段々と似通ってきている。登場人物は数多いが、ここでは2作以上登場した人物のみを記載する。記載のないものは全て書き下ろし。4人組の誰が登場したかは次の記号で示す。ただし名前のみというケースは()内に標記。○:タック ●:タカチ □:ボアン ■:ウサコ大橋薫によって漫画化されている。『サスペリアミステリ』に掲載された。事件の骨格等については原作とほぼ同じだが、いずれの作品にも4人が登場し、主にタックが事件の謎を解決する。タックたちはいずれも学生であり、ボアンの学生、卒業、就職といった時系列に舞台は描き換えられている。性格設定も原作とは若干異なっており、特にタカチはツッコミのキャラクターになっている。
出典:wikipedia
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