表面張力(ひょうめんちょうりょく、)は、表面をできるだけ小さくしようとする性質のことで、界面張力の一種である。界面とは、ある液体や固体の相が他の相と接している境界のことである。このうち、一方が液体や固体で、もう一方が気体の場合にその界面を表面という。分子と分子の間には、分子間力と呼ばれる引力が作用している。液体中の分子は、あらゆる方向から他の分子からの分子間力の作用を受けて自由エネルギーが低い状態にある。一方、表面上にある分子は内部の分子からは作用を受けるが、気体の分子からはほとんど作用を受けない。すなわち、表面上にある分子は内部の分子と比べて大きな自由エネルギーを持つことになり、その結果表面をできるだけ小さくしようとする傾向が現れる。表面張力は、多数の分子が複雑に動いた平均として現れるものなので、熱力学において定義される。formula_2:自由エネルギーformula_3:表面積添え字は温度T、体積V一定の熱平衡状態を表す。表面張力とは、単位面積当たりの表面自由エネルギーである。単位はmJ/mまたは、 dyn/cm 、mN/mを用いる。水銀は特にこの値が高く、水も多くの液体よりも高い部類に入る。表面張力は、温度が上がれば低くなる。これは温度が上がることで、分子の運動が活発となり、分子間の斥力となるからである。また、不純物によっても影響を受ける。界面活性剤などの表面を活性化させる物質によって、極端に表面張力を減らすことも可能である。表面張力は測定器によって測定可能となっている、中でも滴下式は原理的に安定して計測することができる。ぬれとは、固体と接する気体が液体で置き換えられる現象である。表面のぬれやすさの程度は接触角formula_4で表される。接触角とは、固体表面が液体及び気体と接触しているとき、この3相の接触する境界線において液体面が固体面と成す角度のことである。。表面張力の小さい固体はぬれやすく、液体が付着したときの接触角が鋭角になる。反対に、表面張力の大きい固体はぬれにくく、接触角が鈍角になる。接触角と表面張力の関係を表すトマス・ヤングによる次の式をヤングの式という。ヤングが表面張力の存在を明らかにする前から観察されていた現象が毛管現象/毛細管現象である。毛管現象とは、液体中に入れた細い管の内部で、液面が外側の自由表面より上昇(下降)する現象である。液体に垂直に差し込んだ半径formula_10の円管の場合を考える。管内の液面が外側に対してformula_11だけ高くなったとする。液体の密度をformula_12、重力加速度をformula_13とすると、鉛直方向の力のつり合いより、高さformula_11は、formula_17となる。すなわち、この作用は液体が固体表面をよくぬらすほど強く、また隙間が狭いほど強い(上昇の場合)。表面張力に関する無次元数には、以下のものがある。いずれも、他の何らかの力との大きさの比を表す。
出典:wikipedia
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