マクロスFの登場人物(マクロスフロンティアのとうじょうじんぶつ)では、2008年に放映されたテレビアニメ『マクロスF』および、関連する諸作品に登場する架空の人物について述べる。「マクロスシリーズ」25周年記念作品として企画された『マクロスF』は、これまでのシリーズの「集大成」「原点回帰」といったコンセプトの下に制作されており(別項を参照)、第1作『超時空要塞マクロス』以来シリーズの伝統となっている「可変戦闘機」「歌」「三角関係」が重要な要素として位置づけられている。総監督の河森正治は本作の「一番見てもらいたいポイント」として「マクロスの本来のスタイルである、壮大な宇宙戦闘の中での小さな三角関係と歌」と述べており、宇宙移民船団「マクロス・フロンティア」に住む地球人類と宇宙生物「バジュラ」との戦いという大状況の中で、パイロットの主人公と、二人の「歌姫」による三角関係を中心とした人間関係が描かれている。また、「原点回帰」ということで、第1作『超時空要塞マクロス』の登場人物に相当するポジションのキャラクターも複数設定されている。キャラクターのテーマについて河森は、「マクロスシリーズ」における「普遍のテーマ」である「カルチャーショック」と「ディスコミュニケーション」と述べている。本作における大状況である「人類とバジュラの戦い」も、異なる種族であることに由来する「誤解」が元になっており、主人公たちをはじめとするキャラクター同士の関係においても、すれ違いから始まる葛藤や悩みが描かれている。河森は登場人物のやり取りにおいて起こる誤解について、初見時にその部分だけを見て視聴者が違和感を持っても、物語が進み、後で分かった状態で見直せば、誤解の起こった要因について気付くような作りになっているという趣旨のことを述べている。キャラクターデザインは江端里沙と高橋裕一。江端は主に学生や民間人のキャラクターを、高橋は社会人や軍人のキャラクターを担当している。江端は監督より「シリアスもできてギャグもできる雰囲気で」という注文を受けたといい、河森は登場人物の多さから「ひと目で見分けられること」を心がけたと語っている。本作の企画時に対象年齢を下げてほしいという注文があり、『超時空要塞マクロス』から25年が経過していることから、幅広い世代が身近に感じることができ、「パイロットと歌手が出会う」状況を生み出すために、「学校」という舞台が選ばれた。また、学生が軍人になることに説得力を与えるために、現実世界においても役割の増している「民間軍事会社」という設定が考えられた。主人公は学校のパイロットコースに通いながら、民間軍事会社のパイロットとして戦場に出ることになる。本作のキャラクターについてまず考えられたのが、シリーズにおける伝統のひとつである「歌手」をどのようにするかということであった。4クール構成でじっくり歌姫の成長を描けた1980年代と違い、2000年代は1クールや2クール構成の番組が多く、展開を早くしないと視聴者がついてこないだろうとの判断から、最初から売れている歌手(シェリル・ノーム)を登場させておいて、歌手志望のヒロイン(ランカ・リー)がそれを追いかける構図となった。これには、シェリルの銀河ナンバーワンの歌手という設定を表現できるか分からず、シェリルにふさわしい歌手が見つかったらシェリルを膨らませようと考えていたという背景もある。こうして二人の歌手を出すことが決定され、それに対応する二人の男性キャラクター(早乙女アルト、ブレラ・スターン)が生み出された。主人公については、人目を引くことを目的に、二人の歌手に匹敵しうるユニークさについて考えた結果「美人」の男と設定され、さらに「宇宙パイロット」とのミスマッチを狙い、スタッフの一人から出た「歌舞伎の女形」というアイデアを組み合わせた。『超時空要塞マクロス』が男一人と女二人の三角関係だったため、創作において「同じことは繰り返さない」をモットーにしていた河森は当初、男二人と女一人の三角関係を想定していた。ランカを主体にアルトとブレラという二人の男性キャラクターがヒロインを取り合う構図が考えられており、この時点でのシェリルはヒロインであるランカの憧れの歌手というだけだった。これに対し、シリーズ構成の吉野弘幸が初代『超時空要塞マクロス』においてファンの間で「ミンメイ派」「未沙派」に分かれて盛り上がったのが楽しかったことから、二人のヒロインのシェリルとランカが主人公のアルトを取り合う構図を提案。これが取り入れられ、男一人、女二人の三角関係となった。テレビ版『超時空要塞マクロス』でのリン・ミンメイが一般人から徐々にアイドルの階段を上っていくのに対し、劇場版『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』のミンメイは物語開始当初からアイドルだったため、テレビ版ミンメイ対劇場版ミンメイという構想ができた。これによりシェリルの比重が重くなり、二人は対等なダブルヒロインとなった。歌や恋のライバルでありながら互いに認め合う二人の関係性について、吉野は『ガラスの仮面』の北島マヤと姫川亜弓や、『エースをねらえ』の岡ひろみと竜崎麗香(お蝶夫人)のような「少女漫画の王道の構図」を例示している。三人の三角関係について、「予定調和」を嫌い「ライブ感覚」を重視する河森は、その結末を決めることなく制作を始めたと語っている。吉野も同様で、結末を決めて話を作ると視聴者に先を読まれると考え、一方のヒロインがリードした状態を描いたときは、もう一方のヒロインにもエピソードを設けて拮抗した状態を作り上げたという。大状況についてはあらかじめ大まかに構成し、一方でキャラクターの個々のドラマについては、「キャラクターが動いていく方向を尊重して描いていった」としている。2009年以降に公開された、テレビアニメの再構成版である『劇場版 マクロスF』ではキャラクターの設定が一部変更され、アルトとランカは最初から知り合いという設定になっており、シェリルにはスパイ疑惑というエピソードが描かれている。また、テレビ版発表より2年が経過してランカ役の新人、中島愛が成長していること、その他の声優たちや視聴者も成長していることから、アルトやランカについては精神年齢が1歳半から2歳ほど引き上げられた。『マクロスF』はさまざまな媒体でメディアミックスが行われており、作品によってキャラクターの設定や位置づけなどが異なる場合がある。本項目では原則として、原典であるテレビアニメ版『マクロスF』(以下、「テレビ版」)の設定に基づいて説明する。その他の作品における大きな変更・追加点や、テレビアニメ版と共通しているかどうか定かではない設定などは、作品ごとにそれぞれ以下のように分別して紹介する。上記以外の作品については、そのつどタイトルを明記する。テレビ版やその派生作品と大きく異なる内容である『月刊コンプエース』に掲載された「マクロスF 超次空歌巫女ランカ」や、『マクロスエース』に掲載された4コマ漫画や読み切り作品については、ここでは扱わない。Flashアニメ『マックロッスfufonfia』、ミュージックビデオ『娘クリ Nyan×2 Music Clip』、『電撃ホビーマガジン』の連載企画と連動した小太刀右京の小説『マクロス・ザ・ライド』の登場人物については、それぞれ別項目を参照。先遣調査隊としてガリア4に駐留するゼントラーディ部隊。第一次星間大戦時にいち早くマクロスと和平を結んだ者と、戦後に投降して地球側に帰順した者の子孫が混在しており、後者がしばしば規律を乱し指揮系統が機能していない。ガリア4では後者の勢力がシェリル慰問団を人質に叛乱を起こすが、ランカの介入により失敗に終わる。男性兵士のみの部隊だがクァドラン系バトルスーツが配備されている。テレビアニメ版ではフォールド爆弾によって壊滅するが、テレビ版漫画ではフォールド爆弾が使用されないためその後については触れられておらず、テレビ版小説ではフォールド爆弾による強制フォールドの後、S.M.Sに救出される。劇場版や少女漫画版には部隊そのものが登場しない。ランシェとマオの消息については、テレビ版本編では描かれていない。船団壊滅とともに死亡したとする資料もあるが、吉野は壊滅事件の詳細が不明で、グレイスが生き残っていたことを例に挙げ「消息不明ということでしょうか。」と解説している。青木ハヤトによる漫画版『マクロスF』のオリジナルキャラクター。okiuraの漫画『マクロスF しーくれっとびじょんず』のオリジナルキャラクター。小山鹿梨子の漫画『シェリル 〜キス・イン・ザ・ギャラクシー〜』のオリジナルキャラクター。小太刀右京による小説版に登場する人物。
出典:wikipedia
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