ニコラオス・カヴァシラス(, , 1319/1323年頃 テッサロニキ - 1391年より後)はビザンティン帝国における神秘主義者であり神学著作家。「カヴァシラス」は現代ギリシャ語からの転写であり、古典ギリシャ語表記の再建音からはニコラオス・カバシラスと転写し得る。カヴァシラスは正教会において聖人とされている。記憶日は6月20日。カヴァシラスは東ローマ帝国皇帝ヨアニス6世カンダクジノスと懇意の間柄にあり、皇帝が修道院に隠棲した際に同行した。テッサロニキ主教であったと信じられたこともあったが、近年の研究では母方の叔父ニロス・カヴァシラスとの混同の結果であるとされ、否定されている。司祭か修道士であったとの推測は裏付けられるには至っていないが、聖体礼儀の式順と司祭の言動を深く知っていることから、司祭か修道士であった蓋然性は高い。ヘシュカスムを巡る議論においては、アトス山の修道士側に立ち、グレゴリオス・パラマスの側に立った。主要な著作は、『ハリストス(キリスト)に在っての生命について』()であり、この中でカヴァシラスは洗礼機密、傅膏機密、聖体機密という三つの重要な機密によって、ハリストスとの合一がもたらされるとする原則を述べている。彼はまた様々なテーマについての説教を書いており、その中には高利貸しに反対するものも含まれている。他にカヴァシラスの主要な著作として『聖體禮儀の註解』がある。これらの著作は正教会の機密的・奉神礼的生活についての深い理解を示しており、東方教会および西方教会両方におけるこんにちのキリスト教の礼拝に対して、理解しやすくかつ啓蒙的なものとなっている。
出典:wikipedia
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