遊戯シリーズ(ゆうぎシリーズ)は、松田優作が演じる殺し屋の鳴海昌平を主人公とする、ハードボイルドアクション映画のシリーズ。監督は村川透。音楽は大野雄二。東映セントラルフィルム提供。本シリーズの2年前に封切り公開されている千葉真一主演映画『脱走遊戯』との関連性はない。シリーズは以下の3作品からなる。シリーズではあるが、『最も危険な遊戯』から『殺人遊戯』にかけてはストーリーのつながりはなく、『処刑遊戯』は『殺人遊戯』から1年後という設定になっている。東映セントラルフィルム提供・松田優作主演作品の公開順は、『最も危険な遊戯』(1978年4月8日)、『殺人遊戯』(1978年12月2日)、『俺達に墓はない』(1979年5月26日)、『処刑遊戯』(1979年11月17日)、『ヨコハマBJブルース』(1981年4月25日)。『俺達に墓はない』は『殺人遊戯』の次に公開されたが、遊戯シリーズには直接関係はない。『処刑遊戯』はコミカルなシーンがほとんど見られず台詞もほとんどなく優作の「今度は『サムライ』でいこう!」の一声でアラン・ドロン主演のサムライのような無口な殺し屋の映画になった。(古山敏幸「映画伝説ジャン=ピエール・メルヴィル(フィルムアート社)」など)財界人の連続誘拐事件が発生し、東日電気社長の南条信隆(入江正徳)も帰宅中に拉致される。この事件には、国防省の防空警戒システム受注をめぐる東日グループと五大コンツェルンの激しい商戦において、不利な立場にある五大コンツェルンが、フィクサーの足立精四郎(見明凡太郎)に依頼し、東日グループ首脳を暗殺しようとしているという危険な背景があった。実際に、五代物産の副社長、中村が誘拐され、東日重工社長の河野は誘拐された後に殺されている。そんな時、仲間との麻雀で散々負け続けた殺し屋・鳴海の元に一本の電話が来る。東日グループの小日向会長(内田朝雄)の秘書、土橋(草野大悟)からだ。鳴海は小日向会長から誘拐された南条を謝礼5千万で救出してほしいと言われる。鳴海はまず、足立の懐刀で、誘拐事件の実行犯グループを率いている居郷(名和宏)の居場所を突き止めるべく、居郷のマンションに侵入。情婦の杏子(田坂圭子)から居郷の居場所を暴力的に聞きだす。その間に誘拐グループの一人である植田(片桐竜次)から取引の電話が入るが、取引は失敗。鳴海は杏子をアジトに連れ込む。鳴海は南条が監禁されている城西病院跡地に乗り込み、銃撃戦の末に居郷と実行犯グループ全員を射殺し、南条を救出。ところが、病院跡地から脱出中に何者かの狙撃によって南条は射殺され、鳴海も負傷。鳴海は小日向の元に謝礼を返しに行くが、南条の救出は力試しだったと言い、小日向は再び鳴海と契約。今度の依頼は足立の暗殺である。足立を偵察中に、鳴海は警視庁の桂木警部(荒木一郎)率いる刑事たちに連行されてしまい、手を引けと脅される。鳴海はもちろん無視したが、病院跡地で南条を射殺したのは桂木警部たちであることに気付く。一連の事件には、財界だけでなく警視庁まで関与していたのだ。足立の女で銀座クラブのママ、綾乃(市地洋子)から足立の居場所を聞き出した鳴海は、狙撃に成功する。しかし直後に、ヘリで上空に飛んでいた桂木警部が、鳴海を取り囲んでいる地上の警官隊に一斉射撃を指示。なんとかその場から脱出した鳴海は、アジトに戻る。すると杏子はまさに桂木たちに拉致されるところだった。桂木たちの乗る車を鳴海は走って追う。東京港にたどり着く鳴海に、車で襲い掛かる桂木たち。鳴海は、桂木たちを射殺する。鳴海は、再び綾乃の元を訪れ真実を聞きだすべく激しく詰め寄る。足立と小日向は、邪魔になった鳴海を葬るために組んでおり、鳴海が狙撃した足立は実は替え玉であり、足立は生きているという。怒った鳴海は足立邸に乗り込み、至近距離から足立を射殺し、必死に言い訳する小日向には「約束手形」として足を撃ち抜く。翌日の新聞には、東京港で暴力団員らしき身元不明の射殺体(本当は鳴海に葬られた桂木警部たち)が発見された事、防空警戒システムについては東日グループと五大コンツェルンとが共同受注をする事、そして足立精四郎が心不全で死亡した事(実際には鳴海によって射殺された)、などの記事が記載された。鳴海(松田優作)は五年前、頭山会会長(今井健二)を殺害した時、目撃者である秘書の美沙子(中島ゆたか)を殺そうとするが殺さず、日本からぷっつり姿を消す。そして再び帰ってきた鳴海を港で待っていた舎弟、文太(阿藤海)と銀座のホステスの貸し金の取り立てをやっていると、五年前の目撃者、美沙子に会った。彼女は今では一流クラブ"アラビカ"のママで、暴力団、寿会会長の愛人でもあった。鳴海は寿会をたずね、勝田(佐藤慶)に会う。寿会は元々老舗のヤクザで、弟分だった愚連隊の花井組が最近のし上がってきたから、勝田は花井組が気に入らず、抹殺したいが、花井組はバックに関西の大組織を控えているから、なかなか手を出せなかった。花井も花井で関西の大組織を使って勝田を倒したくて仕方なかった。その後、花井の雇った殺し屋が、美沙子のクラブに来ていた勝田に発砲。負傷した勝田を見て、組員の二宮(桑原大輔)が激怒して、寿会を飛び出す。抗争中の勝田は鳴海に花井を2000万円で消すように依頼した。依頼を受けた鳴海。その時花井組の事務所に寿会を飛び出した二宮が猟銃を発砲。鳴海は花井に2000万円以上だせば勝田を殺すと持ちかけるのであった。そんな時、二宮の恋人照子(竹田かほり)は花井組の植木(山西道広)に強姦され、自殺。そして花井組の組員が勝田組の二宮を殺していた。怒った鳴海は花井組を全滅させる。その時、勝田殺しを花井と契約した鳴海は、尾行していた寿会組員から勝田の居所を聞きだした。しかし、勝田の隠れ家の晴海埠頭の倉庫には縛りあげられて苦しむ文太の姿があった。人質作戦に鳴海はマグナムを捨て、多勢の組員に袋叩きにされた。夜になって、なんとか脱出した傷だらけの二人は、美沙子のマンションに逃げた。美沙子の手当てで傷の癒えた鳴海は勝田を殺すべく、寿会の事務所に向かった。組員との凄絶な撃ち合い、そして鳴海の弾丸を浴びて、倒れる勝田。勝田の次に、カウンターに座る美沙子にくちづけをし、殺害。鳴海は手紙と現金二千万を文太に残して、羽田空港を飛び立っていった。ある廃屋の一室に監禁されている鳴海。昨夜、行きつけのバーで知り合ったピアニスト直子(りりィ)と過ごした帰路、何者かに襲われ、監禁されていたのだ。鳴海は、すきを見て縛られた縄を解いて脱出を図り、次々と襲いかかる敵の空砲射撃を切り抜け、最後の出口に辿りつくとライトが照らされた。それは特務機関のボス、藤田(山本麟一)が鳴海を試すテストだった。藤田は直子を返す条件として、機関の秘密を知り過ぎた殺し屋岡島(青木義朗)を殺すように命じる。岡島を追ううち、暗い部分が見えてきた。直子は鳴海を呼び出す囮だった。入念に武器の手入れをした後、鳴海は、モーテルで直子と密会する岡島を狙撃した。岡島を仕留めると、藤田から次の殺人依頼が来た。第二の標的は、スパイ容疑の大使館員で、某国大使館の要請で警視庁から移送車で護送される男、本庄一雄(トビー門口)。途中で待ちぶせしてチャンスを狙うが狙撃は失敗。弾丸は移送車の運転手、時任(畑中猛重)に命中し、時任は即死、本庄は助かる。鳴海は事件の背後にあるものを読み取り、藤田のセーフハウスに乗り込み、銃撃戦の末に特務機関を壊滅させる。藤田が持っていたトランクを開くと、中から特務機関員の名簿が出てくる。その中には、黒幕の大田原(佐藤慶)。そして秘書の直子、鳴海自身の名簿も。鳴海は自分の名簿だけを燃やし、警察官が取り囲んだセーフハウスを無事脱出。そして鳴海は藤田を繰つっていた大田原の事務所に乗り込み、大田原を射殺。そして秘書としてそこにいた直子に拳銃を渡し、直子は自殺する。その後、鳴海は時計屋を訪れ、主人の田山恵子(森下愛子)に、「最も危険が危ないよ」と言い、去るのだった。全作出演した俳優には主演の松田優作のほか、山西道広、清水宏、重松収、団巌がいる。阿藤海や佐藤慶などのように2作に出演した俳優もいるが、松田以外は同一の役をシリーズ通して演じているわけではない。第2作『殺人遊戯』で、挿入歌が用いられている。
出典:wikipedia
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