『シンシロ』()は、日本のロック・バンド、サカナクションのスタジオ・アルバム。バンドのフロントマン山口一郎によって作詞・作曲されたアルバムは、ビクターエンタテインメントより2009年1月21日にCDとしてリリースされた。バンドは本作でレーベルをビクターエンタテインメントの傘下にあたるレーベル、BabeStar Labelからビクターエンタテインメントに移籍しリリースした。タイトルの「シンシロ」には「新色の白」という意味が含まれている。アルバムは、前作『NIGHT FISHING』の制作時まで活動していた札幌を離れ、東京に拠点を移動し、制作されている。これは、前作のアルバムのリリース後からオファーが来ていたマネジメント会社と契約を交わしたことによる移動であり、バンドは移動までにメンバー同士の交渉などを重ねている。また、東京に進出し、兼業していた職を辞職し、バンド活動のみとなったために今までより音楽に手が伸ばせるようになったなどバンドにとっての変化が見られる。「シンシロ」は複数の音楽評論家からの肯定的評価を得ている。音楽雑誌、『CDJournal』は、アルバムそれぞれのアレンジをメンバーそれぞれが担当しているのに対して、まとまったアルバムとして完成されていることに対して称賛した。一方で、オールミュージックのアレクセイ・エレメンコは、バンドの音楽性を日本のロック・バンド、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの作品と比較し、星を3.5与えた。アレクセイは、バンドがいままでにないニューウェイブを創り出している、と肯定的にコメントもしたが、「あまりにも曲が軽快すぎる」として批判的なコメントも残している。バンドはアルバム『NIGHT FISHING』のリリース後より複数のマネジメント会社からオファーが来ていた。バンドのメンバーは当初どこと契約をするかと考える上で、メンバーらの地元である札幌から出ることを考えていなかった。また、ほとんどのマネジメント会社も同様に東京へ進出することを提言する企業はなかった。しかし、その中でヒップランドは「いずれは東京で活動してほしい」とバンドに提言。事務所とフロントマン、山口一郎が商談を進める上で、ヒップランドに「外に発信しなくてはしけない」と言われたことや、山口が「もっと多くの人に聴いてもらいたい」などといった意志があったため、メンバーと交渉したところ、快諾。山口らバンドはヒップランドと契約し、東京へ拠点を移動した。また、バンドは東京に移る際に兼業していた職を辞職し、東京進出している。これにより、音楽しか時間が無くなった分、今まで手が伸ばせるようになったという。アルバムのタイトルの「シンシロ」は、バンドが構想をまとめているスケッチブックを今作で白紙に戻し、「新しい白」、「新色の白」を作るつもりでいこうという構想の元名付けられた。アルバムのディスクジャケット・アートワークをアートクリエイティブ集団・hatosが務めており、「シンシロ」と言葉で発音した際に現れる波紋をデータに録り、表したデザインとなっている。今作でバンドはアルバムの制作方法を大きく変えており、製作地が東京になっただけではなく、アルバムのそれぞれの楽曲は各メンバーがデモ音源を1人で編曲し、それぞれの曲の主導権を各自に持たすことによって、楽曲それぞれにメンバーながらのアレンジがされている。また、アルバムに収録されている「雑踏」は、バンドが山口とギター、岩寺基晴の2人で活動していた当時からの楽曲であり、アルバムに収録された楽曲のなかでは唯一アウトロを編集されたのみで、原型のまま収録されている。楽曲、「アドベンチャー」は、元々アルバムの先行シングルになる予定であった。しかし、楽曲、「セントレイ」が出来たことにより、「アドベンチャー」が狙った楽曲になり、「セントレイ」が先行シングルとして発売となった。アルバムは、先行シングルとして2曲がビクターエンタテインメントより、リリースされている。2008年12月10日には、マキシシングルとして『セントレイ』が、2009年2月9日には、『』が配信シングルとしてリリースされた。また、「ネイティブダンサー」は、監督、児玉裕一でプロモーション・ビデオが制作されており、作品は『SPACE SHOWER Music Video Awards』でコンセプチュアル・ビデオ賞を受賞している。バンドは、アルバムの発売を記念し、ライブツアー『SAKANAQUARIUM 2009“シンシロ”』を開催している。ツアーは、日本では、京都、名古屋、福岡、大阪、岡山、広島、東京・赤坂、金沢、新潟、仙台、札幌で行われた。また、バンドは海外公演も行っており、2009年に韓国のイムジン閣平和ヌリ公園で行われたロック・フェスティバル、『GENTRA X SSAMZIE SOUND FESTIVAL』に唯一韓国国外のアーティストとして出演している。「シンシロ」は複数の音楽評論家から賛否両論の評価を得ている。音楽雑誌『VIBE』の山田美央は、詩的なレビューを展開しており、バンドの音楽性を独自の表現で評価している。音楽配信サイト、ListenJapanの伊勢四郎は、「90'sオルタナティヴ・ロック、ニューウェイヴ、テクノポップ、ハウス、アンビエント、ブラック・ミュージック……などの要素を、自由に気の趣くままに料理した、サカナクションならではのサウンドがこれまで以上にきっちりと丁寧に鳴らされている」とし、バンドを逸材と評した。音楽雑誌、『CDJournal』は、アルバムそれぞれのアレンジをメンバーそれぞれが担当しているのに対して、まとまったアルバムとして完成されていることに対して称賛した。データベースサイト、オールミュージックのアレクセイ・エレメンコは、バンドの音楽性を日本のロック・バンド、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの作品と比較し、星を3.5与えた。アレクセイは、バンドがいままでにないニューウェイブを創り出している、と肯定的にコメントしている。しかし、「あまりにも曲が軽快すぎる」として批判的なコメントも残している。また、第2回『CDショップ大賞』では、バンドは「シンシロ」で入賞をしている。オリコンの調査によると「シンシロ」は、2009年1月21日にフィジカルとしてリリースされた後、発売初週に1万2,000枚を売り上げている。これは、過去作であるアルバム2作品、『GO TO THE FUTURE』および『NIGHT FISHING』の2枚を合計した以上の売り上げであり、バンドにとっての快挙となった。
出典:wikipedia
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