リッチャー靱帯(リッチャーじんたい)とは、19世紀にフランスの医学者で彫刻家でもあるポール・リッシェが著書「Anatomie artistique」中で描いた靱帯。大腿の中程の高さで腸脛靱帯から分かれた帯が大腿四頭筋を下方へ斜走して膝関節内側面へ回り、鵞足に加わるようにして脛骨へ付着する。リッシェによる原著では、「大腿腱膜(筋膜でない)の弓状帯」と表記されているが、1970年代に出版されたロバート・ビバリー・ヘイルによる英語訳でこの部位が「Richer's band」と記された。どちらも解剖学用語にはない。この訳書は、その後の多くの美術解剖学図譜の種本となり、その図と名称もそのまま引用された。それがリッチャーと訳されたので、日本ではこの名称で知られる。この部位は大腿筋膜の肥厚部と見なすことができ、その意味では、手足の伸筋支帯と類似している。ランツやゾボッタではこの帯が描かれ、ランツでは内側筋間中隔へ続く大腿筋膜の斜走線維束とされている。現在出版されている医学解剖学図譜では、この帯が描かれることはほとんど無く、また言及もされない。
出典:wikipedia
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