クリティカルヒット () とは、テーブルトークRPGやコンピュータゲームの戦闘での攻撃時に、低確率で、通常よりも大きなダメージが与えられることである。ゲームによっては「会心の一撃」「痛恨の一撃」(ドラゴンクエストシリーズ)、「SMAAAASH!!」(MOTHERシリーズ)、「首をはねられた!」(ウィザードリィシリーズ)など、独自の呼称を使用している作品もあるが、概念の総称としては「クリティカルヒット」と呼ばれる。戦闘においては、強いものが弱いものに勝つのが当然であるが、ボクシングがラッキーパンチ一発で勝敗が決まることがあるように、通常では起こりえない大逆転もまれに発生する。それを再現するのがクリティカルヒットのルールである。ほとんどのゲームでは、戦闘における攻撃のダメージにサイコロなどの乱数を用いて幅を持たせているが、クリティカルヒットはその乱数の幅を超えて戦闘の行方を決定的に左右する効果を一定の確率で発生させる。これによって、彼我の戦闘力に大きな差があっても緊張感のある戦闘をルールによって演出することができる。クリティカルヒットはあくまでも「確率」で発生するものであるため、狙って確実に出すことはできない。しかし、武器の種類や戦闘中の行動によってクリティカルヒットが発生する確率を上げることが可能なゲームも多い。通常は、出した側に有利な効果であるが、「敵を捕獲するために死なない程度に痛めつけているときにクリティカルヒットが発生して殺してしまう」といった予期せぬ結果を招くこともある。戦闘の戦術性を重視したゲームの場合は、運だけが左右するクリティカルヒットの概念は、戦術性を下げる要素であるとして排除することもある(極端な場合は、戦闘のダメージに乱数そのものを使わないゲームも存在する)。また、戦闘が抽象的ではないアクション性のあるコンピュータゲームの場合は、プレイヤーの腕前次第で狙って大ダメージが与えられるため、クリティカルヒットの要素は存在しない場合が多い。複数の効果が併用されているゲームも多い。概念としては、世界初のテーブルトークRPGである『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の翌年に出た『"Empire of the Petal Throne"』(1975年)には既に同様のルールが存在する。また、初期のテーブルトークRPGにおいては戦闘のルールのみが充実していたが、戦闘以外のシーンにおける行為成功のルールが導入されるにつれ、戦闘に限らないまぐれでの成功のルールを採用するゲームも増えてきた。詳細は行為判定#クリティカルを参照のこと。日本においては、1980年代に輸入ゲームファンの間でヒットしたコンピュータRPG『ウィザードリィ』の英語版で「Critical hit」という語が使われていたため用語が広まった。初期のテーブルトークRPGの普及を主導したライターやゲームデザイナーの多くはコンピュータゲームマニアでもあり(グループSNEの安田均など)、コンピュータゲーム雑誌『ログイン』・『コンプティーク』やテーブルトークRPG雑誌『ウォーロック』などを通じて日本でも一気に概念が浸透した。初期の日本のゲーム雑誌では、英語圏における略称である「クリット」()を使用している記事も存在したが、日本語では女性器のクリトリスの略称である「クリット」(clit)と区別がつかないため下品であるとして使用されなくなり、「クリティカル」と略すことが多い。
出典:wikipedia
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