中之島線(なかのしません)は、大阪府大阪市北区の中之島駅から同市中央区の天満橋駅を結ぶ京阪電気鉄道の鉄道路線である。正式な起点は中之島駅だが、列車運行上は天満橋駅から中之島駅へ向かう列車が下り、逆方向が上りとなっている。中之島線は、その名の通り大阪市北区の堂島川と土佐堀川に挟まれた中之島を東西に貫くように走る路線である。京阪本線(淀屋橋延長線)の淀屋橋駅と北浜駅においては大阪市営地下鉄との乗り換えが容易であるのに対して、中之島線のなにわ橋・大江橋・中之島の各駅は、地下鉄の空白地帯に建設されたという側面もあって、大阪市営地下鉄の駅と直接に接続していない。他路線と地下通路などを介して連絡している駅は、天満橋駅を除けば渡辺橋駅のみであり、なにわ橋駅 - 北浜駅間・大江橋駅 - 淀屋橋駅間の乗り換えには土佐堀川を渡る一般道を利用する必要がある。京阪本線と合流する天満橋駅の配線は線路別複々線となっているのに対して、京橋駅の配線は方向別複々線となっている。このため、同方向に向かう中之島線列車と淀屋橋発着列車相互間の乗り換えは、天満橋駅よりも京橋駅において行う方が容易であり、実際に中之島線列車の待ち合わせは京橋駅で行われている。地下路線ではあるが、全線(駅間のトンネル内も含む)において携帯電話(ただし各キャリアとも第三世代に限る)の電波受信が可能となっている。天満橋 - なにわ橋間のトンネルではダクタイルセグメントを使用している。これは、同区間には活断層である上町断層が横切っており、断層のずれを考慮したためである。また土佐堀川の下を潜るため漏水事故対策として水密扉が2箇所に設置されていて定期的に閉鎖訓練が行われている。中之島駅・渡辺橋駅と大江橋駅以東との間を乗車する場合、および中之島駅と渡辺橋駅の間を乗車する場合に普通運賃で60円の加算運賃が適用されている。また、大江橋駅・なにわ橋駅と天満橋駅以東との間を乗車する場合は、それぞれ近接する京阪本線の淀屋橋駅・北浜駅との運賃と同額である。さらに、大江橋駅と淀屋橋駅、北浜駅となにわ橋駅は同一駅扱いで定期券を相互利用できる。京阪本線と一体的に運行されている。中之島線内ではすべての列車が各駅に停車する。以下、2013年3月16日改正時点の運行形態を記す。2008年10月19日の中之島線開業当初の日中ダイヤでは、1時間あたり平日8本・休日6本の運転で、新たに設定された快速急行が、中之島線の開業に伴って導入された3000系によって30分間隔で運転していた。これに加えて、交野線直通列車として、平日朝に通勤快急「おりひめ」(私市発中之島行き)が2本、深夜に快速急行「ひこぼし」(中之島発私市行き)が3本設定され、2600系で運用されていた。また、快速急行以外の中之島線列車には、中之島駅 - 樟葉駅・萱島駅間の区間急行があり、1時間あたり平日6本、休日4本運転されていた。ラッシュ時のダイヤでは、準急・通勤準急の一部や普通も中之島着となっていた。しかし、需要予測を大幅に下回る利用状況を受けて、2009年9月12日のダイヤ変更では、ラッシュ時の中之島駅発着の速達列車の一部を淀屋橋駅発着に変更し、その分中之島発着の普通列車に変更したほか、夕方以降の中之島発の快速急行の運転区間を短縮する代わりに淀屋橋発の特急の運転区間を延長するなど、中之島線に関しては減便となるダイヤ改定を初めて行った。続く2011年5月28日のダイヤ改定では、日中における快速急行や区間急行の運転を取りやめ、1時間あたり準急2本・普通4本の計6本の運転となった。ただし、昼間時間帯は京橋駅で淀屋橋駅発着の特急や急行の接続を考慮したダイヤになったために、京都方面への所要時間は従来より短縮された。その反面、中之島線直通列車は上下線ともほぼ大半が淀屋橋駅発着列車よりも先に京橋駅に入り、淀屋橋駅発着列車を2本連続で接続待ちしてから発車するダイヤになったため、京橋駅での停車時間が長くなり、大江橋駅・なにわ橋駅の淀屋橋駅・北浜駅に対する優位性が削がれる結果になった。また、この改正で「おりひめ」、「ひこぼし」が共に1本のみに削減されている。さらに、2013年3月16日のダイヤ改正で、日中に運行されていた中之島駅発着の準急が淀屋橋駅発着に変更され、一部の時間帯を除きすべて普通列車となった。「おりひめ」、「ひこぼし」はこの改正で廃止されている。開業前の需要予測は、一日あたり7万2000人と決して大きい数字ではなかったが、開業後は3万人前後と低迷している(下表参照)。乗客の伸び悩む原因には、接続路線の少ないことや沿線に繁華街が無いこと、関西経済の低迷で中之島の再開発が遅れていることなどが挙げられる。4駅を合わせた1日当たりの乗降人員の推移は以下の通り。2006年11月の京阪電鉄の発表では総事業費1,503億円とされたが、半年の工期短縮もあり、約200億円の削減に成功した。2004年の近畿地方交通審議会答申第8号では、「中期的に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線」として中之島線を中之島駅から西九条を経て此花区の新桜島および夢洲方面へ延伸する案が示されている。しかし、京阪としてはまだなにわ筋線の建設目処が立たないことから、他路線と連絡ができる西九条駅までの延伸を希望しているが、自社単独での延伸は資金面で無理であることも明らかにしており、国や大阪府の補助を前提としての計画となる。また、西九条から先、同区にあるUSJを含めたユニバーサルシティにホテル京阪が進出したことや、阪神が2009年3月20日から近鉄との相互直通運転を開始したことから、USJ、新桜島および夢洲方面への延伸計画が有力と見られている。さらに、2008年9月11日に京阪電鉄の佐藤茂雄CEOは、さらに大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC、現:大阪府咲洲庁舎)までの延伸も検討していることを明らかにしている。これは、同年8月5日に橋下徹大阪府知事(当時)が大阪府庁舎をWTCへ移転する考えを示したためと考えられるが、2012年3月現在では建設の目処は立っていない。なお、WTC方面へ延伸する場合は、現在計画中であり建設の目途が立っていない北港テクノポート線とルートが重複する。中之島線の延伸区間である中之島 - 新桜島間7.3kmのルートは、中之島駅から堂島川をくぐり、上船津橋北詰、中央市場北口、中央市場西口の交差点の地下を通り、西九条と千鳥橋を経て、桜島二丁目交差点付近に計画中の北港テクノポート線の新桜島駅(仮称)に至る。なお西九条駅 - 桜島駅間には桜島線(JRゆめ咲線)が通っているが、中之島線は桜島線とは違うルートを通る。このうち西九条駅 - 千鳥橋駅間は阪神なんば線と並走する予定となっている。佐藤茂雄CEOは新聞取材に対し、この区間を利用して将来的に阪神に直通運転したい旨も語った。また、阪急が敷設する新線(新大阪連絡線)を含めた四つ橋線の北ヤード・十三・新大阪方面延伸(西梅田・十三連絡線)が実現すれば、四つ橋線が南北の交通において重要な役割を果たす可能性があるため、その四つ橋線と乗り換えできる中之島線の役割も重要になる可能性がある。中之島駅では計画中のなにわ筋線との接続も予定されている。そのほか、将来的には淀屋橋駅と大江橋駅の間についても連絡通路を設けることが検討されている。2006年11月13日駅名決定。仮称駅名と正式駅名の対応は以下の通り。渡辺橋と大江橋は仮称と同じ。
出典:wikipedia
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