木村 克美(きむら かつみ、1931年 - )は、分子科学の分野で著名な研究者。分子科学研究所名誉教授。愛知県岡崎市出身。レーザー光を利用して分子の電子状態やイオン化ポテンシャル等の精密測定を行った。実兄の木村資生(きむら もとお)も研究者で、世界的な集団遺伝学者である。ヘリウム共鳴線(HeI)を光源とするHeI光電子分光法や、ナノ秒パルスレーザー光電子分光法などを用いて数々の業績を上げた。多数の基本的有機分子の光電子スペクトルを測定し、理論計算に基づくイオン化ポテンシャルの帰属を行った。レーザーを光源とした、新たな高分解能光電子分光法の開発を精力的に行い、パルスレーザーによる多光子励起光電子の飛行時間分析を組み合わせた「電子励起状態からの光電子分光法」を確立した。また、レーザー光電子分光法からみた励起分子の動的過程の研究において大きな成果をあげた。さらに、しきい光電子測定とレーザー多光子励起を組み合わせた「ゼロ運動エネルギー光電子分光法」の開発にも着手し、大きな成果をあげた。パルス電場を用いた短距離飛行型の高感度なゼロ運動エネルギー電子アナライザーの開発も行った。超高リュードベリ電子を選別する2段階パルス電場法を考案し、光電子分光法の分解能をさらに向上させた。芳香族分子の回転異性体の研究や、ファンデルワールス(vdW)錯体の研究で大きな成果をあげた。特に一酸化窒素-アルゴン、アニリン-アルゴンvdW錯体についての研究では、ゼロ運動エネルギー光電子分光法がvdW錯体カチオンの研究に非常に有用だということを世界に先駆けて示された研究例である。
出典:wikipedia
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