AMBER(アンバー、の略称)は、生体分子の分子動力学計算のための力場群である。最初はカリフォルニア大学サンフランシスコ校のピーター・コールマンのグループによって開発された。AMBERは、これらの力場をシミュレーションする分子動力学ソフトウェアパッケージの名称でもある。現在は、ラトガース大学のデイビッド・ケイス、ユタ大学のトム・チーサム、NIEHSのトム・ダーデン、ミシガン州立大学のケン・マーズ、ストーニーブルック大学のカルロス・シマーリング、カリフォルニア大学アーバイン校のレイ・ルオ、エンサイシブ・ファーマシューティカルズ社のジュメイ・ワンによって維持管理がされている。「AMBER力場」という用語は、一般的にAMBER力場群によって使われる関数形式を意味する。この形式は数多くのパラメータを含む。AMBER力場群のそれぞれのメンバーはこれらのパラメータに対する値を提供し、独自の名称を持つ。AMBER力場の関数形式は以下の通りである。formula_2 formula_3力場という用語にもかかわらず、この式は系のポテンシャルエネルギーを定義する。力は位置に関するこのポテンシャルの導関数である。右辺の項の意味は以下の通りである。ファンデルワールスエネルギーの形式は、平衡距離(formula_8)およびポテンシャル井戸の深さ(formula_9)を用いて計算される。係数formula_10は、平衡定数がformula_8であることを保証する。このエネルギーはformula_12であるformula_13を用いて再定式化されることがある。ここで用いられている静電エネルギーの形式は、原子中のプロトンと電子による電荷が単一点電荷(孤立電子対を扱うパラメータセットの場合は少数の点電荷)によって表わすことができることを仮定している。AMBER力場を使うためには、力場のパラメータ(例えば力の定数や平衡結合長、平衡結合角度、電荷)に対する値を持っている必要がある。かなりの数のパラメータセットが存在し、AMBERソフトウェアユーザーマニュアルに詳細に記述されている。個々のパラメータセットは名称があり、特定の種類の分子に対するパラメターを与える。AMBERソフトウェアスイートは、生体分子のシミュレーションにAMBER力場を適用するためにプログラム群を提供する。Fortran90とC言語で記述されており、主要なUnixシステムとコンパイラで使用可能である。最新版は毎偶数年の春にリリースされ、現在2014年4月にリリースされたAMBER 14が最新である。
出典:wikipedia
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