クローディン(英語、Claudin)は、細胞間結合の様式の1種である、タイトジャンクション(密着結合)の形成に関わる主要なタンパク質である。タイトジャンクションにおけるストランド形成を担っており、細胞間バリアーを作り出している。2010年までにヒトで24種類のタイプが報告されている。クローディンは分子量が20~27kDa(キロダルトン)の小さな膜タンパク質である。細胞膜を4回貫通しており、N末端とC末端は細胞質側に局在(つまり、クローディンの一次構造の末端部分はいずれも細胞の内側に存在)し、2つの細胞外ループを持っている。1つ目の細胞外ループは、2つ目に比べて長い。また、N末端側は通常、4~10残基と非常に短いのが特徴である。C末端側の長さは21残基から63残基であり、クローディンが密着結合へ局在するのに基本的に必要である。またクローディンの多くは膜裏打ちタンパク質の PDZドメインと結合するためのドメインを有している。クローディンはタイトジャンクションにおける細胞間バリアーの中心的な働きをしており、生体のホメオスタシスの維持に必須のタンパク質である。また、ヒト で24種類ものメンバーを有しているが、臓器や組織ごとに発現パターンが異なっており、多様なバリエーションを持っている。例えば、クローディン-5のノックアウトマウスでは血液脳関門のバリアー機構が破綻をしている。また、低マグネシウム血症というヒトの遺伝病は、クローディン-16の分子異常により病気を引き起こすという報告がある。クローディンは1998年に京都大学の月田承一郎らのグループによって報告された。クローディン発見前の1993年、月田らはタイトジャンクションの構築に必須なタンパク質と思われたオクルディン(occludin)を同定していた。しかしながら、オクルディンをノックアウトしてもタイトジャンクションが形成されたことから、他の必須タンパク質の存在が示唆された。そのため、月田らは、オクルディンの精製過程を見直し、試行錯誤の末、クローディンの発見に至った。クローディンの名前はラテン語の"claudere"(閉まるという意味)から名付けられた。
出典:wikipedia
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