タキ7500形は、1959年(昭和34年)から製造された、30t積(後に28t積)の濃硝酸専用の私有貨車(タンク車)である。当初は日本国有鉄道(国鉄)、国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に車籍を有した。派生形式である濃硝酸専用タンク車タキ7450形についても本項目で解説する。 タキ7500形は1959年(昭和34年)から1967年(昭和42年)にかけて50両(タキ7500 - タキ7549)が新三菱重工業(18両)、日立製作所(23両)、富士車輌(1両)、川崎車輛(4両)、富士重工業(4両)の5社にて製造された30t(後に28t)積の濃硝酸専用車。最初の2両はタキ7300形(タキ7300、タキ7301)として登場したが、セメント専用車にタキ7300形が既に登場しており、二車現存となったため、タキ7500形に改番された経緯がある。ドーム付直円筒形のタンク体は腐食防止のため、純アルミ製であり、「純アルミ」「連結注意」(鉄製に比べ強度が劣るため)と表記される。(日産化学工業が所有する車両は保冷のために遮熱用の外板(キセ)を取り付けた車両もあった)このため記号番号表記は特殊標記符号「アコ」(純アルミ製タンク車、全長 12 m 以下)を前置し「タキ」と標記する。濃硝酸専用のタンク車で初のボギー車として登場した。1973年頃に濃硝酸専用タンク車の発煙・滴下事故が多発したことを受け、保安対策による積載荷重の見直しを行い1974年(昭和49年)8月1日より、30t積から28t積に変更されている。本形式の他に濃硝酸を専用種別とする形式は、タム100形(2代)(239両)、タキ7450形(1両、後述)、タキ10450形(24両)、タキ29000形(17両)、タキ29100形(27両)の5形式がある。1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「84」(侵食性の物質、水と反応する物質、腐食性物質、禁水指定のもの)が標記された。荷役方式はマンホールまたは積込口からの上入れ、S字管を用いた空気加圧によって荷卸しを行う上出し式である。車体色は銀色(当初はアルミニウム地色であったがその後銀色塗装となった)、全長は9,200mm - 9,400mm、全幅は2,560mm、全高は3,876mm、軸距は5,100mm - 5,300mm、実容積は20.2m³ - 20.6m³、自重は14.2t - 17.3t、換算両数は積車4.5、空車1.6、最高運転速度は75km/hである。台車はベッテンドルフ式で、当初は平軸受・板バネ式のTR41Cであったが、後にコイルバネ式のTR41Dに改造されている。これは1968年(昭和43年)10月1日ダイヤ改正以降、貨物列車の脱線事故が多発したことにより、ボギー中心間距離が6m未満で板バネ式のTR41C台車を使用している車は、オイルダンパを併用したコイルバネ式のTR41Dへの改造が(1970年(昭和45年)の第一次台車改造)行われることになったためである。更にその後三菱化学が所有する一部の車両は他車から転用したTR225へ換装した車両もあった。1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には47両(タキ7502、タキ7503、タキ7509を除く全車)の車籍がJR貨物に継承され、2009年(平成21年)度に最後まで在籍した車両が廃車となり同時に形式消滅となった。各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。(所有者は落成時の社名)タキ7450形は1966年(昭和41年)6月24日に1両(タキ7450)が富士重工業にて製作された30t積の濃硝酸専用車である。基本的な構造はタキ7500形に準ずるが、製造時から保冷用の断熱材と外板(キセ)を設けたため、別形式となった。記号番号表記は特殊標記符号「アコ」(純アルミ製タンク車、全長 12 m 以下)を前置し「タキ」と標記する。また積載荷重はタキ7500形と同様の経過により1974年(昭和49年)8月1日より28t積に変更された。所有者は日産化学工業であり高山本線の速星駅を常備駅として運用された。1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「84」(侵食性の物質、水と反応する物質、腐食性物質、禁水指定のもの)が標記された。車体色は銀色(当初はアルミニウム地色であったがその後銀色塗装となった)、全長は9,600mm、全幅は2,547mm、全高は3,879mm、軸距は5,500mm、実容積は20.2m³、自重は15.6t、換算両数は積車4.5、空車1.6、最高運転速度は75km/hである。台車は落成時はTR41Cであったがその後TR41Dに改造されたのはタキ7500形と同様の経過である。1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には車籍がJR貨物に継承されたが、2008年(平成20年)度に廃車となり同時に形式消滅となった。
出典:wikipedia
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