ブリュッセル・グリフォン(英:Brussels Griffon)は、ベルギー原産の小型の犬種である。赤茶色のワイヤーコートを特徴とする。フランス語ではグリフォン・ブリュッセロワ(Griffon Bruxellois)といい、英語でもグリフォン・ブリュッセルなどともいう。同じベルギー産の小型のに、黒い被毛のベルジアン・グリフォンと、スムースコートのプチ・ブラバンソンがある。以上3種は国際畜犬連盟等では別犬種として登録されているが、イギリスのザ・ケネルクラブ等、被毛のバリエーションと見なしてすべて「ブリュッセル・グリフォン」として登録する畜犬団体もある。また、国際畜犬連盟の犬種標準でも、3種間の交配を認めている。はヨーロッパ北西部に見られる、硬めの被毛を持つ猟犬である。「グリフォン」の語源は「ワイヤーコート」という説や、「捕まえる」という意味の動詞 griffer の変形という説がある。ブリュッセル・グリフォンの祖先はその中でもベルギーの都市部でネズミ等の害獣を駆除していた小型犬である。特に馬小屋で使われたため、「馬小屋の犬(グリフォン・デキュリー、)等と呼ばれていた。また、御者のペットとして馬車に乗せられることもあった。19世紀後半に、小型のグリフォンは上流階級の女性の愛玩犬として大流行した。特に1870年代に、ベルギー王妃マリー=アンリエット・ド・アブスブール=ロレーヌが小型のグリフォンを愛犬としたことがきっかけともいう。ここから、より小型で、人間に似た平たい顔貌を持ち、安定した毛色となるように改良が進んだ。改良の過程は定かでないが、アーフェンピンシャーやパグ、ヨークシャー・テリア等が交配されたという説がある。また、キング・チャールズ・スパニエルが交配されたという説もある。さまざまな地域の犬の血が入っていることから、ブルース・フォーグルは本種を「ユーロ・ドッグ」であると評している。流行が頂点に達したのは戦間期の1920年代で、ブリュッセルに繁殖用のメス犬が5000頭以上いたという。しかし、改良の結果、生殖に困難を抱えるようになったために20世紀後半には頭数を減らし、また世界各地にもあまり広まっていないとされる。ただし、日本でも毎年、数百頭の登録がジャパンケネルクラブにある。体高18〜20cm、体重3〜5kgの小型犬である。マズルはつぶれていて、顎鬚や口髭が豊かである。全身を硬く長いラフコートに覆われていて、毛色は赤みがかったブラウンである。華奢な体格で脚は細長く、胸は深い。耳は半垂れ耳かボタン耳、尾は垂れ尾であるが、耳は断耳して立たせ、尾は短く断尾することもある。性格は明るく温厚で、友好的である。活発だが総運動量はやや少なめで、力も強くないため飼育もしやすい。かかりやすい病気は短吻種にありがちな呼吸器疾患や口蓋裂、眼疾患などがある。また暑さに弱い。本種はブリーディングに関するリスクを多く持っている犬種でもある。雌犬はもとから妊娠しにくく、偽妊娠もよく起こる。妊娠できても一回の出産で生まれる仔犬数は1〜2頭と少なく、母体に対し仔犬が大きいため、高い確率で帝王切開での分娩が必要となる。新生児は虚弱体質のものが多く、生後数週間の死亡率も約60%と非常に高い。このため、繁殖には高度なブリーディング技術と熟練した技師が必要となり、故に必然的に仔犬の値段が高くなる。ブリュッセル・グリフォンは、国際畜犬連盟の標準でもベルジアン・グリフォンやプチ・ブラバンソンとの交配が認められており、また一腹から3種のいずれもが生まれる。また、1920年代頃は現在のようなブリーディングに関するトラブルはほとんど無く、自然分娩で一胎5〜7頭の仔犬が生まれていたことが記録に残されている。
出典:wikipedia
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