中京大学本源氏物語(ちゅうきょうだいがくほんげんじものがたり)とは、中京大学に所蔵されているために「中京大学本」と呼ばれる源氏物語の写本のこと。別本の本文を持つ5冊本源氏物語と河内本の本文を持つ「大島河内本源氏物語」とがある。若菜上下、橋姫、総角、早蕨の5帖のみが現存している別本の本文を持つ写本である。単に「中京大学本(源氏物語)」というときにはこちらの写本を指すことが多い。この写本は、現在天理大学天理図書館に所蔵されている「麦生本源氏物語」及び「阿里莫本源氏物語」に近い本文を持っており、室町時代末期から江戸時代にかけてという青表紙本が主流となった時代以後に書写されたにもかかわらず別本の本文を持っているという特異な写本のグループに属している。中でもこの内の一つ、1546年(天文15年)の成立と見られる「麦生本源氏物語」とは、中京大学本五冊のうち四冊の筆跡が麦生本の一部を写している人物と同一人物と見られるなどの点から見て直接の書写関係にあるかまたは相前後して同一の本から書写された関係にある写本であると考えられている。本写本単独での翻刻本は存在しないが、下記のように中京大学図書館学紀要に翻刻文が掲載されており、また源氏物語別本集成に校異が収録されているためその本文を確認することができる。かつてコレクション青谿書屋で知られた三井合名会社理事の大島雅太郎の所蔵であったために大島本の名称で校異源氏物語及び源氏物語大成に校異が収録されている54冊からなるからなる河内本の本文を持つ源氏物語の写本である。この河内本の本文を持つ写本は、などと呼ばれているが、こちらも単に「中京大学本(源氏物語)」と呼ばれることがある。
出典:wikipedia
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