アメンボ(水黽、水馬、飴坊、飴棒)は、昆虫綱半翅目アメンボ科の総称である。別名、ミズグモ(水蜘蛛)、カワグモ(川蜘蛛)、スイバ(水馬)、ミズスマシ(水澄・水馬)、チョウマ(跳馬、江戸時代の江戸の方言)、アシタカ。ただし現代の標準和名では、ミズグモは水生のクモの1種、ミズスマシは水生甲虫の一群を意味する。「アメンボ」は、アメンボ科の1種 (旧 ) 別名ナミアメンボの和名でもある。和名に「アメンボ」を含む種はアメンボ科の他に、同じアメンボ下目のカタビロアメンボ科 ・サンゴアメンボ科 イトアメンボ科 に広がる。さらに同下目で同様に水生のミズカメムシ科 とケシミズカメムシ科 を加えた6科をアメンボ類と総称する。本来の意味は「飴棒」で、「飴」は、臭腺から発する飴のような臭い、「棒」は体が細長いことから。「雨」と関連付けるのは民間語源である。水面で活動する半翅目としては最大で、体長は3mm~26mm。中脚と後脚が非常に長く、特に中脚は体長を著しく超えるほど。前脚は短い。脚の付け根は、中脚と後脚は接しているが、前脚は離れている。脚先には短い毛が密生している。多くは体は細長い棒状だが、海生のウミアメンボ亜科は卵型。なお、同じ海生でも 亜科の は棒状である。体色は地味な黒ないし赤褐色。淡色の条紋をもつこともあるが目立たない。ほとんどは淡水生だが、例外が少数ある。ウミアメンボ亜科 族と 亜科 族は海生、 亜科は湿岩生および陸生である。足先の毛だけを水面につけて、毛が水を撥く表面張力を利用して水面に浮かぶ。表面張力は、雌が雄を背に乗せられる程度に強い。中脚の運動で推進し、後脚で方向を定めて、水面を滑走する。全て肉食で、水面に獲物や死骸が落ちると、すばやく接近して前脚で捕獲し、針のように尖った口器を突き刺して体液を吸う。アメンボ科には8亜科60属約500種~72属640種~約710種~約1000種に分かれる。アメンボ科の8亜科と近縁なグループの系統関係は下図のとおり。なお、アメンボ科の8亜科のうち、「*」をつけたアメンボ亜科と はおそらく単系統ではない。アメンボ科に最も近縁な科はカタビロアメンボ科 だが、この科はアメンボ科の姉妹群ではなく、アメンボ科を内包する側系統である(図の「V+G」からアメンボ科を除いた、グレイ部分)。そのため、カタビロアメンボ科はいくつかの単系統の科に分割されるか、(特に、アメンボ科に近縁なケシカタビロアメンボ亜科 とケシウミアメンボ亜科 は)アメンボ科に統合される必要がある。アメンボ科・カタビロアメンボ科・サンゴアメンボ科はアメンボ上科 、イトアメンボ科・・ はイトアメンボ上科 に分類されるが、それら2上科は単系統ではない。なお残りの2科はそれぞれ単型上科をなす。アメンボ亜科 と の属の系統関係は、下図のとおりである(図で「」を付した属はこの研究では解析されておらず、別の古い研究による)。マイナーな属 と は に、 は に含めている。「*」を付した属は非単系統のようだが、単系統ごとに分けず、大まかな位置のみ示した。アメンボ亜科は単系統ではなく、2つの系統に分かれた多系統である。アメンボ亜科は2つの族 と に分けられてきた(新熱帯区固有の と が 、他は全て )が、それらも多系統である。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。