プレイバイウェブ (play by web, 略称:PBW) は、ウェブ上の遊戯ジャンルのひとつ。文章による通信が重視される多人数同時参加型ゲーム。現在では、主にプレイヤーが文章によって行動を入力すると、文章によって結果が出力される物をさす。インターネットブラウザ上で行われ、交流が可能な事が重要な要素となる事が多い。PBWの正式な定義は曖昧な所がある。以前はブラウザ上の交流要素のあるゲームを総称としてPBWと呼ばれていた(歴史の項目で記載)。ただ2015年現在以降は、インターネット上の遊戯のジャンルの一種で、プレイヤーが文章によって行動を入力すると、文章によって結果が出力される物を示している場合が多くなっている。文章入力出力型以外のPBWと呼ばれている物の多くは、別のジャンル名がついている事多い(定期更新型オンラインゲーム等)。その為ここでは、文章によって行動を入力すると、文章によって結果が出力される物について説明する。文章による入力・出力とは、以下の構図によって運営される事が多い。これらにゲーム性や、小説のような演出を加える等、それぞれの運営方針による工夫で、娯楽とする。例としては、トミーウォーカーのケルベロスブレイドでは、未来予知にて行われる何らかの事件性のある状況提示に対し、プレイングと呼ばれる成功の為の行動を記載すると、小説になって結果が出力される。別の例では西暦2000年以前にエクレア地方開拓史などで行われた手法で、主に運営側は「場所の設定」を行い、そこに移動する資格を持った参加者が関与し、運営側に行動を提示すると、何らかのリアクションがあり、そのリアクションに対して再び行動を提示する事を繰り返す、という手法が存在した。行動は、以上のようなテンプレートなどで行われた。自分の名前の前にFrom:と記載される場合も存在した。多人数同時参加型のロールプレイングゲームを示していると考えられる事が多い。しかし実際はゲーム性の無いもの、運営側は企画設定だけを主に行い参加者同士でやりとりを行わせる交流物、文章によるシミュレーションゲームや推理アドベンチャーゲームなども、文章のやりとりで遊戯する事が可能で、PBWと称して違和感の無いものを企画することが出来る。そこで、ロールプレイングゲームの場合「PBW型RPG」というようにジャンル分けされる事もある。1995年頃から起こった日本におけるインターネットのブームに伴い、ウェブ通信を用いて多人数で交流しながらプレイする無料の同人ゲームが増えて行った。その中にテーブルトークRPGや、テーブルトークRPGを郵便の手紙で行うタイプメールゲーム(プレイバイメールと呼ばれていた)を模し、行動宣言を電子メールの文章で行い、文章で結果が反映されるような物が存在した。それらはプレイバイメール(PBM)に習い、プレイバイEメール(PBeM)と呼ばれる事が多かった。エクレア地方開拓史(1996年から)などが代表的な作品。しかし日本ではプレイバイメールというものは、手紙を使ったTRPGを言う場合が多いが、実際はチェスなど遠くに住む同好の仲間とボードゲームを行う意味も存在する為、そこから発展したネーミングであるPBeMは、人によって何を示すのかの意識が違い、ジャンルとして曖昧になってしまう。その後、インターネット環境の発展に伴い、電子メール以外の通信手段(いわゆるウェブチャット、BBS等)を用いて文章を通信する物も次第に増えていった。同時に、様々な派生型ゲームが生み出され、文章による行動をメインとしながらも結果がデータとして出力される物や、結果反映の出力は文章ながらも、行動の入力がプログラムによるもの等が登場する。これらのゲームもPBeMとして扱われていた。例えば、アクア=エリアスのような定期更新型オンラインゲームなどがそうである。(アクア=エリアスを運営しているサークル「いちごしとろん」のウェブページ内では、PBeMから派生したゲームと説明されている)また、完全にデータを使うだけのものも、メールとしてプレイする意味からPBeMと名乗る事もあり、ジャンルとしての定義付けは曖昧だった。電子メールを使用していない事が多くなってしまった事から、ネット上で多人数で交流しながらプレイするゲームを総称してプレイバイウェブという呼称を用いる提案が行われるなど、主にウェブページのリンク集の作成者の間でジャンルの整理がなされていった。PBWという用語を使用している例で確認出来るものでは、1998/08/12からスタートされた、環巴によるPBWの情報提供ホームページが挙げられる。環巴によれば、「PBWという用語は、環巴が00Junctionで使い始めました。よって、ここに書かれている内容がPBWの正式な定義となります。」とされている。環巴の定義では、インターネットブラウザ上で行われ、一人で遊びではなく交流が可能な物をPBWと定義していた。これは、後に企業がPBWとして企画した商業用ゲームの定義とも矛盾しない。但し、交流可能な要素があれば、定期更新ゲームもPBWのひとつとして含めていた。それ以降、「電子メールを用いて文章を用いる物をPBeM」「チャットを使って文章を用いる物をPBC」「BBSを使った物をPB3(あるいはPBBS、PBSなど)」、「それらを総称して、あるいは複合して使用しているものはPBW」と呼ばれる事が増える。さらに時が進むと、技術力の向上から、ボードゲームなどはブラウザ上のプログラムで行う事が出来る事が増え、PBeM、PBWの語源となったプレイバイメールからかけ離れた物となる。アクア=エリアスを始めとする、文章の重要度が低いゲームは別のジャンルとして扱われる事が増えていった。また、商用展開していた「テーブルトークRPGを手紙で行うタイプメールゲーム」から派生し、従来の形である「文章による行動入力・出力をメインとして行うゲーム」を、ウェブ上の有料の商用ゲームとして運用会社が現れ始めた。中でも、株式会社トミーウォーカーが、すでにネット上である程度広まっていたプレイバイウェブのネーミングを使用した「無限のファンタジア」が大きな成功を収める事に成功。以降、トミーウォーカーの成功による、ドワンゴの提携などもあり、文章のやりとりでプレイする遊びの内、ウェブ上を行うものを、プレイバイウェブという名前でジャンル分けされる事がネット上のニュース記事などでも取り上げられる事が増えつつある。歴史の項にあるように、PBWは同人の流れから始まっており、厳密な定義付けがなされているわけではない為、遊び方も運営方針も多種多様。しかし、企業が企画した商用PBWについては、「郵便にてロールプレイングゲームを行っていた商業用PBM」をインターネットで行おうとした流れから発展したと考えられる事が多い。(但し一方で、商業用としてのプレイバイウェブ大手の運営者達は、商業用PBMについては良く知らないという意見もあるが、運営企業大手のトミーウォーカーの上村大らは商業用PBMの初期についてはプレイヤーとして参加しており、niwango, Inc.のインタービューに対し、PBMの事を詳細に語っている。)先駆けて商業用PBWと呼べる物を運営し、成功したテラネッツは、すでに存在していたPBWというネーミングではなく、WTRPGという独自のジャンルを名乗っていた。内容はPBWとジャンル分けして違和感の無いものである。テラネッツは文章によるロールプレイング遊戯をインターネット展開するにあたり、という部分について、依頼のような形式で「小規模の状況を多数貼り出し、そこに関与したい参加者を募集するというシステム」にて運営を開始した。同時に、その状況を作業担当する責任者を提示するという方式を取っていた。これは非常に優れており、以降の企業による企画は同システムを採用している場合が殆どとなっている。しかし当時のテラネッツでは難解なもので、驚くほどの利益を上げ、1ヵ月程度と予定していた目標も10日程で達成するまで理解を得られなかった。このシステムは冴島鋭士が指示を出し、開発者は一本三三七、上村大が開発したと冴島本人は語る。一方、上村大によると、実際の構想は一本三三七が行ったが、会社の人間は皆まったく理解せず、「お前ら全員バカか、コイツ(一本)の方が絶対正しい!」と言い続けて無理矢理に開始したと語っている。テラネッツ以前にも有料化を計画したPBWは存在していたが、それらは「ひとつの(ないしは、少数の)大きなストーリー」を提示するというものが多かった。これは様々な欠点があり、有料同人企画を除き殆どが頓挫してしまった。その後、前述の依頼型システムの開発者である一本三三七、上村大たちにより、株式会社トミーウォーカーの「PBW版無限のファンタジア」が立ち上げられた。これはWTRPGと類似のシステムを使用し、ネット上で認知されていたプレイバイウェブのネーミングを使用し、大きく発展した。このきっかけは、生意気なやつだとかそんな理由でテラネッツが上村をクビにしてしまった事と、一本に対する賃金の未払いによるものだった。その影響は大きく、テラネッツはAsura Fantasy Onlineにおいて、参加者が、運営に対し要望の署名活動が行われるなどの混乱が起きてしまった。当時のテラネッツの役員の冴島鋭士は、自身を敗者の代表と称している。但し、テラネッツはこの後もPBW企画を多数立ち上げている。冴島もRexi社を立ち上げ、神代七代学園Xなどの企画を行っている。現在では、MMORPGに飽きて移ってきたユーザ層や、キャラクターになり切ってチャットで交流する通称「なりちゃ」からキャラクター独自のイラストが保有できるという理由で流入したユーザなども多く、PBMのユーザー層とも一致せず、多様である。多種多様なユーザ層をいかに定着させるかが課題である。また、作家やイラストレーターや声優や音楽家やシンガーソングライターにとっては在宅での仕事ができるため副業としての仕事(いわゆるクラウドソーシング)が可能である。以下は、2015年現在の商業サービスとして提供されるPBWと、旧来の郵便媒体のPBMとの比較。もちろん、その上でMMORPGと違ったPBMの利点、「プレイヤーの体験した冒険を他のプレイヤーは体験できない」「世界情勢に影響を与えやすい」といった要素は維持されている。その一方で、プレイヤー対立などの要素はやりにくくなり、旧来のPBMのプレイスタイルをとる人はプレイしづらくなってきている面もある。郵便媒体でRPGを行うには、1か月~2か月毎に文章して行動を郵送すると、それに対して小説などでリアクションがあるという形式が多く、また、1つのシナリオに数十名から100名以上のプレイヤーが参加し行動を送るような形式が多かった。ネット媒体では1ターンのサイクルは大幅に短縮させる事が可能になり、チャット形式や、リアルタイム更新など、運営方法の自由度が高くなった。運営毎に方針が異なる。PBW運営終了PBM/PBW各社では、同じものを指しても、使用する用語が異なることがある。その一例を下記に記す。なお、母体となるPBM会社が使用する用語を、PBWで引き継ぐ傾向が多く見受けられる。
出典:wikipedia
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