ツユムシ(露虫、"Phaneroptera falcata")は、バッタ目キリギリス科の昆虫。和名は弱々しい外見から付いたと思われる。(草の葉につく露を飲んで生きているから華奢なのであろうという解釈)体長(頭部より羽先まで)29-38 mm前後。全身鮮やかな緑。頭は小さく、顎もとても細くて短く、一見すると三角形を呈し肉食性と思われがちだが完全な草食性である。細長い脚が弱々しい外見に拍車を掛けており、実際に採集も容易である。羽は細長く、特に後ろ羽は半分近くが前羽から飛び出ている。産卵管は非常に短く腹部の半分ほどで、小鎌の刃のような形をしている。沖縄本島以外のほぼ日本全土に分布。草原性で、明るい草原に普通。在来種、帰化種問わず食草が有れば生息可能でツユムシ類中セスジツユムシと並ぶ普通種になる。キク科のヨモギ、セイタカアワダチソウ、マメ科のハギ、アカツメクサを好んで喰い、これら植物上に常駐している。後ろ足が細長く、跳躍力があまりない為か、外敵が近づいても他の直翅昆虫ほどすぐには跳ねずに、じっとしてやり過ごそうとする傾向が強い。しかし危険を感じれば身軽さを生かして飛んで逃げる。飛翔技術は割合高い方で、灯火にもやってくる。顎が小さく弱いため、あまり堅い葉を喰うことが出来ず、もっぱら新芽や蕾、花、若い実などを食べている。このように消化の良い部分を喰うよう特化しているため、体の作りが他の草食性直翅よりシンプルで、身軽さの要因となっている。また足が細く長いことや産卵管も短く小さいのも飛翔力を大きくする助けとなっている。オスは普段生活している食草の上で歩きながら「ピチ・ピチ…」という小さな鳴き声を出す。時折「ジ・ジィ・ジィ・ジィ」という合いの手を入れる。夜も昼も鳴くが夜の方が盛んである。夜間では数匹のオスが枝先に集まってお互いに鳴き競っているのも見られる。メスが近づくと鳴き方が変わるという。オスはメスに背中を向けながら交尾を促す。メスの尾端に精球が渡されると交尾は完了する。卵が成熟したメスはイネ科やカヤツリグサ科の葉を選んで縁を囓り、産卵管を差し込んで卵を産み付ける。卵は4月頃孵化し、6回の脱皮を経て6月頃成虫になる。その成虫が産んだ卵は7月頃孵化し、9月にもう一度成虫が見られる。2回目の成虫の産んだ卵はそのまま越冬する。初齢幼虫は褐色だが、2齢以降は成虫同様鮮やかな緑である。関東地方以南では年2回発生するが、温暖化により年2回発生地域が北上している。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。