『生ける屍』(, 「贖罪」の意)は、1930年(昭和5年)製作・公開、フレッド・ニブロ監督によるアメリカ合衆国の長編劇映画である。1900年(明治33年)前後、ロシア帝国(現在のロシア)のレフ・トルストイが執筆し、死後発表された戯曲『生ける屍』を、1918年(大正7年)にアーサー・ホプキンスが同作の英語版をアメリカで初演した。この舞台をもとに、ホプキンス自身がプロデュースして映画化したのが、本作である。本作の原題は、1918年の舞台の題名と同一である。本作のスクリーンサイズは「1.20:1」とイレギュラーであるが、ウェスタン・エレクトリックのトーキーシステムにより、フィルムの光学音声トラックの幅が現在よりも広いからである。ロシアの士官であるフェージャ(ジョン・ギルバート)は、奔放な生活を送る放蕩者である。ジプシー(ロマ)と交わり、その自由な生活を自分のものとしようとする。フェージャはある日、友人のヴィクター(コンラッド・ネーゲル)とともにいる婚約者のライザ(エリナー・ボードマン)と偶然に出会った。ライザとフェージャの間には道ならぬ恋が芽生えてしまった。ライザは母親が止めても聞く耳を持たず、フェージャを愛しながらヴィクターと結婚することこそが、道ならぬ行為だと主張した。フェージャはヴィクターに、婚約者を奪う非礼を詫び、ライザを幸せにすると誓う。フェージャとライザは結婚するが、2年目には早くもフェージャの悪い癖が首をもたげる。ヴィクターとの約束を破る自分にフェージャは苦しみ、ライザとも口論になる。フェージャは失踪し、ジプシーの世界に戻った。ジプシーの娘マーシャ(ルネ・アドレー)との享楽の世界に浸るフェージャに、ある夜、ヴィクターが会いにくる。ヴィクターが手にしていたのは、ライザからの手紙であった。ライザは手紙で帰ってきて欲しい旨を伝えるが、フェージャの回答は、マーシャとの抱擁する姿であった。マーシャの母親は、娘がフェージャに誘惑されたと金銭目当てに訴えを起こす。ライザはそのための金を支払った。マーシャはライザの行為に愛の強さを感じて悲しんだ。フェージャはフェージャで、ライザもマーシャも苦しめる自分を憎み、自殺を試みる。マーシャは、自殺の偽装をフェージャに勧める。ヴィクターとライザは、フェージャの死を知り、結婚する。数年の歳月が経つ。しかしフェージャは生きている屍として存在する。ヴィクターとライザは重婚罪で告発され、法廷に立たされる。フェージャは証人として召喚される。刑が宣告される瞬間、法廷の廊下で銃声が聞こえる。フェージャは今度こそは本当に死んだのだった。
出典:wikipedia
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