『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』(ソラノヲト)は、A-1 Pictures制作の日本のテレビアニメ。2010年テレビ東京系列で放送された。全12話+番外編2話。略称は「ソラヲト」。テレビ東京とアニプレックスが展開するオリジナルアニメプロジェクト「アニメノチカラ」の第1弾作品である。遙か未来、大断絶と呼ばれる戦争によって大地は荒廃し、海からは魚が消え、幾つもの国と言語が消滅した。そして、現代世界が半ばおとぎ話となり、世界の様相も国も人種も、今とは全く異なる状況になった世界。空深カナタは幼少のころ、廃墟で迷子になっていたところをトランペットを手にしていた女性兵士に救われる。ラッパ手に興味を抱き、軍に入隊すればトランペットを吹けると勘違いして軍への入隊を決心したカナタは成長し、トロワ州セーズの街の駐留部隊であるヘルベチア共和国陸軍第1121小隊に配属される。物語は長きにわたるヘルベチア共和国と正統ローマ帝国との戦争が暫定的に休戦して半年。カナタが水かけ祭りの日にセーズに赴任するところから始まる。カナタは赴任当日に寄り道をして水かけ祭りに巻き込まれ、1121小隊の上司であり後のラッパの師となる和宮リオと出会うことになる。1121小隊が駐屯する「時告げ砦」は、ノーマンズランドに接する辺境の砦ということもあって戦略的に重視されておらず、隊員はカナタを含めてたった5人の若い女性のみ。規律も緩く、唯一の保有戦力である多脚戦車「タケミカヅチ」は壊れていて走行不可能という状況である。刻々と悪化していく敵対国・正統ローマ帝国との関係といった国家情勢をよそに、物語はたまに起こる日常的な事件に対処しつつも、任務らしい任務もない平穏な日々や、セーズの街の人々との交流、最初は下手であったが次第に上達していくカナタのラッパ、少しずつ進められる多脚戦車タケミカヅチの修理といった日常の出来事を描いていく。その過程で、滅亡に瀕している世界の様相や、さまざまな事情や暗い過去を抱えた1121小隊の女性隊員たちの素性、かつてカナタが出会ったトランペットの女性兵士の正体の謎といった、伏せられていた事実も明かされていく。やがてカナタは、憧れていたトランペットの女性兵士の正体がヘルベチア共和国の公女イリア・アルカディアという人物であり、2年前に故人となっていることや、リオの腹違いの姉であったことを知る。そして同時に、大公の妾腹の子であるリオは悪化していく国際情勢を食い止めるため、政略結婚の了承を決意し、カナタにトランペットを託して時告げ砦を去る。リオが砦を去った後のある日、見回りの任務中であったカナタらは、山中で行き倒れていた正統ローマ帝国の女性兵士を保護する。おりしもヘルベチア共和国と正統ローマ帝国の戦端が、辺境の地であるはずのセーズの近くで開かれようとしており、時告げ砦にはタカ派で残忍な軍人として知られるホプキンス大佐率いる部隊が、捕虜の引渡しを求めてやって来る。その引渡しを拒否したことで、時告げ砦は剣呑な空気に包まれるが、優れた聴覚を持つカナタははるか遠くからの停戦信号のラッパを耳にする。それは正統ローマ帝国皇帝の婚約者となったリオからの、ローマとの講和がなったことを知らせるものだった。カナタはこの信号を開戦直前の戦線まで届けることを決意する。これまで築きあげてきたセーズの人々との人脈や、修復が完了したタケミカヅチの獅子奮迅の働きもあり、1121小隊の仲間たちはホプキンスの妨害を蹴散らし、今まさに戦端が開かれようとしている戦場にたどり着いて、停戦を呼びかけるトランペットを吹き鳴らす。両国の兵士を止めたのは、かつて公女イリアがカナタを助けてくれた時に吹いてくれた曲「アメイジング・グレイス」であった。やがて近衛師団を引き連れてきたリオも到着し、開戦は防がれる。後日になってリオも1121小隊に復帰し、時告げ砦には再びの平穏な日々が戻る。第1121号要塞、通称「時告げ砦」に駐屯する戦車小隊。部隊マークはフクロウ。辺境の国境線防衛と警備のために存在してはいるが、国境線の向こうは荒涼とした砂漠が広がるノーマンズランドであることから、戦略的な価値は皆無とみなされている。人数は5名と分隊並の少人数で編成され、主な保有戦力も動かない戦車が一両のみと、おおよそ部隊の体を成していない。そのため、一部からは「ピンクの兵科(ピンクは戦車兵の兵科色)のくせにマトモに動く戦車もない」お荷物部隊とも呼ばれている。小隊長も含めて全員が成人以下の若年兵で、小隊各員が兼職している。ヘルベチア共和国の辺境、トロワ州に属する山中の渓谷に位置する美しい湖とガラス工芸が盛んな町。悪魔から街の人々を命をかけて救った5人の少女「炎の乙女」の伝説が残っている。第1話では、それを称える春の「水かけ祭り」が行われている最中だった。祭の間、町中に張られていた紙垂(しで)をつけた注連縄(しめなわ)や、教会は十字を戴いているが、崇めているのは八百万の神であるなど、旧時代の破滅後、文化が混在したことを端的に表している。また、明確な四季があり、山中に鳥居が存在している。時告げ砦の格納庫が体育館であり、砦の使われていない箇所に学校の教室を彷彿させる部屋が存在する等から、地理的には現代で言うところの日本であることが示唆されている。なお、モデルとなっている都市はスペインのカスティーリャ=ラ・マンチャ州にある城塞都市クエンカである。かつてフィリシアが所属していた戦車小隊。ユキコの「アラクネー」以外、僚車が小隊に存在したのかは不明。小隊マークはクワガタ。第1121小隊と同じく女性兵士のみで構成されている。ビネンラント戦線で壊滅したが、第7話の回想シーンに登場する。大断絶の後に航空機や無線など多くのテクノロジーは失われ、技術後退が顕著だが、歩行多脚戦車など旧時代の一部の技術は受け継がれている。ただし最新技術は軍事優先で、一般庶民が利用出来るのは蒸気機関やガソリン車など、概ね20世紀前半のテクノロジーであり、一般的に市民生活はほとんど電化されておらず、時告げ砦でも石油ランタンや七輪が利用されていた。以上のほかに主題歌ではないが、『アメイジング・グレイス』がライトモチーフ的な役割を持ち、作中でたびたび登場する。多くはトランペット独奏だが、「タケミカヅチ」の出力装置による再生(管弦楽版)や、キャラクターによる歌唱や鼻歌でも奏された。全7巻。1巻に付き2話収録。第7.5話は第4巻に収録、第13話は第7巻に収録。完全限定生産版には、各巻に付き特典CDが付属。神馬耶樹による漫画版が『月刊コミック電撃大王』2010年1月号から2011年8月号まで連載され、後に単行本化された。アニメ本編との相違点としては、メインストーリーに関わらないエピソード、台風やジャコットの話は丸ごと、旧世代の亡霊が語るフェリシアの悪夢や、電話番するカナタの話は一部エピソードが割愛されている。他にアーイシャ捕獲時にリオがまだ時告げ砦を去っておらず、第1121小隊の面々とアーイシャが「翼ある天使の化石」を目撃する。クラウスが愛車がサイドカーではなく車である、などがある。また、限られた話数を生かすべく、一部、アニメ第13話に提示された「各人の夢」に関する要素が、第11話から第12話に当たる物語へ挿入されている。主人公カナタ役の金元寿子が、体当たりで役作りに挑戦する姿を動画配信するコンテンツ『ソラヲトTV♪』。テレビアニメ公式サイトで配信された。全8回。『アニチカラジオ ソ・ラ・ヲ・トでいいカナ』と題し、『ANI-COM RADIO 〜フジワラでいいカナ〜』内の箱番組枠「アニチカラジオ」にて配信(全3回)。本作キャストも同番組のゲストパーソナリティとして出演した。PlayStation Portable用ゲームソフト『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト 乙女ノ五重奏』(ソ・ラ・ノ・ヲ・ト おとめノクインテット)が、2010年5月27日にコンパイルハートより発売された。時系列はアニメ版の物語終了直後。後に「セーズ危機」と名付けられたあの事件後、セーズの街で停戦を祝した祭りが行われることになり、それに至るまでの12日間が描かれる。また、ゲーム版のオリジナルキャラクターとしてキリエ(声 - 井上麻里奈)が登場し、第1121小隊の面々と関わっていくことになる。『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』は、Yahoo!アバター、ちぷやタウンといったコミュニティのアバターにアイテムが登場していた。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。