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坂の上の雲

『坂の上の雲』(さかのうえのくも)は、司馬遼太郎の長編歴史小説。著者の代表作の一つとされる。1968年(昭和43年)から1972年(昭和47年)にかけ『産経新聞』に連載。単行版全6巻(文藝春秋、初版1969年~1972年)、文庫版全8巻(文春文庫、初版1978年、島田謹二解説)で刊行。司馬遼太郎は、自身の太平洋戦争末期の体験から日本の成り立ちについて、深い感慨を持つに至った。戦後新聞社勤務を経て昭和30年代に作家となったが、題材として振り返るには、資料収集も含め時間を要した。近代日本の定義を明治維新以後に置くとするなら、本作品は長編作品としては初の近代物である。『坂の上の雲』とは、作者が常々問うていた日本特有の精神と文化が19世紀末の西洋文化に対しどのような反応を示したか、を正面から問うた作品である。作者は、そのため事実のみを書く、という方針を持っていたと述べたが、当初は秋山好古、秋山真之の兄弟と正岡子規の3人を主人公に、松山出身の彼らが明治という近代日本の勃興期を、いかに生きたかを描き、青春群像小説の面が強調されている。前半は、秋山好古が小学校助教試験を受けに大阪に渡り、堺県の合格証を元に小学校教師をした後、官立の大阪師範学校を経て陸軍士官学校に学び、フランス留学を経て日本騎兵を作り上げてゆく様子を基点にしている。秋山真之は、松山中学から実兄の好古を頼り上京する。帝国大学進学を目指し、共立学校にて正岡子規とともに高橋是清に英語を学び、共立学校を経て大学予備門(のちの一高)に在籍する。正岡子規に遅れ上京した真之との交友関係は、読者には楽しく、明治初期の青年の志や情熱について理解を深める材料ともなる。夏目漱石が彼達の友人に属し、子規との交友関係を綴るくだりは、明治特有の時代風潮を映し出している。子規は帝国大学文学部へ進学。真之は海軍兵学校へと異なる道を歩む。この時点での重要なモチーフの一つは、後半は、日露戦争の描写が中心となり、あたかも「小説日露戦争」の雰囲気が強くなる。作者が日露戦争そのものを巨視的かつ全体的に捉えることを意図し、後半部分では本来の主人公である秋山兄弟の他に児玉源太郎、東郷平八郎、乃木希典などの将官や、各戦闘で中心的な役割を果たした師団と日本海海戦についての記述に紙幅が割かれている。読者に理解しやすいよう軍事的な記述も時系列的に述べられている。本作も、日露戦争の終結と共に締められる。1979年から1980年にかけ「中央公論」で連載した『ひとびとの跫音』(現:中公文庫全2巻)で、子規没後の正岡家が描かれ、後日談的位置付けもされている。また番外編的な作品に、乃木が夫妻で自決するまでを描いた『殉死』(文春文庫)がある。エッセイ集成『司馬遼太郎が考えたこと』(全15巻、新潮社のち新潮文庫、特に本作の連載時期の巻)に、作品背景 について複数のエッセイ・解説がある。1986年に出版された長編歴史エッセイ『ロシアについて 北方の原形』(文春文庫ほか)では、ロシア建国と日露交渉の経緯などに触れつつ「『坂の上の雲』の余談のつもりで書いている」と述べた。司馬自身は、1989年秋に放映された「NHKスペシャル」『太郎の国の物語 「明治」という国家』(日本放送出版協会、新版はNHKブックス全2巻)で、総括的な感慨を述べている。2007年(平成19年)春、松山市に「坂の上の雲ミュージアム」が開館した。司馬は本作を執筆するにあたり、晩年の講演で「フィクションを禁じて書くことにした」と述べている。フィクションを禁じたので、描いたことはすべて事実であり、事実であると確認できないことは描かなかったと作者は主張しているが、実際は多くのにより、作中の誤りや創作部分が指摘されており(一例として28サンチ榴弾砲を旅順に移送する件について、史実では第三軍司令部の大本営あて返電には「…ソノ到着ヲ待チ能ワザルモ、今後ノタメニ送ラレタシ…」とあるにもかかわらず、作中では「送るに及ばず」と拒否したことになっている。また、旅順要塞攻略における児玉源太郎の第三軍への指揮権介入の件については、その事実を証明する一次資料は存在せず、司馬作品以前に同様のエピソードが取り上げられていない)、フィクションの部分が多々ある。特に旅順攻囲戦における描写ではその点が顕著でなどが史実と異なっている。また藤岡信勝は、この作品をきっかけとして自由主義史観を標榜するようになった。歴史書・伝記の「読書アンケート」で一貫してトップクラスであった。映画プロデシューサーの山本又一郎は生前の司馬に直接映画化交渉し、上記の理由で、山本だけでなく他の誰にも許諾しない旨告げられている。権利相続者のみどり夫人の許諾を得て建設された「坂の上の雲ミュージアム」は特定の政治、思想、信条を極端に賛美しないという意図で建設されている。※『司馬遼太郎全集』(文藝春秋、初版1973年)では、第24・25・26巻に収録。

出典:wikipedia

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