『とある魔術の禁書目録』(とあるまじゅつのインデックス)は、鎌池和馬による日本のライトノベルシリーズ。また、それを原作・題材とした派生作品群。イラスト担当は灰村キヨタカ。鎌池和馬のデビュー作にして出世作。SFやファンタジーの要素を取り入れ、超能力や兵器などオーバーテクノロジー尽くしの科学サイドと、聖書や魔術などのオカルト尽くしの魔術サイドという、相反する設定の2陣営が混在し対立するという世界観を描いたバトルアクション作品である。略称は「とある」「禁書目録」「禁書」「インデックス」など。他にも『禁書目録』と『超電磁砲』の2つを総合して「とあるシリーズ」といった略称もある。2016年4月現在、電撃文庫(アスキー・メディアワークス)より、既刊41巻(本編40巻、短編集1巻)が刊行されている。また、スクウェア・エニックスの『月刊少年ガンガン』2007年5月号より連載されている漫画版は2016年5月現在、単行本が17巻、ガイドブックが2冊発売されている。本作のスピンオフ作品『とある科学の超電磁砲』『とある科学の一方通行』については、当該項目を参照のこと。鎌池が第9回電撃ゲーム小説大賞の第3次選考に落選した際、現在の担当編集者である三木一馬の目に留まり、その後1年ほど2人で試作を何本も考案・執筆し試行錯誤を続ける。その中の1本にあったシスターの少女と不思議な腕を持つ少年の話を基に生まれた作品が本作である。構想の原点としては、「RPGのようなMP消費で何でもありの魔法使い」とは別の、歴史上に実在した魔術師や儀式への疑問を持った鎌池が検索エンジンでそれらを調べ興味を深めたのがきっかけ。そして、最初にインデックスを考案し、彼女を軸に魔術や上条が作られ、それらの対比として学園都市という舞台が生まれるなど、様々な要素を肉付けしていく形で本作の設定が広がったという。三人称形式で書かれ、たびたび他の人物視点に移動したりいわゆる「神の視点」で描写されるが、基本的には主人公一人を主体とした視点で進行する。しかし物語の進展などによって登場人物が増えるにつれ、徐々に群像劇的な構成への変遷が見受けられる。巻ごとにそのエピソードを象徴するようなキーワードやテーマが決められており、巻によって雰囲気やタッチが変化することがしばしばある。また、鎌池が自身の小説的な手法や技術を模索するため、各巻に実験的な課題を設定しながら執筆しているという。作品全体の大きな区切りとしては、7巻から11巻前後までが「ローマ正教」編、12巻前後から22巻までが「神の右席」編とされる。そして「神の右席」編クライマックスである22巻にて大きな節目を迎えたことにより、次巻からタイトル変更・ナンバリングリセットとして新章シリーズ『新約 とある魔術の禁書目録』(しんやく とあるまじゅつのインデックス)の刊行が開始された。主人公がバトルで困難を打開する展開がメインであり、少年漫画的な作風と評されることが多い。鎌池曰く「複雑な問題を抱えた魔術師なり能力者なりを、主人公が真正面から叩いていく話」であり、その不屈の姿勢で困難を切り開いていく上条の戦いが作品の柱である。また、地の文や台詞内で作中設定を説明する場面が多く、シーンごとの登場人物の動きの落差が大きいと自己評価している。また、本来の漢字と違う読み方の特殊ルビ(主にカタカナ)が作中設定の用語や人物の二つ名等に多用されることも特徴の一つ。登場キャラクターが非常に多彩である。名前とデザインがある登場人物だけでも優に100人を超えており、ヒロインとされる女性キャラクターも多い。鎌池によると、新ヒロインや新キャラクターを軸に新たな話を作る手法を得意としているためであるといい、「あらゆるヒロインを一つのシリーズにぶち込んで全方位死角なしにしてる」とも語っている。また、初期では読者を飽きさせないよう巻ごとに軸となるヒロインを変えていたが、9巻辺りからは徐々にヒロインメインから世界観メインにシフトしていったとのこと。さらに、主人公に設定した登場人物の周りにストーリーが作られるイメージを意図していると語っており、作品内のあらゆる登場人物に視点を合わせるとその人物を中心とする話ができ、誰でも主人公になれる作品だという。物語の進展によって主人公格や準主人公格とされる主要キャラクターが増えるのはこのためである。なお、特徴的な語尾やしゃべり方をするキャラクターが非常に多いが、これは作中の会話文でいちいち動作を補足することなく、一目で誰がしゃべっているのか判別できるようにするための措置である。2014年10月時点において、原作の累計発行部数は1520万部、コミック・スピンオフなどの関連書籍を含めた累計発行部数は2800万部を突破している。またオリコン週間本ランキングでは、第18巻 - 第20巻・新約1巻 - 新約4巻・新約8巻は文庫部門初週売り上げ第1位、短編集『SP』は総合部門初週売り上げ第3位を記録している。第1巻発表時、「無名の新人作家としては快挙」と担当者が評するほど「メチャクチャ売れた」とのことで、発売日直後に重版するほどのヒット作となった。日経エンタテインメント!調べによる読者層の分布では、20代前半の男性が圧倒的に多い。宝島社が主催する『このライトノベルがすごい!』における2011年度の「作品部門」1位を獲得している。また、2014年度においても、「このラノ10年間のベストランキング」1位を獲得した。超能力が科学によって解明された世界。能力開発を時間割り(カリキュラム)に組み込む巨大な学園都市。その街に住む高校生・上条当麻のもとに、純白のシスターが現れた。彼女は禁書目録(インデックス)と名乗り、魔術師に追われていると語る。こうして上条当麻は、科学と魔術の交差する世界へと足を踏み入れていく。この項目では、各外伝・番外編小説の概要とあらすじを解説する。短編集『とある魔術の禁書目録SP』の収録作品。以下の作品はどれも公式パロディのギャグ作品であり、原作本編とのストーリー・時系列上の関係が無い番外編である。また、登場人物が作品の設定やシリーズ自体について言及するなど、どの作品もメタフィクション的な要素が強い。以下の登場人物については当該項目を参照。舞台となる世界は一見現実の世界を踏まえつつも、魔術や超能力といった超常的存在が実在する架空の世界である。そして科学技術を基本とする「科学サイド」と、魔術を基本とする「魔術サイド」の二大勢力に分かれている。『とある科学の超電磁砲』に関わる作品もまとめる。イラストは『超電磁砲』SSのみ冬川基、その他は灰村キヨタカ。スクウェア・エニックスの『月刊少年ガンガン』にて、2007年5月号より連載中。作画は近木野中哉。ストーリー展開は原作(ライトノベル)とほぼ同様である。しかし本作では、原作第2巻・第4巻相当部分は描かれていない。全て電撃コミックスEX刊。「魔術サイド」の物語を描いたラジオドラマが、2007年6月に『電撃大賞』内で放送された(全4回)。同年9月には「科学サイド」の物語が録り下ろされ、それら計5話でドラマCD化されている。脚本は原作・鎌池和馬による完全オリジナル。本作初の音声付き作品で、キャストは以後のメディアミックス作品と同様である。登場人物の詳細はとある魔術の禁書目録の登場人物と、各個別記事を参照。なお端役は省略している。第1期は、2008年10月から2009年3月までAT-Xほかにて放送された。原作の第6巻までをアニメ化。第2期『とある魔術の禁書目録II』は、2010年10月から2011年4月までAT-Xほかにて放送された。第1期でカットされた原作第5巻のエピソードから始まり、第7巻からSS1巻までをアニメ化。『劇場版 とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇蹟-』(げきじょうばん とあるまじゅつのインデックス エンデュミオンのきせき)のタイトルで、2013年2月23日に公開された。「時系列的に出せるキャラクターは可能な限り出そう」という心意気で制作された「オールスター総出演のお祭りイベント的作品」。原作者原案によりオリジナルストーリーであり、物語上の時系列としてはテレビアニメ『とある魔術の禁書目録II』の第7話と第8話の間に位置する。五十音順。
出典:wikipedia
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