『緑の館』(みどりのやかた、原題:"Green Mansions")は、ウィリアム・ハドソンによって1904年に発表されたイギリスの恋愛小説である。1959年には同名タイトルで映画化されている(主演はオードリー・ヘプバーン)。ベネズエラの革命運動に参加した青年アベルは官憲に追われ、イギリス領ギアナ(現在のガイアナ共和国)の密林に逃げ込む。原住民集落に泊りながら、奥地へ進む途中、金鉱があった場所を思い出し、その場所を訪ねてみたが、金鉱は見当らず、落胆して附近の蛮人集落に向かった。インディオの酋長ルニはアベルの贈物を喜び、彼を村に滞在させた。ある日、彼は単独で遠出をして附近に美しい森があるのを知った。そこには今まで見たこともない植物が繁り、鳥や獣は人間を恐れなかった。集落に戻ってその話をすると、クア・コをはじめとするインディオたちは、あの森は危険だから絶対に近寄るなといった。それを聞いてから、アベルは森に一層興味を持つようになった。その一方で、アベルはルニやクア・コ、クラ・クラ婆さんなどのインディオ一族の世話にもなっていた。のみならず、クア・コやクラ・クラ婆さんは、クア・コの妹で、16歳のインディオの娘オラヴァを妻にしなさいとアベルに勧める。ある日、まるで森の妖精のような美しい少女に会う。彼女はリーマといい、祖父のヌフロと一緒に森に住んでいた。ある日、アベルは森で毒蛇に襲われた。ところがリーマが現われ毒蛇をなだめた。しかし、彼がリーマを引き止めようとして、彼女の体にさわった時、怒った毒蛇がアベルに噛みついた。アベルは半狂乱になって森を疾駆し気を失う。アベルがふと目覚めるとリーマと老人が心配そうに彼の顔をのぞきこんでいた。そこはリーマと祖父ヌフロの小屋だった。アベルとリーマは仲良しになった。二人は森の中をなかよく散歩した。アベルはリーマの身の上話を聞いているうちに、彼女が好きになっていった。いっぽう彼女は死んだ母の土地に憧れていた。その土地は“リオラマ”と呼ばれた。二人は老人を説得して“リオラマ”を訪ねることにした。老人はリーマの生い立ちを話した。昔、老人が盗賊団の首領だった時、ひとりの美しい婦人を助けた。その人は子供を産み、死んだ。その子供がリーマだった。その婦人は滅亡した民族の最後のひとりで、その民族の土地を訪ねても、今はもう誰もいない。この話を聞いたリーマは絶望のあまり失心した。失神から恢復したあと、リーマはひと足先に元の森に帰る。その後アベルとヌフロが遅れて森に帰った時、森はルニの一族に襲われ、小屋は焼かれていた。その上、森の魔女として恐れられていたリーマは殺されていた。アベルはリーマを探して森をさまよった。そして、リーマがルニらインディオに殺されたことを知った。アベルはルニの一族と敵対するマナガの一族を煽って、ルニ一族を全滅に追いやる。この「熱帯のロマンス」は秘境冒険ロマンスと呼んでも差し支えない面白さを有するが、現在の読者から見ると、いくつか問題点(改善点)もあるので以下に列挙する。上記四つの改善点を翻訳(新訳)に反映させるならば、もっともっと多くの読者を獲得できるはずである。当作品は400字詰め原稿用紙に換算すると700枚近い長さを有するが、上記(1)、(2)を考慮して冗漫な、あるいは重複する描写を削除し、大時代な「愛の告白」などのせりふを縮めれば、おそらく500枚程度に収まるはずである。リーマのような稀有な個性が輝ぎわたる密林の美少女は、本作でしか出会うことができないのであるから、より読みやすい翻訳が待たれる次第である。
出典:wikipedia
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